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アイデアについて

よくある質問でアイデアの出所とかテーマとかについて書きます。

Q: 『コーヒーが冷めないうちに』は、舞台脚本として生まれますが、そもそもこの話のアイデアが生まれたきっかけや思いとは何でしょうか。

A:「コーヒーが冷めないうちに」は元々、舞台の脚本として書い下ろしました。その当時、僕が演劇教室で教えていた12名の生徒さんが楽しめることを第一に考えて書きました。最初に決まったのはタイトルでした。コーヒーが冷めない間という短い間だけ過去に戻れる話にしようと思ったのはタイトルを決めてから思いつきました。めんどくさいルールは、台本を書きながら考えました。あまりプロットなどを細かく書くことは苦手です。どちらかと言うと書きながら考える、考えながら書くタイプです。テーマについては「コーヒーが冷めないうちに」に限らず、どの脚本、作品でも「生きる力」です。これは、僕の母からの影響があります。小学校三年生の時に父が他界しました。その葬儀の夜、母が笑顔でジュースを作ってくれました。どんな辛い現実も、その現実をどう捉えるかで変化します。母は私に辛い時も希望を持って前を向いて生きていくことを笑顔を見せることで教えてくれたのだと思います。そのことに気付いたのは大人になってからです。僕の心の根底にあるテーマだと思います。