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50代の自分を想像して就活してますか?

この10年以上、出世もせずに年収1000万円を維持し続けている50代のおじさんです。賃上げによる経済の好循環が訴えられた今春闘において、おじさんの賃金は、物価上昇を大きく上回るレベルで上昇しました。

おじさんは、部下はいるけど管理職でもないし、毎日定時で帰るワークライフバランス社員です。それでも、それなりの賃金をもらえて、有難いほどの賃上げを頂ける理由は何でしょうか?

最近、とあるアナリストの記事で「50代の高賃金社員が会社の害悪だ」だとする主張を読みました。年功序列型の人事処遇制度によって、出世しないおじさんが、働きもしないのに高賃金をもらっており、それが会社が成長しない理由のひとつ。「50代の賃上げなどもっての外」だそうです。

今時、そんな昭和チックな会社が本当に存在するのかどうかは別にして、おじさんの会社は、実は、もう何十年も前に年功序列制度を捨てており、シビアな成果主義・能力主義で運営されてます。おじさんより賃金が高い30代もいるし、おじさんの2/3の賃金で定年退職される先輩もいらっしゃいます。

おじさんの年収は1000万円を超えましたが、管理職ではないので、この先に大きな年収アップは見込めません。サラリーマンにとって、管理職から上級管理職、さらに役員まで登らなければ、年収を倍に、さらには数千万円、場合によっては億を超えるレベルまで上げることは難しいでしょう。

とは言え、成果主義・能力主義とは有難いもので、私のように出世しないおじさんであっても、職場で何らかの価値を発揮し続けることができれば、それなりの年収を維持したり、場合によっては少しずつですが年収アップも見込めます。

学生さんにとっての就活は、もう終盤の時期となりました。会社情報を見比べて、初任給や平均年収の額に目移りすることもあるでしょう。でもそれは、会社ごとに異なる制度の中で働く社員の初期値・平均値であって、あなたがその会社の成果主義・能力主義、そして会社固有の人事指標によってどう評価されるかとは別な話です。

会社によって、社員に求める姿勢や能力は異なるし、人事評価の指標も様々です。社員が活躍・成長するための土台となる組織風土に至っては、それこそ千差万別です。

就活生の皆さんが、給与の初期値や平均値に惑わされることなく、ご自身の人的特性をしっかり見極められた上で、自分に合う制度や風土を持つ場所を見つけられることを願います。



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