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1つのシーン内に明らかな矛盾がある ~アニメ「放課後ていぼう日誌」の場合

校長「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは本校での新生活に胸躍らせ、目を輝かせながら、大きな飛躍への期待を膨らませていることでしょう」

アニメ「放課後ていぼう日誌」(第1話)


◆概要

【1つのシーン内に明らかな矛盾がある】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「放課後ていぼう日誌」(第1話)

▶1

本作の主人公は、陽渚。

彼女は都会育ちの少女である。しかし、高校入学を前に田舎の小さな町(父の故郷)に引っ越してきた


・Step1:陽渚の趣味は手芸だ。ゆえに、高校に入学したら手芸部に入ろうと考えていた。

・Step2:ところが入学前のある日、ひょんなことから「ていぼう部(≒釣り部)」の部長に遭遇、強引な勧誘を受け、入部することになってしまった

Step3陽渚はショックを受ける。何しろ彼女はインドア派だ。生き物は全面的に苦手だし、そもそも釣りの経験もない。それだのに、嗚呼、ていぼう部って!だが、内向的で引っ込み思案の彼女は「私、入りません!」と拒否することができず、「嫌だ嫌だ嫌だ……どうしようどうしようどうしよう……」と1人うじうじするばかりである。

・Step4:そうこうする内に、入学式。天気はいいし、桜も咲いている。最高の入学式日和だ。体育館の壇上で校長が挨拶する「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは本校での新生活に胸躍らせ、目を輝かせながら、大きな飛躍への期待を膨らませていることでしょう」。校長の言葉に合わせて、新入生の顔が画面に映った。なるほど、皆いい顔をしている。……ところがその中に1人、いまにも死にそうな顔をしている少女がいた。目には光がなく、口は半開き。言わずと知れた陽渚である。彼女は相変わらず「嫌だ嫌だ嫌だ……」と悶々としているのだった。


▶2

嗚呼、校長の言葉と陽渚の表情のこのズレ!!

「校長先生、陽渚さんの目は輝いていません!(笑)」「いくら何でもヒロインにあるまじき顔だ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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