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キャリアコンサルタントの選び方 ーその5・人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタントの悩みは?ー キャリアの銀行 r

キャリアコンサルタントの選び方 ーその4ー の続編です。キャリアの相談先として、会社の上司先輩・知人友人ではなく、キャリアコンサルタントを選ぶ方が多くなってきています。

普段は馴染みのない職種なので、キャリアコンサルタントといってもよくわからない方が多いのが事実です。適切なキャリアコンサルタントの選び方を知らなかったために、せっかく費やしたお金と時間が無駄になってしまうケースが少なくありません。

お客様だけはなく、キャリアコンサルタントにとってもイメージが悪くなり、お互い不幸になります。

そこで、「キャリアコンサルタントの選び方」と題し、国家資格キャリアコンサルタントである私が、何回かに分けて解説しています。できるだけ客観的に書きます。皆さんのお役に立つことと、キャリアコンサルタントが思う存分実力を発揮できる世の中になることを願っています。

5つのパターンごとに補足する、それぞれのキャリアコンサルタントが抱える事情:人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタントの悩みは?

初回の記事では、キャリアコンサルタントが働いている場所ごとに特徴を述べました。

1.企業の人事で働いているキャリアコンサルタント
2.大学で働いているキャリアコンサルタント
3.公共機関で働いているキャリアコンサルタント
4.人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタント
5.独立して個人で働いているキャリアコンサルタント

https://note.com/10da/n/nbac9adb24c54

今回は、それぞれのパターンごとにそれぞれのキャリアコンサルタントが抱える事情を補足します。これらを知ることで、同じ「国家資格キャリアコンサルタント」でも、働いている場所や立場によって、まったく違う角度からのキャリア支援、相談業務になることを感じてもらえると嬉しいです。

人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントというと、まず思い浮かぶのが人材紹介会社の人ではないでしょうか。実際私も「キャリアコンサルタントです」と名乗ると、「転職先を紹介する人ですか?」とか、「転職を支援している人ですか?」と言われることが多いです。

私は、人材派遣や人材紹介業にも携わっていたので、この業界のことはよく存じています。人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタントが持つ課題とともに、良いところも悪いところも少し補足多めで書いてみようと思います。

人材紹介会社に登録しても、支援してくれるキャリアコンサルタントを選ぶことは、ほぼできないと思いますが、人材紹介会社で働いているキャリアコンサルタントのことがわかると、今後のキャリアコンサルタントを選ぶ際に役に立つと思います。

適切なマッチングの実現

キャリアコンサルタントは、求職者のスキルや経験、希望に合った仕事を見つけることが求められます。一方で、企業側も適切な人材を求めています。この双方のニーズを満たすマッチングを実現することは、キャリアコンサルタントにとって大きな課題です。

●昔はシステムでのマッチングができなかったので、アナログの良さはありました。人材紹介会社に登録した際には時間をかけて面談し、希望だけでなく特性やスキルを把握することに努めたものです。

●現在は、求職希望者が入力した情報だけで、システムでマッチングしたり、勝手にスカウトメールを送ったりできてしまいます。求職者も人材紹介会社も便利になった分、入力した情報が不足していると、どこからも声がかかりません。また応募しても応募先の条件に引っかからないとシステム上で落とされてしまうことが少なくありません。

●システムの問題点を解決して、アナログの良さを大事にする人材紹介もあるので、人材紹介会社ごとにホームページを確認し、どんな理念でやっているのか確認することをお勧めします。

●システムを活用した人材紹介会社が悪いということではありません。求人企業の情報量はとても多かったり、面談に手間をかけない分、オンライン研修が充実していたりと様々なメリット/デメリットがあります。「人材紹介会社はそれぞれ違う」という認識で臨むと良いでしょう。

求職者と企業のニーズの理解

人材紹介会社で働くキャリアコンサルタントは、多様な業界や職種の求職者と企業のニーズを理解する必要があります。幅広い知識と経験が求められるため、自己研鑽が欠かせません。

●人材紹介ごとに得意な分野があります。総合的に強い大手人材紹介会社では上手くいかない場合でも、業界特化型の人材紹介会社なら上手くいくときもあります。

労働市場の変化への対応

労働市場は経済状況や社会情勢によって変化し、新しい職種やスキルが求められることがあります。キャリアコンサルタントは、これらの変化に迅速に対応し、求職者に最新の情報を提供する必要があります。

●これは、人材紹介会社からというよりは、ご自身で情報を得るようにした方がよいと思っています。人材紹介会社は、あくまで求職者を転職させて、企業からお金をもらうことが目的なので、数字欲しさに偏った情報だけ提供さえることも十分考えられます。

コミュニケーション能力

人材紹介会社で働くキャリアコンサルタントは、求職者や企業との円滑なコミュニケーションが求められます。求職者の信頼を得るためには、リスニング力や誠実さが重要です。

営業成績とプレッシャー

人材紹介会社では、キャリアコンサルタントの営業成績が重要な指標となることがあります。そのため、成果を出すプレッシャーがかかることがあり、ストレスや労働環境の問題が生じることがあります。

●人が商材なので、「人が好きだから」な人は人材紹介会社で勤めることは厳しいと思います。

あまり深くは書けませんが、以上です。人材紹介会社に勤めている人が全てキャリアコンサルタントというわけではありません。むしろ、大半の人材紹介会社は、国家資格を持つキャリアコンサルタントは少数だと思います。

初回に書きましたが、「キャリアコンサルタント」という名称を使えるのは国家資格を持ったキャリアコンサルタントだけです。

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次回は、補足の続きをしていきたいと思います。そして、キャリアコンサルタントの選び方を知りたい方にとって、最もわかりにくいであろう、「5.独立して個人で働いているキャリアコンサルタント」について展開していければと思っています。
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*キャリアコンサルタント全てに調査して得た情報ではないことを、予めご了承ください。私が、国家資格を取得するための養成講座、国家資格を更新するための更新講座、キャリアコンサルタントが集まるコミュニティー(複数)で、この3年間実際に話を伺ってきた内容を元にしています。

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キャリアの銀行Ⓡでは、キャリア支援/相談にナラティブ・アプローチだけでなく自分史制作の支援も取り入れることが可能です。また、キャリアコンサルティングを広めるために、キャリアコンサルタントの選び方についての相談も承っています。
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