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あの人と愛し合いたい〜変性意識状態〜

上記の記事で「Hから愛」の構築は「出会いからH」よりも困難であると主張した。
今回はなぜ困難であるか、
またパートナーと深く繋がるためにはどうしたらいいのかを考えていこう。

わがままな2つの自意識

社会学者の宮台真司氏は以下2点が密接関わっていると言う。
 ① ナンパの自己啓発化
「ナンパが上手になること」自体でなく、「ナンパできない自分から、ナンパできる自分へのワンランクアップ」による自己肯定度の上昇が目的である。自意識の問題にばかり注視していては、他人にとって意味のある存在になれない。つまり、深い特別な関係にはなれないことを意味する。
<第一章 自己啓発化する現代のナンパ>
 ② 女を物格化
物格化とは人格化の反対で、相手を入れ替え可能な道具とみなすこと。「何人のかわいい女の子とセックスできたか」ということに注視し、1人のひととして敬意を持った対象として捉えない。物格化された瞬間、人は冷めていく。人をモノとして見た瞬間、そしてモノとして見られた瞬間に、相手との関係性はすぐにパチンと途絶えてしまう。
<第三章 性的なトラウマを負った男性に、再びセックスに興味を持ってもらうには?>

変性意識状態により愛を永続させよ!

Q. 2つの障害を踏まえた上でどのように愛を永続させていくか?
A. 互いにそして持続的に変性意識状態へ入ることが必要

変性意識(トランス)状態とはいわば催眠状態であり、実は多くの人はすでに体験していることである。例えば、女の子を口説いている時、彼女の目がとろんとして輝き始めるとその兆候に入っている。スマホや終電の時間はそっちのけで完全にあなたに身を委ねた無防備な様子であり、「この人なら非日常へ私を連れていってくれる」と信頼し、現実から浮遊している状態のことである。

1. 他人の関心に関心を向けること
この行為で①②は大きく改善できるだろう。自己肯定度の上昇を目的とし、自意識の問題に注視していては、他人にとって特別な存在になれない。自分の快感ではなく、女の快感に関心を向ければ、一体化(Fusion)できる。すると、変性意識状態に入り、1人の人間ともっとディープで、もっとカオスを関係を見つけることだけに執着が生まれる。自分も「彼女と行ったことのない場所に行ってみたらどうなるんだろう」と想像する。次第に現実から浮遊していき、変性意識状態に入ることができる。

2. 「この人は非日常を与えてくれる」と思わせる色気(言動や雰囲気)を身につけること
相手を変性意識状態へ誘導するためには色気が必要である。色気とはどこか影があり、少し危ないような妖しさである。それが女を魅きつけ、あなたを深く想像させることにつながる。
そのためには自信が必要だ。芸能人と一般人の違いはルックスではなく自信であり、その自信を伴う言動こそが色気を生む。自信がないと不安からいらないことをしゃべり、女にへりくだってしまう。
自信がないのなら自信がある人の言動を真似すればいい。
それだけで脳は騙され、自信が後からついてくるようになる。映画の名優から学ぶこともできるし、身近の魅力的な人はなぜ魅力的なのか、それはどういう言動から来るのかを研究するのもいい。私の永遠のライバルであるブラッドピッドなどいかがだろう。


すぐにできる事としては自分のなじみの店でデートをすることだ。慣れた場所であれば、不確定な要素が少なく、自分のペースを保つができる。また相手に自信があるように見え、デートの主導権を握りやすい。それだけで変性意識状態の導入が整ってしまう。

お互いに変性意識状態に入り、すばらしい体験をした相手でも必ずしも同様の体験ができるとは限らない。むしろ、より困難になるだろう。1回目より2回目、2回目よりも3回目と深い変性意識状態に入れるパートナーであれば深い愛を構築できる。どういう相手がいいのか、それは人それぞれだろう。

持続的かつ意識的に変性意識状態に入る努力をすることが理想的な相手を見つけるたった1つの手段である。

Jun

参考文献
「宮台真司・愛のキャラバン 恋愛砂漠を生き延びるための、たったひとつの方法」にどね研究所、2013

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