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【薬丸岳さん】読了したおすすめ小説紹介

今回は「薬丸岳さん」の小説を紹介します。
今まで私が読んできた作品に限りますが、どれもハズレはありませんでした。
まだ読んだことがない、という作品があれば是非読んでみてください。

■天使のナイフ

少年犯罪を題材にした作品。
妻を殺した犯人は13歳の少年達だった…。
その理由には事件の裏に隠されたもう一つのストーリーがあった。

犯人は、13歳の少年だった。

娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。犯人が13歳の少年3人だったため、罪に問われることはなかった。4年後、犯人の1人が殺され、桧山が疑われる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。法とは、正義とは。デビュー作にして、少年犯罪小説・唯一無二の金字塔。

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■虚夢

精神障害者が起こした事件によって子供を殺された…犯人は法で裁くことができなかった。
子供を殺された両親の苦悩と母親の一見「異常」とも言える行動の意味とは…。

通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元嫁から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが…。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。

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■刑事のまなざし

夏目信人シリーズの1作目。
殺人・虐待など重たい内容ではあるが、夏目の言葉に心が暖かくなり、未来に希望が持てるような作品。

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです―通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。

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■悪党

罪を償うとは?
罰を受ければ許されるのか?
家族を殺された犯罪被害者遺族の目線から、加害者や加害者遺族とも関わり、自分の気持ちと向き合っていく…。

自らが犯した不祥事で職を追われた元警官の佐伯修一は、今は埼玉の探偵事務所に籍を置いている。決して繁盛しているとはいえない事務所に、ある老夫婦から人捜しの依頼が舞い込んだ。自分たちの息子を殺し、少年院を出て社会復帰しているはずの男を捜し出し、さらに、その男を赦すべきか、赦すべきでないのか、その判断材料を見つけて欲しいというのだ。この仕事に後ろ向きだった佐伯は、所長の命令で渋々調査を開始する。実は、佐伯自身も、かつて身内を殺された犯罪被害者遺族なのだった…。『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞を受賞した著者が、犯罪者と犯罪被害者遺族の心の葛藤を正面から切り込んで描いた、衝撃と感動の傑作社会派ミステリ。

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■ハードラック

殺人は許されない。
しかし、犯人側の立場に立ったとき、過去を知ったとき、同じ言葉が言えるだろうか…?

二五歳にもなって日雇い仕事する失い、「大きなことをするため」闇の掲示板で四人の仲間を募った仁は、軽井沢で起きた放火殺人の汚名を着せられてしまう。なぜおれを嵌めた?信じられるのは誰だ?手探りで真犯人を探す仁、闇世界の住人たち、追う刑事。物語は二転三転し、慟哭の真相へと向かっていく。

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■友罪

もしも友人が罪を犯したことを知ったら自分ならどうする?
その後も一緒にいられるだろうか…
もしも自分が罪を犯し、その後社会の中で生きていくとしたらどう生きる?
一生苦しみながら生きていくことになるのだろうか…
あなたならどうしますか?

あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。

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■その鏡は嘘をつく

「刑事のまなざし」に続く夏目信人が主人公の2作目。
ほんわかしていて刑事らしくない夏目さんだが、今回も彼の言葉には心が震えた。
是非「刑事のまなざし」読了後に読んでみてほしい。

■誓約

主人公に届いた1通の手紙…その手紙の送り主とは誰なのか。
主人公が過去に犯した事件、その事件の被害者、手紙の送り主…すべての人間関係が繋がったとき物語は衝撃の結末へ。

家庭も仕事も順風満帆な日々を過ごしていた向井聡の元に、一通の手紙が届く。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、ただそれだけが書かれていた。送り主は誰なのか、その目的とは。ある理由から警察にも家族にも相談できない向井は、姿見せぬ脅迫者に一人立ち向かうが。故郷、家族、犯した罪……。葬ったはずの過去による復讐が、いま始まる。

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■Aではない君と

同級生を殺害し逮捕された少年の家族に焦点を当てた重厚感のある1冊。
同級生殺害の裏には、加害者少年の心がボロボロになってしまう程の苦しみがあった。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。親や弁護士の問いに口を閉ざす翼は事件の直前、父親に電話をかけていた。真相は語られないまま、親子は少年審判の日を迎えるが。少年犯罪に向き合ってきた著者の一つの到達点にして真摯な眼差しが胸を打つ吉川文学新人賞受賞作。

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どの作品も非常に重厚感がある作品ばかりで、もしかしたら読むのが辛いと感じることもあるかと思います。
私も、作品を読む中で常に作者から問題を提示されている気持ちになりますし、考えてもその問題の答えが分からないということもあります。
しかし、読めば読むほど薬丸さんの魅力にハマっていきました。
是非、皆さんにも薬丸さんの作品に触れてみてほしいと思い、今回紹介させていただきました。


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