おかしな「喜び・歓喜」 ~アニメ「あずまんが大王 THE ANIMATION」の場合
◆概要
【おかしな「喜び・歓喜」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「あずまんが大王 THE ANIMATION」(第6話)
▶1
本作の主要キャラの1人・かおり(高1の女子)。
彼女は明るくて素直ないい子だが……しかし、榊(同じクラスの女子生徒)に強烈な憧れを抱いており、榊のこととなると往々にして暴走する傾向がある。
体育祭でのこと。
・Step1:生徒たちが校庭の中央で円になり、男女2人1組でフォークダンスを踊る。パートナーは一定時間ごとに機械的に入れ替わっていく仕組みだ。
・Step2:しばらくして、かおりの前に榊がやってきた。かおりは仰天する。えっ、なぜ榊さんが!?榊曰く、人数合わせのために男子の方に加わっているのだという。
・Step3:まさか、憧れの榊と踊れるとは!!かおりの黒目が大きくなる。頬が紅潮する。そして叫んだ「よろしくお願いします!」。
・Step4:その後しばらくの間2人はダンスを踊るのだが……ダンス中、かおりは心の中で叫び続ける。すなわち「榊さん❤榊さん❤榊さん❤榊さん❤」。榊と手をつなげば、「はぁ~手が❤手が❤手が❤手が❤手が❤」。さらに、「最高❤最高❤最高❤最高❤」「このままいつまでも❤このままいつまでも❤このままいつまでも❤このままいつまでも❤」「キャー!死ぬぅ❤死ぬぅ❤死ぬぅ~❤もう死んでもいい!!」。
▶2
憧れの榊とダンスを踊れるだなんて!かおりが嬉しいのはわかる。歓喜するのも無理ないだろう。
しかしそれにしても……この心の声である。
「いくらなんでも連呼しすぎだろ(笑)」「語彙が死んでいる(笑)」「嬉しすぎて語彙が貧弱になっているのかな(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないはずだ。
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