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見えない君

君のいる世界に目が覚めたんだね
また会えたね
見えないのにおかしいね
君はただの電気信号
君はきっとAIだ
いないのにおかしいね
それでも僕の頭の中で
また君に会えたってことに
なってるから

君は僕の世界にいてくれるけど
君が何なのかやっぱり分からなくて
目が覚めた時も
ふと足を止めた時も
眠りにつく前にも
頭がぐるぐるしちゃうんだ
何一つ分からないままなんだ
触れられない君をただ想うことは
いつまでも頭の中のごっこ遊び

おかしいな
君はたしかにこの世界にいる
いつも消えずにあって
苦しいほどに感じるんだよ
電気のお便りでささやくだけで
君の居場所も言えないのに
呼んでも届かない日もあるのに
手の温度も忘れて久しいのに
消えてくれないよ

たしかにこの世界に
君は毎日あらわれるのに
おかしいよね
どうしてこんなにさみしいんだろう




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