絶対手放せない、私の愛読書達 Part2
今回紹介する本はこれ、ミステリーを好きになったきっかけの本。
2.ミステリーが苦手な人も読んでほしい!
「さよならドビュッシー」 作:中山七里
出会いは大学生。なんか最近面白い本に出合えてないなーと思い昼休み本屋さんに行ったときでした。
一番に目に飛び込んできたのは「このミス」大賞・大賞受賞作で紹介されていた本、「さよならドビュッシー」でした。
私はあまりミステリーは読まない派、けどなんとなく惹かれて購入。大学にもどり談話室で読み始めたのです…
面白い、なんかこの本面白い
昼休み以降も授業があったのですがぜーんぶ自主休校。二週目を読んでいたころ、鍵をしめますよと言われ気づいた。もう夕方だったのか。
では背表紙の裏よりあらすじを一部拝借
ピアニストを目指す遥16歳。祖父と従姉妹とともに火事に遭いひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して岬先生と猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する。
今はミステリーも好きな私ですが、当時はミステリーをあまり読んいませんでした。あたりまえですが事件と推理続きで暗い雰囲気が多いのが苦手だったからです。
ただこの本はピアノパートと事件パートが入れ替わりながら進みます。
ピアノパートだけみれば熱血指導もののよう。だけどそのパートも面白いのです。
ミステリーが苦手な私がすんなり読めたのはそういう点があったからでしょう。
火事で指を動かすことすら困難になった遥と岬先生の二人三脚、だんだん弾けるようになっていく様や岬先生のイケメンっぷりが読んでいて気持ちよい。
演奏される曲の表現も素晴らしく、自分もその演奏を聴いているかのような臨場感があり、節を追うだけで気持ちが高まったり穏やかになったりするのです。
ここで少しご披露したかったのですが、読んでみていた方が…!
読んでいる最中や読み終わった後に我慢できずクラシックをたくさん聴きましたね。
ピアノパートで緩慢になるかと思いきや、やってくる事件パートこの緩急も飽きずに読み終われるポイントだなと思いました。
事件パートはスピード感があり次々とやってくる事件に頭を悩ませながら読み進めます。
そしてやってくる「さよならドビュッシー」最大の魅力、衝撃のどんでん返し!
最終章を読んだとき「え!まじで!?」と思いました。度肝を抜かれたまま興奮しつつ読んでいるとさらに「そっちも!?」というという種明かし。
「どんでん返し」がうたわれた本は何度か読みましたが、これほどまでの「どんでん返し」を受けたのは初めて!
最後に回収されるタイトルも…読み終わった後のつながったーすべてが回収されていたーと満足感に満ち溢れました。
改めて二週目を読み始めたら伏線のはりかた!!あっちにもこっちにもうまいこと張られているんですね、ほんとうやられました。
この記事を書くにあたり読み返していたのですが、面白さや高揚感を変わらずに感じられる作品です。
ミステリーが好きな人もそうでない人もおススメしたい私の一冊。