たんぱく

思い出したこと、思ったこと、感じたこと。 #たんぱくのたんぶん と題して短めの文章を…

たんぱく

思い出したこと、思ったこと、感じたこと。 #たんぱくのたんぶん と題して短めの文章を書きたいと思います。

最近の記事

春の風は、掘りたての筍の香り

冬には冬の匂い。 春には春の匂い。 季節の匂いは人それぞれだろうけど、なんともいえない匂いを特に季節の変わり目に強く感じる。 最近日中が暖かくなってきたからか、夜風も刺すような冷たさは無くなり、少しぬるく感じる日さえある。 季節がもうすぐ変わるんだな。 そのぬるい風には独特な匂いもついていて、そんな風に当たると私はなんとなく心がざわざわとしてしまう。 理由はわからない。 理由はわからないけど、ざわざわと。 そして色々な記憶が走馬灯のように脳内を駆け巡り、溢れ出

    • 花の名でも、ワインでも。

      「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見る度、一生その子のことを思い出しちゃうんだって」 『花束みたいな恋をした』の劇中でそんなセリフがある。 日本アカデミー賞の授賞式を見ていた時、このセリフのシーンが紹介映像の一部で使われ、そこで知った。 ノベライズ読んだけど、そんなステキなセリフあったかしら? やっぱり読んだとき、聞いたときの心境によって、心に残るセリフって違うのね。 一緒にそれを観ていた弟が「川端康成の小説でたしかそんなのがあったな」と言っていたので、

      • 菓子盆界のプチトマト

        大学時代の先輩と定期的に電話をしている。 短いスパンなので、近況報告は2割、あとはとりとめのない話。 最近、私がハマっているお菓子をおすすめしたことから、「雪の宿」というおせんべいの話になり、そのまま話題は「おばあちゃん家の菓子盆」に。 「雪の宿」「ぽたぽた焼」「白い風船」などのロングセラー定番品は祖父母宅の菓子盆に必ず入ってましたよね、なんて言っていた。 すると 「なんか四角いゼリーみたいなやつなかった?」 と先輩。 私も記憶をたどり、オブラートで包んだ感じのゼリ

        • 「500%、運命なんで」

          「平成ど真ん中だわ!!」 というセリフを聞いた瞬間、というかもう最初から、これは伊藤沙莉ちゃんじゃないとダメだし、どんな若手女優さんでも当てはまらない、沙莉ちゃん以外の女優さんがこの葉ちゃんの役演じているとこなんて想像できないyo!!!と思った。(これはパンフレットを読んで色々納得。) そして、心がやられる、なんてノベライズを読んだ時は書いたけど、全然やられなかったし、むしろ清々しい気持ちになって、未来がちょっと楽しみになったりした。 以下ちょいネタバレかも。 「ちゃ

        春の風は、掘りたての筍の香り

          明け方に ただそれだけが残される 我が二の腕に 君の肌の香

          明け方に ただそれだけが残される 我が二の腕に 君の肌の香

          「OVER THE SUN」というポッドキャスト

          友人に勧められて、「OVER THE SUN」というポッドキャストをSpotifyで聴き始めた。 「おばさん達の会話おもしろすぎだから聞いてみて。」とのこと。 調べてみたら、TBSアナウンサーの堀井美香さんとジェーン・スーさん、私からしてみればおばさんなんて呼ぶのなんか悪いなー、と思うお2人の番組。 あまりラジオとか聞いてこなかったので、どうなんだろうなーと思いながら、家事の合間に聞くことにした。 初っ端からアップテンポで話し出すお2人。 テンポよい掛け合いがおもし

          「OVER THE SUN」というポッドキャスト

          死ぬまで一生愛されてると思ってたよ

          「ちょっと思い出しただけ」 のノベライズ本を読んだ。 多分楽しい日々があった恋人たちが、何かしらの理由でもう別れちゃってて、その楽しかった日々を回顧する系の映画だろうなーと宣伝映像からなんとなく推測。 その手の話、とても大好きな私。 大好きなんだけど。 映像で観てしまうと、なんとなく心がやられて、3日くらいは昔の恋人を思い出しておセンチになっちゃうから、私は一旦ノベライズを読んで、映画を観るかを決めるようにしている。 「花束みたいな恋をした」もその理由でノベライズを

          死ぬまで一生愛されてると思ってたよ

          春のパンまつり

          昨日は用事を済ませてパンを買いに行った。 ヤマザキ系列のパン屋さんなのか、詳しくは調べたことが無いが、そのパン屋さんでは春のパンまつりが実施されている。 ヤマザキっ、春のパンまつりっ! のCMで有名なあの国民的おまつり。 そこのパン屋さんだと、400円以上お買い上げでもらえるキャンペーンチケットを5枚集めるか、1度の買い物で2000円以上お買い上げすることで、あの松たか子さんがテレビCMでにこやかに掲げている白いお皿がもらえる。 パンまつりの皿がもらえるのだから、10

          春のパンまつり

          すき焼き

          今日の夕飯はすき焼きだった。 特になんの日でもないが、すき焼きだった。 なんとなくすき焼きの気分だったから。 でも、なんでもない日に食べるすき焼きは、なんだかとてつもない贅沢をしている気分になる。 大層なお肉でもない。 1パックなん百円、アメリカ産の薄切りロースで作るすき焼き。 それなのに、すごく贅沢な気がして、なんでもない日なのにこんな贅沢していいのかしら、と悪いことをしている気持ちにさえなる。 すき焼き=特別な日のもの みたいな価値観ってあるじゃない?

