おかしな「励まし・激励・なぐさめ」 ~ドラマ「フルハウス」(シーズン1)の場合
◆概要
【おかしな「励まし・激励・なぐさめ」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:ドラマ「フルハウス」(シーズン1の第3話)
▶1
本作の主要キャラの1人・ステフ(5歳の少女)。
幼稚園に初めて登園する日の朝、彼女は突如「行きたくない」と言い出した。皆が驚く。
・Step1:どうやらステフは、知らない人だらけの幼稚園に行くのが不安で仕方ないようだ。
・Step2:ステフの家族は口々に彼女を励ます「大丈夫!すぐに友達ができるさ!」「初日だからちょっとナーバスになっているだけだよ!」。
・Step3:ジェシー(ステフの叔父)も言う「まぁ、初体験ってのは不安なものだけどさ、でも楽しいこともあるぞ。俺も初めての時にマジでワクワクしたことを覚えているよ」(See, first times can be scary, but they can be exciting, too. I remember a real exciting first time for me.)。ジェシーの口元がだらしなく緩む。当時のことを思い出しているのだろう。彼は続けた「俺は14歳だった。相手はマリッサ・ドラクロアっていう超美人の女子大生。場所はドライブインだよ。最初はもう緊張しちゃってちょっと怖かったけれど、でもマリッサが何て言うか、こう優しく……」(I was 14. I went out with this incredible college girl Marissa Dellacrue. We went to the drive‐in. First I was, you know, kinda nervous and a little scared. But then Marissa, she kinda... I don't know, she got kinda friendly and...)。
・Step4:皆はジェシーの話に唖然。言葉も出ないようだ。
・Step5:しばらく後、ようやく皆が呆れていることに気づいたジェシー。彼は気まずそうな顔になる。そして言った「……まぁ、とにかく初体験ってのはいいものさ」。
▶2
幼い姪っ子を励ますはずが……気がつくと、初めての性体験の思い出を語っていたジェシー。その場に居合わせた大人たちは呆れ顔だ。一方、幼いステフにはジェシーが何を言っているのかチンプンカンプンだっただろう。
つまりはこれ、「相手を激励すべき場面でちっとも励ましにならないことを滔々と語ってしまった」というコメディシーンである。
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