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比較対象がおかしい ~マンガ「けんもほろろ」の場合

霜村「(紺谷が作った物語を聞いて)なかなか!!」「でも村上春樹の方がおもしろい」
紺谷「そこと比べんの!?」

マンガ「けんもほろろ」(第4巻)



◆概要

【比較対象がおかしい】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:マンガ「けんもほろろ」(第4巻)

▶1

本作の主要キャラの1人・霜村(女子高生)。

彼女はいつも明るく元気で、そしてなかなかどうしてアホな少女である。


ある日ふいに、

・Step1:霜村が言った「私、フィクションが大好き!!」「紺谷さんの作った物語を聞いてみたいなー」

・Step2:えっ、いきなり何!?紺谷は困惑する。っていうか、物語を作るなんて無理だよ!

・Step3:ところが「紺谷さんならできるって!!」などと霜村におだてられる内に……妙な自信が湧いてきた。かくして紺谷は言った「まぁ、確かに私ならできるな」


というわけで、

・Step4:紺谷は物語を自作し、霜村に語って聞かせた。

・Step5:物語を聞き終わった霜村は満足げに「なかなか!!」。しかしすぐに付け足した「でも村上春樹の方がおもしろい」

・Step6:紺谷は目を丸くする「そこと比べんの!?」。


▶2

友人に頼まれ、そしておだてられ、かくして物語を自作することになった紺谷。まずまずのストーリーができたかと思いきや……。

「ただの女子高生がその場のノリで作った物語を、村上春樹と比べてやるな!(笑)」「ノーベル文学賞候補者と比較するのはいくらなんでも酷だろ(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。


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