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キャリア形成するなら、専業職企業より昔からある業態の企業をお勧めします

 長年、IT職一本で過ごしてきてます。
 正確には、一昨年まで最も長くいた企業は、卸し系でして、社内SEとしてやっておりましたが、情シス部がない、IT投資には消極的な都内の中小企業でして、経理や総務的な仕事まで兼業させられるようにもなってました。

1.専業職とは

 あくまでも、ここで私自身が作った言葉ですが、例えばIT企業のような専業を生業とした業界で、IT職といった専門分野での仕事を指します。

 多くのIT企業では、最初はエンジニアとして入社したとしても、年齢が上がれば管理職として、現場から離れたり、あるいは営業職や営業SEにシフトさせられもします。
 でも、中にはそれを希望されない方もいるでしょうが、会社が小規模であったり、派遣型のようだと一生エンジニアとして過ごす事となりえもします。
 まあ、それでも会社と言う組織ですから、相応に職務シフトを求められもしますが、そもそもそういったIT企業でシフトをしたとしても、管理職としての能力は他社で求められるような業務をしていない人は多く、営業と言っても、人売りであったり、ITエンジニアでもなければ管理職でもなく、かと言って関節部門でもないような仕事をしている方もいるわけで、そうなると完全に他社で、そのような取り組みをしている企業はまずないに等しいとも言えるので、そこでキャリアはストップしてしまうとも言えます。

2.キャリアの確認

 これに関して、最も効率が良い確認方法は、転職サイトや人材紹介サイトに登録してみることです。
 各サイトごとに一長一短はありますし、専門職用のサイトもありますので、数多くのサイトに登録してみる事をお勧めします。
 
 登録しても、有効化しなければ、スカウトされる事はないです。

 なぜ、効率が良いかと言うと、
現在の市場で求められている職種や経験スキルがわかる
現在の自身のキャリアに相当する選択肢の有無

 例えば、私はITエンジニアとしてやってきましたが、なにぶんチープなスキルとなってます。
 当然、今はやりのWeb関係やらAIやらの経験はありませんから、登録してみれば、経験上選択できる項目が狭まる事がわかります。
 勿論、何でもできるエンジニアなんて早々いないわけですが、今求められている言語やスキルがなんなのかは、自ずとわかります。

 また、スキルに限らずキャリアとしてのチェックもできます。
 ITエンジニアといっても、ずっと現場で下流作業をしてきたわけではありませんので、そのキャリアの登録もできます。
 これがないと、下流としての経験で、どれだけ登録できるか?という判定もできますね。

 ITエンジニアを例として挙げましたが、他職種でも同じことで、今までご自身がされてきた仕事内容が、サイト上で選択できない、あるいは少なすぎとなれば、当然他社では欲しがられていない仕事をしていると言う事にもなります。

3.営業ならば売りを立ててきているのは必定

 次に最も多いであろう営業職ですが、営業職の本文は「売り上げを得る事」だと思ってます。

 現状、あるいは過去、どこ行っても売りが立てられないとなると、
・営業職に向いてない
・扱う商材に向いてない
・その会社の営業スタイルに向いてない
 ではないでしょうか?。

 特に3番目に関しては、昔ながらの飛び込み営業なんていうのがありますし、長年の付き合いによるルートセールスというのもあります。
 ですが、既にそのようなスタイルでの営業をしている企業は、これ以上伸びないでしょうし、非効率な業務をしているとも言えます。
 Webでの集客やWebでの販売はごく当たり前に時代ですし。

 また、営業成績は、業界ごとに額が異なります。
 不動産のような需要があり、単価の高い商材を扱っている企業は、売りが立てば当然、高額になります。
 それを多品種小額の大量販売の企業と比較は単純にできません。

 さて、その売りの実績とは別に、従来の営業職だと、運転免許必須であったり、英語ができる事と言うケースはいまだにあります。
 営業職に限らず、日本の場合、マルチプレイヤーを求める傾向が強いと感じますから、何でもできる人が優位なのでしょうけど、先に申した通り、既にWebでの活動もあり、それ以前にPCやスマフォが使えないとという事があります。
 これに関しては、面接で問われないでしょうが、「使えて当たり前」という前提だからでしょう。
 ITエンジニアとしても、使えない営業に対処する苦痛は経験してきました。

 営業職も分業化してます。
 車の運転が不要の業務もあります。英語も使わない場合もありますしね。

4.求めるキャリアは、縦なのか横なのかの棚卸を

 その人ごとに、キャリアの位置づけは異なります。
 専業として、高度なキャリアを求めるケースもあるでしょうが、それは「キャリアではなくスキル」だと思ってます。
 
 「キャリアとは、会社人間としての多くの経験業務」だと思えてきてます。
 「思えてきている」というのは、この年になってそう感じてきたからです。
 長年ITエンジニアとしてやってきましたが、やはりできる範囲は定まってしまいます。管理職とて、会社の事業内容ごとに千差万別で、「これで良く管理職としてやっていけるよな」と言う人を、何人も見かけてきました。
 多分、それは会社規模や事業内容、社員数からのようです。

