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ミッドサマーについて

ブームもう過ぎてるし#stayhomeで映画館にも行けないだろうけど、思ったことを書く。

ネタバレしかしないので注意
2ヶ月前のことだから記憶違いもあるかも

アメリカの大学生たちが、仲間の一人で北欧出身の男の故郷で行われる夏至祭に参加するというストーリー。


結論から言うと、ホルガ村は土着信仰が強めに残っている地域共同体なだけで、カルト集団とは毛色が違うのでは?という考え。


文化とか歴史とかへの興味関心は、中堅私大の一般的な文系学生のそれと同じくらいの私が抱いた感想。

大学の主専攻は政治学、映画は人並みに観るかな?程度。
好きなジャンルはミュージカル、苦手なのはホラーとアクション、アメコミも観ない。血や暴力、ドンガラガッシャーンみたいな心臓に悪い系が得意じゃない。


観ようと思ったきっかけは話題性がすごかったから、広告映像やポスターがきれいだったから。

カルト集団について扱われていて、残虐なシーンがあること以外は前情報無しだった。

どうせならと思い、課金してディレクターズ・カット版にした。



観終わった直後の印象は


①映像と音楽が綺麗。北欧の良いところが際立っている。
②残虐なシーンが意外と少なくて助かった。
③クリスチャンらは文化人類学の院生の割にエノセントリズム強すぎ。(これが1番重要なポイントだと感じた)

観たあと、考察記事は3本くらい読んだ。




①映像と音楽が綺麗。北欧の良いところが際立っている。について


お花が綺麗、民族楽器の音が情緒を醸し出している、ホルガ村の人々色素薄くて直射日光から守りたい、

白い布に青い刺繍されてるのが可愛い、自然豊かで芝生がふかふかで気持ち良さそう、

ビーガン的な食事かと思ったら意外とカロリーはありそう、でも量は少ない、

夏の女王の花冠が豪華で可愛いけど花が蠢く演出は気が狂いそうになる、

ザッとこんなところ。
あとで書くが話はクソだけど映像は綺麗だし演出もおしゃれだった。



②残虐なシーンが意外と少なくて助かった。について

残虐なシーンというと、


爺さん婆さんが崖から落ちる、頭をトンカチで割る、

深夜に聖書を盗み見た人を殺す、

神木に立ちションした人が内蔵を裂かれた状態で鶏?小屋に吊るされている、

村の少女が処女喪失するシーンで裸の女たちがダンスしてる、婆さんが男のお尻を支えて射精を促す、

内蔵が裂かれた熊の中に人間を入れ、彼を含めた複数の人間を簡素な小屋に入れて火つけて燃やして殺す、



印象的だったのはこのあたり。

人が地面に落ちるところ、頭割るところ、鶏小屋の死体、は怖くて半目にしたけど、それ以外は耐えられるレベル。


想像していたよりも全然ホラー要素は無かったから、そういう面では鑑賞対象者の幅は広そう。


ちょっと前に観たジョーカーのほうがずっと怖かった。




③クリスチャンらは文化人類学の院生の割にエノセントリズム強すぎ。について

冒頭では、精神的に弱い主人公ダニーに対する彼氏クリスチャンやその友人のマークらの反応が落ち着いててさすがアメリカだなと感心した。

そういう対応ができる環境に育った、おそらくアメリカの中流以上くらいの彼らがちょっとヤバめの村に行ったらどうなるんだろう。
きっと私達の想像通りか、それ以上に面白い言動をするだろうから楽しみだな、と思った。



ホルガ村の慣習は現代の先進国に住む人からすればびっくりかもしれないけど、文化ですと言われたら大抵の描写は納得できるものだった。


なのにクリスチャン達は文化人類学の院生とか名乗ってるくせに、反応はフレッシュマンのそれで違和感がすごすぎた。

アメリカの大学は入りやすいとはいえ、人文系を選ぶならハイスクールである程度心構えはできてたんじゃないの?

そもそもそんなのでよく大学卒業、院進できたな?
低レベル校?給付型奨学金貰える頭じゃ無いだろうから親か自分が苦労して莫大な学費背負ってそれ??


と開始30分でツッコミが止まらなかった。




「この辺は我々の価値観からしたら異常だけど、文化と言われたらまあある程度存在するものだよな。」
と勝手に思った描写は以下の通り。


1. ある程度の年齢に達した老人の積極的な死。
日本にも姥捨山は存在したし、北欧も同様の事例がたしかが存在したはず。

2.食事の儀礼の厳しさ。
食を重要視する宗教団体は恐らく珍しくはない。

3.神木
まああるでしょ。
パッと見普通の枯木でも、奥まったところに置いてあるわけでもないし、ここで用を足してブチ切れられるのは当たり前。

4.障害者の神聖視
神の子として崇めるのは珍しい例ではない。

4.5近親相姦
コミュニティの流動性が低いからしゃーなし。
ホルガ村はそれによって定期的に産まれてくる障害を持った子が神職を継いできたのだろう。

5.罪を犯したものをすぐ殺す
6.捧げ物としての命
まぁあるだろう。

7.夏の女王を決めるダンス
演出がおどろおどろしかったけど、念仏とかスーフィズムとかと近いものを感じた。

このあたり。



映画では「!!!」みたいな演出がされてたけど、それが逆に違和感を引き起こしてて気持ち悪かった。


人権団体は黙ってないだろうけど、文化って善悪つけられる種のものではないと思うから「あーはい」ってとるのが自然なのでは。




ただペレ(ホルガ村出身でみんなを招待した男の)の態度だけは良くなかった。


みんなを夏至祭に招待する前に、自分の文化ちょっとびっくりすると思うってちゃんと教えてあげなよ!
お友達あんなに発狂してたじゃん。
そこそこの確率で命落としうる場所に軽々しく招くな。




以上。



読んだ考察やTwitterの反応があまりにも過剰だったので、ホルガ村そんなに狂ってないぞ、受け取り手の耐性が低すぎるぞ、と主張したかった。




考察記事の媒体としてnoteが多い印象を受けたから、始めたら扱ってみたかった記事。




トップの写真は先週病院に行った際に見かけた躑躅


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