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退院する不安

私は精神科に勤めています。
私がいる病棟には
入院患者さんは43名います。
慢性期病棟ということもあり、
入院歴が

10年以上の方が多い。
長いと40年。

短い人でも3年は入院しています。

まだこんな時代なんだなー。
って、思う。

なんでこんなにも
入院歴が長くなってしまうのか。

患者さんに

ここでの生活はどうですか?

と聞くと
大半の患者さんが快適という。

快適なんだー😯

閉鎖病棟で
自由もなく
そこらじゅうがカギで施錠されているのに。
好きなのは買えず、
出入りもできず、
行動範囲は狭い。

それでも、

何もしなくても

ご飯は食べられるし、
掃除はしなくていいし、
洗濯物もしなくてもいいし、

楽よー。

と患者さんは言う。

そんなもんかなー。
外に出て、
自由な暮らしをした方が
幸せなんじゃないかと
ついつい思ってしまうが

これは私の価値観であり
それを押し付けようとも思わないし、
患者さんがそれが幸せなら
きっとそれが正解だ。

高齢の方が多い病棟。

動くのもしんどい人も多い。

中には退院を望む患者さんもいる。
そんな患者さんには私も積極的に
アプローチしてみる。

私の仕事ではないんだけど😅
掃除をしながら
話をしてみる。

どこで生活するのが幸せかは
その人が決めれば良いと思う。
病院にいて幸せならそれで良いと思う。

けど、退院して自分で生活をしたいと
思うならやっぱりそれが
その人の幸せなんじゃないかと思う。

今日、退院する患者さんがいます。
私とあまり年齢の変わらない方。

昨日、その患者さんが私のところへ。

患者 「mymyさん、明日お休みでしょ」

私  「そう。土曜日はお休みなんです。
    明日退院ですよね」

患者 「うん。お世話になりました。戻って
    来ないように頑張るわ😅」

私  「うん。無理はしないで。大変な
    時は周りの人に助けてもらって
    下さいね。楽しんでね」

そんな話をしました。
わざわざ、私になんかに退院の報告を
してくれ、挨拶してくれたことが
嬉しかったです。

退院は嬉しそうでしたが、
やはりどこか不安げな表情も見られました。

長いこと入院してしまうと
退院後の生活が見えにくくなり
不安になるもの。
退院したら自分のことは自分で
やらないといけないし、
あー、あれもやらなきゃ。
あー、これもやらなきゃ。
色々と考えてしまうものです。

その患者さんは入院は半年ぐらいでした。

こんに早い退院は私も初めて。
家族の受け入れがあると
退院も早い。

本人が退院したいと思っても
家族の受け入れが難しい患者さんも
います。

なかなか難しい。

本人の気持ちも分かるし、
病気の患者さんを自宅で見守る
家族の大変な気持ちも分かるし。

今日退院の患者さんは
自宅に戻ります。
不安そうだったけど大丈夫かな。

けど、やっぱり退院は嬉しいと
言っていました。

私がこの半年で退院を見送ったのは
3人。
少ないのか?多いのか?
分かりません😅

みんな元気にやっていることを願います。


読んで頂きありがとうございます。
今日もみなさまがhappyな1日を過ごせますように。

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