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整えると「整う」
整理整頓が苦手だった。
いつでもできることだから、そんな理由で後回しにしていく。気がつけば、部屋は散乱状態。
そんな状態も気にならないくらい、当たり前になってしまっていた。
仕事上でも、そのクセが抜けなかった。
デスクの上は常に物で散らかり、そのせいで、物を探すのに時間がかかり、なくすこともよくあった。
結果、仕事がはかどらない。ミスは多発。
それは、自分が未熟だからだと思い込んでいた。
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それが、いつからだろう。
整理整頓を心がけるようになったのは。
退勤前には必ず、デスクの上に物がない状態にする。例外を許さないのがコツ。
仕事中も、必要な物だけを取り出す。いらないものは、すぐ捨てるようにもなった。
そうすることで、結果として仕事がはかどり、ミスが格段に減っていった。
いつしか上司の評価はあがり、同僚にも「仕事が早い」という印象をもたれるようになった。
「整理整頓」のよさを実感してからというもの、仕事以外でも、整理整頓することが習慣になっていった。
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ただ、ひとつ懸念事項が生じた。
それは、結婚して、夫婦で暮らすようになってから、相手にも「整理整頓すること」を求めてしまうことだった。
相手にもペースがあり、あまりにも注意してばかりいるとおたがいストレスがかかる。それは、相手にも自分にもよくない。
ずっと、その悩みが消えなかったのだが…
「自分のために整理整頓しよう」
そう考え方を変えてみることにした。
相手の行動を変えるのではなく、自分の心を整えるために「整理整頓」をする。
靴を揃える。
ベッドメイキングをする。
寝る前に元あった場所に物を戻す。
一つ一つのことはなんてことのないことだけど、ていねいに行うようにすると、それだけで、心が落ち着き、整っていく感覚を味わえる。
相手の物であってとしても、「自分の心のため」だと思えば、非難する気も起こらないし、嫌だとも思わなくなった。
これはすごい変化だと思う。
不思議なもので、そんなことを続けていると、相手も自然と片付けてくれることが増えた気がする。
問題が生じた時に、何を変えるか。
自分の考え方、心の持ちようを変えると、案外、問題が問題ではなくなるということも学ばせてもらった。
整えると「整う」
これからも自分のために続けていきたい習慣だ。
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