 となると、「キャリアとは、役職か?」と言う疑問があり、確かに昇格することで、その人のその会社での経験業務が加算されていくわけですが、『あくまでも下地を元にした縦の加算であって、横の加算ではない』のです。

 ご自身が求めるキャリが、縦の加算か横の加算かは、確認しておく必要があるでしょう

 私自身は、スキルよりもキャリアを求めてきました。
 そして、それは、縦の加算でした。
 しかし、やっていくごとに、そして前職は、それまでの複数のIT企業とは全く別の卸し業界でして、そこで改めて気づいたのが、「横の加算」でした。
 それまでソフト開発とプロジェクトマネジメントしかしてこず、情シスもない企業でしたので、ちょっとしたネットワークの対応から、システム保守にPCキッティングまでせざるを得ず、前述したとおり、経理職や総務職は専属でいるのに、それらの仕事まで兼業もさせられてもきた事からの気づきでした。

5.キャリアを求めるなら総合職として

 残念なことに、前職の社内SE職は総合職でない為、管理職にはなれず、いつまでも現場員の仕事しか経験できませんでした。
 他職種の管理職であっても、部長クラスで、やっと他社では課長代理程度の規模と職能範囲の企業でしたので、他社では通じないなとも。

 一番良いのは、従来型の企業で総合職として採用されるのが良いかと感じてます。
 そこには、ジョブローテーションがあるからです。
 悪習である転勤もありますが、色々な職種を1社で経験できる醍醐味ではないでしょうか?。
 ある時希望しない辞令がおりるかもしれませんが、転職するよりは、まずは自社内でやってみれる経験を与えられもするわけです。
 まあ、それが転勤込みだとショックに感じる人もいるでしょうけど(私も転勤反対派です)。

6.最後に

 私自身、定年を意識する年齢になってしまいました。
 思えば、大失敗の職選びと感じてます。
 でも、何がやりたかったのか卒業するまで決められませんでした。

 学生時代、ある大型スーパーでアルバイトをしてました。
 4年進級前に、ブースのチーフから入社推薦の話を頂きましたが、私自身小売業は希望してませんでしたので、お断り致しました。
 「何がやりたかったのか、わからなかった」のにですw。
 そこには自分なりの大卒ならば、するべき仕事は選ぶべきという信念があり、小売業は大手であっても下に見ていたからです。

 かと言って、大手の商社や銀行、果ては公務員は希望してませんでした。
 そもそも超大手に入れるだけの学歴はなく、入ってから転勤やら派閥に悩む(そういう時代でもありましたし)のも嫌でしたし、公務員試験なる試験を受ける気力ももうなかったからです。
 肉体的な自信はないため、運送や建設、工事関係は無理でしたし、営業職は運転したくもなければ、酒も飲みたくないので除外。
 ある大手子会社で「経理職ならば、そのまま合格出す」と言われた企業もありましたが、経理職が潰しが利くと感じず、毎日同じルーチンを過ごす事が出来ない性分であったこと、何よりも「経理って女性がやらされる職では」と思っていたので、速攻こちらもお断り致しました。
 
 結局、消去法と食い扶持が結構ある、IT職を選択したわけです。
 でも、最初の会社が悪かったのでしょうね、パワハラ、酒ハラの毎日でしたし、毎月100時間以上の残業でしたしね。
 他社に移っても、良くない労働環境であれば、今のような転職し易い環境ではなかったので、5社以上転職を繰り返してしまいました。
 100時間の残業をしてきても、丸々残業代は出ず、仕事柄自社内以外での仕事や、帰宅時のタクシー代やホテル代を自腹してもきましたので、生涯貯蓄はほとんでできてません。やっと前職でできた感じです。
 
 そういった、負の面を経験してきました。
 皆が皆、大手の旧型業種に就けるわけではないですし、確かに上司如何で今後の生活は決まると感じもしますから、運でもあります。

 何をやりたいか?が、最初の選択ですよね。
 先々の事までわかって決められる人は、子供の頃からたくさんの大人と接してきて、沢山の知識を貰ってきている人以外は、できないと思ってます。
 
 どこで、自身のキャリアを意識するかです。
 その時に、転職ではもう大手の従来企業への転職は無理です。そもそも募集していないのがほとんどですからね。 
 難しい所です。
 ただ、私の20代、30代前半と違って、転職はしやすくなってますから、異職種からのチェンジも選択しやすいでしょう。

 キャリアの意識が、縦なのか横なのかを今一度棚卸してみてはどうでしょうか?。




 


情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。