          昨日みた夢のはなし

          普段は夢を見ても記録しないようにしているのだけど(脳と精神に悪いらしい)今日のはなんだか綺麗な映像だったから書いてみる。 古いアパートの一室。 夕陽が差し込んで、狭い室内いっぱいをオレンジ色に染めている。 そこには男が一人座っていて(顔はわからない)窓を開けて外を見ている。 映像が切り替わって(替わったというより視点が動いた感じ)入り口。 勢いよく扉が開き、そこにはウエディングドレスを身にまとった“シシド・カフカ”さんが立っていた。 「なにしてんの?」 「逃げてきちゃった。

          昨日みた夢のはなし

          【読書感想】一気読みした「推し、燃ゆ」

           久しぶりに新幹線に乗った。ちょっと本を読んで少し寝ようと、この「推し、燃ゆ」を読み始めたら、ページをめくる手が止まらなくて一気に読んだ。興奮が冷めず、寝ることもできなくなって、とりあえず思ったことをメモしておいたものと、印象に残った言葉とともに読書記録としてここに書いていく。若干のネタバレもあるのでまだ読んでないよって方は注意。 主人公:あかり 家族との関係も学校生活もあまりうまくいかない女子高校生。 アイドルグループ『まざま座』の上野真幸を推している。 「推しが燃えた

          【読書感想】一気読みした「推し、燃ゆ」

          サークル終わりの焼きサバ定食

          大学生の頃。 サークル終わりに友人と、近所の定食屋に時々行っていた。 その日私は焼きサバ定食を頼んだ。 身と骨を綺麗にほぐしていくその作業が好きで、一口また一口と黙々と食べ進める。 気づいたらお皿には骨だけが綺麗に残された。 しょうが焼き定食を頼んだ友人が、食べ終わるのを待ちながら、その骨を観察してみる。 すると綺麗な骨並びの中に、1本変形したものを見つけた。 他のものと違って不自然に曲がり、小さな突起もある。 その1本を箸で折り、持ち上げて見てみた。 「なにしてんの?」

          サークル終わりの焼きサバ定食

          2012-2015

          キスするとき、彼のパーマのかかった少し長い後ろ髪を、クシャってするのが好きだった。 “それ好きだからもっかいして”って言う彼のことが好きだった。 すっぽり夕日におおわれたオレンジ色の道を手を繋いで歩く時間が好きだった。 その道すがら“たこ焼き買って帰ろうよー”と駄々をこねる彼のことが好きだった。 キャンパスで友達と笑い合う彼を見つけた一瞬が好きだった。 その私を見つけて小さく手をふる彼のことが好きだった。 彼の家まで行くその時間が好きだった。 駅まで迎えに来てくれて改札

          映画「イエスタデイ」

          主人公は売れないシンガーソングライター、ジャック。 ある日突然、自分以外の全人類が『ザ・ビートルズ』を知らない世界になり(知らないというか最初から存在しない)、ビートルズの曲を自分の曲として発表していく。 . 私はビートルズの曲の中で、「インマイライフ」が1番好きなのだけど、作中で主人公がその曲を歌ってもスルーされていてちょっと笑った。 ビートルズという1つのフィルターを通して、そのビートルズが生きた時代に発信されている曲だから、多くの人の心を打ち、後世にまで名曲と言われるの

          映画「イエスタデイ」

          昔「ランチの女王」というドラマがあったのだよ。

          日曜日のお昼はオムライスにした。 オムライスを作る時、私は毎回 Three dog night 「Joy to the world」 を口ずさむ。 それは20年近く前のドラマ「ランチの女王」のエンディングソング。 その中で度々出てくるオムライスが美味しそうで美味しそうで、画面越しにもいい香りがしてきそうなほど美味しそうで、夢中で観たのを今でも覚えている。 その印象もあってか、 オムライスを作る=その曲 というルールが私の中で出来上がっている。 その「ランチの女王」、

          昔「ランチの女王」というドラマがあったのだよ。

          三浦春馬くんの最新曲が聞こえてきて泣きそうになった話。

          今日の作業中。 ストリーミングサービスで適当に音楽を流していたら、三浦春馬くんの最新曲「Night Diver」が聞こえてきて、手が止まった。 そして思わず泣きそうになって、そのまま、手を止めたまま最後まで聞いた。 私は春馬くんのめちゃくちゃファンってわけではなかったけど、好きだった。 こっちまで笑顔になれる、素敵な笑顔。 スマートで素晴らしい演技。 追っかけするほどファンってわけじゃないけど、あの人好きって人は結構多かったんじゃないかな。 そんな春馬くんの突然の死。 亡

          三浦春馬くんの最新曲が聞こえてきて泣きそうになった話。