おかしな「謝罪」 ~マンガ「ドージンワーク」の場合
◆概要
【おかしな「謝罪」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:マンガ「ドージンワーク」(第1巻)
▶1
本作の主人公は、なじみ(女子高生)。
彼女は明るくて快活で、そしてややガサツ。服はいつもパンツスタイルでスカートをはくことはない。そんなタイプの少女である。
ある日、
・Step1:アルバイトを始めたなじみ。
・Step2:ところが彼女は、何のアルバイトをしているのかなぜか友人には語ろうとしない。
・Step3:嗚呼、気になる!というわけで、友人(露理たち)はなじみを尾行することにした。
尾行の末にたどり着いたのは、
・Step4:メイド喫茶だった。……じつはなじみは普段の言動に反して少女趣味の持ち主であり、メイド服に憧れていたのだ。ゆえにメイド喫茶で働き始めた。しかし自らの趣味を友人に知られるのは恥ずかしい。だからアルバイト先を隠していたというわけだ。
メイド喫茶にて、
・Step5:「後をつけてきたの」と打ち明けた露理。彼女は謝罪した「その……ごめんなさい……」。
・Step6:なじみは動揺する。ううっ、恥ずかしい!しかしまぁバレてしまったものは仕方がない。彼女は謝罪を受け入れた「……ま、いいけどね……」。
かくして一件落着!
・Step7:と思いきやその直後、露理が頭を抱えた。そしてうめいた「見なければよかった……」。これ、「嗚呼、似合わない!絶望的に似合わない!ふりふりのメイド服がなじみにはおそろしく似合っていない!これほどまでに似合わぬとは……同情する。心から同情する。友人のこんな姿は見たくなかった」という意味だろう。
・Step8:あまりにも失礼な露理の反応になじみは憮然。彼女は言った「てめー」。
▶2
ご注目いただきたいのはStep7である。
「勝手に尾行して、勝手に秘密を暴いておいて『見なければよかった……』って、おい!あまりにも傍若無人だろ!(笑)」「秘密を暴かれた上、暴言を吐かれるなじみ……かわいそうすぎる(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないはずだ。
▶3
なお、この「謝罪」は様々なシーンに応用可能だろう。
以下、例示してみる。
<例1>
・1:人の日記を盗み読みする
・2:謝罪する→相手が許してくれる
・3:一件落着と思いきや……直後、頭を抱えて叫んだ「見なきゃよかったー!!」(よほどひどいことが書いてあったのだろう)
・4:相手が憮然とする
<例2>
・1:偶然女性の胸に触れてしまった
・2:謝罪する→相手が許してくれる
・3:一件落着と思いきや……直後、頭を抱えて叫んだ「触らなきゃよかったー!!」(見事な巨乳と思っていたが、じつは分厚いパットでも入っていたのだろう)
・4:相手が憮然とする
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