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期待は直後に裏切られる ~アニメ「月刊少女野崎くん」の場合

若松「アハッ!ゲームとか付き合ってくれるんですか?」
野崎「いや、どうせ起きてるなら消しゴムかけ頼んでいい?」

アニメ「月刊少女野崎くん」(第6話)


◆概要

【期待は直後に裏切られる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「月刊少女野崎くん」(第6話)

▶1

本作の主要キャラの1人・野崎(高2の男子)。

彼は現役高校生ながら、売れっ子マンガ家として活躍している。なお、マンガ家であることは特に隠していない。


ある日の放課後。

・Step1:野崎は、若松(後輩の男子)から相談を受けていた。曰く、いろいろあって最近よく眠れないのだという。

・Step2:野崎は言った「若松は繊細だからなぁ。愚痴だったらいつでも聞くぞ。溜め込むなよ」。

・Step3:若松は感激する「先輩!」。じつは彼は中学時代から野崎を尊敬し、彼になついていた。そんな憧れの先輩から優しい言葉をかけてもらったのだから嬉しいに決まっている。嗚呼、やっぱりいい人だなぁ!

・Step4:さらに、野崎が言った「そうだ。寝られないならうちに来ないか?」

・Step5:若松がはしゃぐ「アハッ!ゲームとか付き合ってくれるんですか?」

・Step6:ところが野崎は「いや、どうせ起きてるなら消しゴムかけ頼んでいい?」。若松はがっくり肩を落とした「はい……」


▶2

ご注目いただきたいのは、Step4-6のテンポのよさである。

【憧れの先輩に優しい言葉をかけてもらい、さらにゲームに誘ってもらえるだなんて!若松ははしゃぐ → ところがその直後に、労働力として呼ばれただけだったと判明。若松はがっくりうなだれる】……このスピード感!これが面白い。

「メッチャはしゃいでいたのに……期待が裏切られるの早っ!(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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