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【若いうちに知っておきたい】正しい経営判断ができる会計思考とは?〜前編〜

みなさんは、一度でも決算を読めるようになりたい!と思ったことはありますか?会計はビジネスマンの3種の神器(IT、英語、会計)の1つですから、一度は勉強してみたいと思ったことある人も少なくないはず。

また、Twitterを見ていると

「決算は読めるようになったほうがいい!」
「会計できないビジネスマンは、足し算できない中学生と同じ!」

といった声が聞こえてきます...

僕も何度か決算の勉強をしたり、Strainerというアプリで色々な企業の決算情報を見ていたりします。
それでも、会計の用語ってたくさんあるし、正直覚えきれない。
実践でどう使ったらいいの?って思うこともしばしばありました。

みなさんと同じような悩みを抱えていた僕も、会社の先輩から教えてもらった1つの本で実務に活きる会計の考え方を学べました。

その本がこちらです!

なので今回は、この本を中心に、経営者だけでなく営業マンやエンジニアの方でも簡単に理解できて、基本的な考え方をお伝えします。
(※ あくまでも基本的な考え方です。より詳しい内容は他に譲ります。)

1.決算をなぜ読めるようにしたほうがいいのか?

決算を読めるようにしたいと思う人は経営者だけでなく、会社員、株主、就活生などがいると思いますが、そもそもなぜ決算は読めたほうがいいのでしょうか。

例えば、
・経営状態・財務状況の把握ができる
・取引先としての与信・信用情報の確認に使える
・就職・転職時に儲けのしくみ、成長性を判断できる。
などでしょう。

2.決算を読める=経営判断ができる??

では、どうやって決算を読めるようにするのかと多くの人は疑問を抱き、
読み方を調べる。しかし、結構難しい。だから途中で頓挫する。

こんな流れは正直”あるある”では、ないでしょうか。

ですが、最初に申し上げると
「決算書や数字が正確に読めること」と「正しい経営判断ができること」は別の能力です。

だから、みんな一律に同じ力をつけようとしなくてもいいと思います。
株主であれば、細かい情報まで見れたほうがいいかもしれませんが、
会社員や就活生、経営者であっても経営判断のためであれば、ざっくりの理解でも問題ないでしょう。

暴論に聞こえるかもしれませんが、伝えたいことは
正確さや細部にとらわれて、核心を見逃さなければいい。
ということです。

3.決算の勉強に挫折してしまう人の3つ特徴とその対策

経営判断ができるようにと意気込み、決算を読み始めると
どんな風に読んでいいのかわからず、途中で挫折する人も多いです。
(僕も幾度と挫折していますw)

では、どんな人が途中で挫折してしまう傾向にあるのか本書にも書かれているので、会計をこれから勉強しようと思う人は、参考にしてみてください。

1.全体を見ずに、部分から入りたがる。
2.入と出の関連性に気が付かない
3.正確に知りたがる

この3つは、お金の出入りの流れを捉える前に、いきなり細かい借入れの金額を見ても、全体感がないと話がわからないし、予想だにしなかったことに見回られるということです。

何事もそうですが、細かいことを覚えるより全体の流れを抑えるほうが絶対にいいです。ということで、ここからはその対策として3つの対策をご紹介します。(できない特徴のほぼ裏返しですがw)

1.はじめに全体像を知る
2.入と出のつながりとバランスを知る
3.アバウトに知る

伝えたいことは、はじめに全体像を知るためにお金が会社を循環するイメージを掴むことから始めようということです。

具体的な方法は、次でご説明します!

4.お金の流れを掴む1つの図

お金の流れを掴むための図がこちらになります!

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この図の意味を1つずつ説明していきますが、一般的に会計を勉強するときに使う損益計算書や貸借対照表とは異なり、実際に会社にあるお金(キャシュ)の流れを掴むためのキャッシュフロー図になります。

売上の分解
まず、売上です。
仮に年間100万円の売上だとしたら、その100万のうち変動費と粗利で分けましょう。

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なぜ、変動費と粗利で分けるの?と思われた方は前回のnoteをみてほしいです。変動費は、売上に連動するコストであり、素通りしてしまう必ず支払うフィーになります。

その変動費を売上から引いたもの(売上-変動費)が粗利となり、
ここが会社の実収入と言えるのです。

そのため、この粗利がまず重要になります。

粗利の分解
次に粗利を固定費と利益に分解します。
固定費は変動費と別で売上に連動することはありません。

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この固定費はさらに人件費とその他に分けられます。
人件費は、業界ごとによって異なりますが、人件費を抑えれば、利益も確保しやすくなります。その他の固定費には家賃や設備費などがあります。

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利益から足し引きされるもの
損益計算書(PL)を見ると、税引前当期純利益と法人税等と当期純利益というのがあります。すなわち、法人税などの税金は利益から支払われます。

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つまり、税引前当期純利益から法人税などの税金を支払ったものが当期純利益となるのです。

そして、会社の中にあるお金(キャッシュ)というのは、税金を払った後の利益に減価償却費がプラスされます。減価償却についても以前のnoteで紹介していますが、減価償却費とは実際はお金の支出を伴わない費用です。

例えば、1,000万の建物を買った場合、お金の支払はその年に1,000万支払います。しかし、会計上は、1,000万の建物の価値を数年にかけて「償却」するとします。そのため、4年で償却であれば、会計上は毎年の費用は250万円ずつとなるのです。(※定額法の場合)

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ですが、実際の支払いは最初の年に払い終えているので、その年に償却した250万円は、税引き後の利益に追加することで本当に会社に残っているお金がわかるのです。

そして、もし借金をしていた場合は、
ここから支払いをすることとなります。

終わりに
決算の勉強を始めるとつまづきやすいと思いますが、経営判断をするとならば、まずはこのキャッシュフロー図を書いてみると、大枠の状態がつかめてきます。

例えば、人件費が過剰なのであれば、そこに打ち手を考える必要があると
自社への打ち手が見えてくるでしょう。

一方で、業界分析や競合分析をして、ビジネスモデルを理解したいなどであれば、この図だけでは不十分かもしれません。
その場合は、最近Twitterでも有名になっている大手町のランダムウォーカーさんをフォローしてみてはいかがでしょうか。

僕は、大手町さんが運営しているコミュニティにも入って勉強していますし、最近出された本も初心者向けで非常にわかりやすい内容でした。

今回僕が紹介したものだけだと不十分だよ!って方は、
大手町のランダムウォーカーさんもフォローして勉強してみてください。

次回は、キャッシュフロー図を使って、
抑えておきたい3つの指標について紹介したいと思います!

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