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おかしな「怒り・立腹・憤り」 ~アニメ「あずまんが大王 THE ANIMATION」の場合

ゆかり先生「あーもう……思い出したら腹立ってきた!クソ、クソ、クソ、クソ、クソクソクソクソクソクソ!!ムキー!!!」

アニメ「あずまんが大王 THE ANIMATION」(第1話)


◆概要

【おかしな「怒り・立腹・憤り」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「あずまんが大王 THE ANIMATION」(第1話)

▶1

本作の主要キャラの1人・谷崎ゆかり(女性、20代後半?)。

彼女は、とある高校の教師である。


ある朝、

・Step1:ゆかり先生は大慌てで自転車を漕いでいた。急げ!さもなければ遅刻してしまう!!

・Step2:ところが、どうも自転車の調子がおかしい


仕方がない。

・Step3:ゆかり先生は自転車を停め、タイヤの辺りをチェックしてみる。だが、うーむ。これといっておかしなところはなさそうだ(じつはチェーンが外れているのだが、彼女はそれに気がつかない)。

・Step4:ゆかり先生は困惑する「どうしちゃったの……」。まずいなぁ。このままでは遅刻してしまうよ。


というわけで焦りが募り、

・Step5:ゆかり先生は次第に腹が立ってきた「もう何なのよ、これ!」「あーもう!イライラするわね!!」。

・Step6:ゆかり先生は、ブツブツ呟き始めた「新学期初日から遅刻なんかしたらまたあの教頭の小言が延々と……『谷崎さん、これで何回目の遅刻ですか?このままじゃあ生徒たちに示しがつきません。皆さん多感な時期なんですからねぇ』って」。ゆかり先生はヒートアップする「何が『多感』よ!ふざけんじゃないわよ!」。

・Step7:ゆかり先生はぐんぐんヒートアップしていく「ったくもう!!」「あーもう……思い出したら腹立ってきた!クソ、クソ、クソ、クソ、クソクソクソクソクソクソ!!ムキー!!!」。

・Step8:ゆかり先生は自らの自転車を力任せに蹴とばした。八つ当たりである。


▶2

以上をまとめると……

・Step1-4:思い通りにいかない(遅刻を避けるべく大慌てで自転車を漕ぐ → ところが自転車が不調 → しかも原因不明)

・Step5:焦りが募る → 次第にイラ立ち始める

・Step6-8:この先起こるであろうことをシミュレーション → より一層イライラ → 怒りが怒りを呼び、もう止まらない。どんどんヒートアップ → ついにものに八つ当たりし始めた


「沸点が低すぎるだろ(笑)」「自分でシミュレーションしてみて余計に怒りを募らせるのは止めろ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。

一方、「わかるなぁ、この感じ!(笑)」「確かにこういう時はイライラするんだよなぁ!(笑)」と共感し、「ヒートアップする過程がメッチャリアルだな(笑)」と、巧みな描写に笑ってしまった鑑賞者も多いと思う。


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