物を売るのは心理戦【マーケティングスキル・一貫性の原理】
こんにちは。
みなさんが普段買い物をする中で、買わされているという認識はありますか?
実は物や事を売るということに関して、いたるところに心理学のテクニックが散りばめられており、買うはずのなかった物を買ったり、実はもっと安く買えるはずの物を高い値段で買ったりしています。
騙されている訳ではないですが、消費者はうまいこと販売者の仕組み仕掛けに引っかかっているんです。
引っかかる方も満足して引っかかるので悪い事をしているという事を言いたいのではないんです。結果的に消費者も利益を得ているので。ただ、自分がなぜ購買行動に走ったのかを知っておく事で、これから先損を減らし、得を得る事につながるかもしれません。
それに、購買行動につながる心理的トリガーを知る事で、物をうまく売る事ができるようになります。
その心理的トリガー紹介をマーケティング目線で行っていきます。
飲食を始め、物を売るという事に関して必須のスキルでもあるので、ぜひ読んでいってくださいね!責任者や管理職の方は特に、自分で戦略を立てる際も部下のプランを評価する際も必要になってくるスキルなので、覚えていってください!
参考図書はこちら
シュガーマンのマーケティング30の法則
それではいきましょう!
一貫性の原理
まずご紹介するのは一貫性の原理についてです。
気づいていないかもしれませんが世の中は一貫性の原理で溢れています。
一貫性の原理とは…
🔷一旦「買う」と購買決定をしたお客は「ついで買い」をするなど、最初の購買行動と一致した行動をとり続けようとします。人は一旦自分が決めた決断に沿ってその後の物事を進めようとするという心理的法則があり、マーケティングでもこの法則は一般的に使われており、どの業界においても使われています。
レストランや車のディーラー、アパレルに結婚式場などなど…
みなさん一回は引っかかった事があるんじゃないでしょうか?
例えてわかる。一貫性の原理
ちょっとわかりにくいので例えを見ていきましょう。
車を買うと決めた後にディーラーにオプションを勧められたり、スーツなどを買うと決めた後で店員さんにネクタイやシャツ、ベルト、ネクタイピンに靴などの購入を勧められた事がありませんか?
これは一貫性の原理を利用されています。
一旦「購入します」と相手に伝えると、人は自分が発した決断に沿った行動を取りやすくなるため、追加購入を勧められた時に購入しやすくなります。
それに、一旦購入を宣言すると「やっぱ買うのやめます!」とはなかなか言えませんよね?
このように宣言してしまうと撤回の心理的障壁は非常に高くなります。
他には
■好きな歌手の楽曲というだけで、良い物と思い込んだり、買ってしまうという行動
■人から手伝いを頼まれて引き受けると、2度目に頼まれた時に断れなくなる
などのパターンが一貫性の原理に基づいています。
どうでしょう?一回は引っかかったことがあるのではないでしょうか?
なぜ一貫性の原理がはたらくのか?
人はなぜ一貫性の原理という心理的トリガーに引っかかってしまうんでしょうか?
それは、周囲から一貫した行動をとる理性的な人だと思われ、信用されたいという心理が働いているからです。
「ブレやすい人だと思われたくないから」と言うとわかりやすいでしょうか?
自分をよく見せたいためにこういう行動に及ぶとも言えます。よく見せることで周りに気に入られたい、優位に立ちたいという原始の時代から続く心理的欲求が働いているようにも思います。良い繁殖相手を見つけて、より良いDNAを残していくためにも必要な欲求かもしれません。
また、その他にも理由があり、一貫性を持って思考と行動をシンプルにすることで、迷う回数が減り、生きていくことが楽になるからと言われています。自己保存の法則が働いているような感じですね。
一貫性の原理をはたらかせるポイント
一貫性の原理をうまく使うポイントは、最初からいきなり高いものを買ってもらうようなことをせず、簡単に購入できるものを買ってもらうことが大事です。
そして、買い手が購入を決めた瞬間に他の商品を勧めること。今買ってもらった品の付属品や、それに類した商品をお勧めして一緒に買ってもらうようにお勧めしてみましょう!
一貫性の原理で騙されないために
残念ながら一貫性の原理を悪用するセールスなども存在します。詐欺師や悪質なクレーマーなどもこのような心理テクニックをいくつも使用してくるので注意が必要です。
そのような悪徳セールスに引っかからないためにも、このような心理的トリガーがあるということを学ぶことが大事です。自分の購買行動がどのような心理に基づいているのか、日頃から一つ一つ疑問視していくと、常に納得できる買い物ができるようになると思います。
また、くれぐれも悪用はしないでください。結果的にお客様や相手の満足度を最大化できないのならば、一貫性の原理を無理に使う必要はありません。
使い方には十分注意してくださいね。
それでは、今回はこの辺で。