『ゴジラ』について -平成編(第16作『ゴジラ(1984)』~第22作『ゴジラvsデストロイア(1995)』)
諸君、私はゴジラがry
ということで2回目。今回は「平成編」です。「ゴジラvs○○○」のシリーズですね。一つトリビアなのですが、「昭和編」だと「対」、「平成編」だと「vs」、そして「ミレニアム編」だと「×」なんですよ。ここ知らないと、例えば「ゴジラ対モスラ」を「ゴジラvsモスラ」とお互いに間違えてアンジャッシュのようなすれ違いトークが生まれる可能性があります。そんな状況あまりねーだろうけど。
前回の「昭和編」のnoteを書いてから、
・Netflixで全ゴジラシリーズ配信
・新作ゴジラアニメシリーズ(『ゴジラS.P.』)のティザー映像公開
と、さりげなく色々と更新されてますね。アニメの方がティザーの時点で怪しい香りしかしないとか言ってはいけない。そして自分は「ゴジラ検定の参考書」という書籍を新たに購入致しました。これがトリビア的知識がたくさん入ってて、さりげなく良い資料なんですね。
では今回も「昭和編」と同じく、「平成編のリスト」、「自分の好きな平成編の作品Top3の紹介」の流れで行きたいと思います。
平成ゴジラ一覧
平成ゴジラは下記7作品となります。
1984 『ゴジラ』
1989 『ゴジラvsビオランテ』
1991 『ゴジラvsキングギドラ』
1992 『ゴジラvsモスラ』
1993 『ゴジラvsメカゴジラ』
1994 『ゴジラvsスペースゴジラ』
1995 『ゴジラvsデストロイア』
自分がまさにド直球世代でしたね。『ゴジラvsモスラ』~『ゴジラvsデストロイア』までは、父親と一緒に映画館に行ってパンフレットやソフビを買ってもらうほど好きだった記憶があります。
見ればわかるのですが、1984年にゴジラ生誕30周年を記念して、『ゴジラ』単体作品が再び公開しているんですね。その後は、ビオランテ・スペースゴジラ・デストロイアは平成に生まれた新怪獣。キングギドラ・モスラ・メカゴジラは昭和のスターたちが再度出てきた、ということになります。ここら辺はやはり知名度も激烈に高いでしょう。
ちなみにメカゴジラは、昭和に2回(『ゴジラ対メカゴジラ』、『メカゴジラの逆襲』)、平成に1回(『ゴジラvsメカゴジラ』)、ミレニアムに2回(『ゴジラ×メカゴジラ』、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』)の計5回タイトルになっているというタイトル最多怪獣です。そして主役のゴジラを差し置いてあのスティーブン・スピルバーグによる『レディ・プレイヤー・ワン』にラスボス搭乗機として登場しガンダムと激闘を繰り広げるというワールドワイドで最もおいしい役をもらった日本産怪獣の一人でもあります。すげえなこいつ。
第3位:ゴジラvsスペースゴジラ
これが3位ですね。
まずこのポスターにでかでかと書かれた「破壊神降臨」の文字。そしてキャッチに書かれた紹介文。「G細胞×ブラックホール 究極の戦闘生物が誕生した」の文字。ここをもう少し掘り下げると、「宇宙へ飛散したビオランテの細胞か、宇宙へ飛び立ったモスラに付着していたゴジラの肉片かは定かではないが、いずれかに含まれていたG細胞がブラックホールに飲み込まれて結晶生命体と恒星の爆発エネルギーと融合し、ホワイトホールから放出された結果、異常進化して誕生した。」とのことです。ね、わくわくするでしょう。
要は、主人公ゴジラの上位互換。ドラゴンボールにおけるブロリーしかり、スパイダーマンにおけるヴェノムしかり、大体主人公の上位互換で悪にふっちまった様なキャラは人気でますね。このスペースゴジラ、周囲に結晶体を張り巡らせて自身の優位となる領域を作ったり、背中の結晶体を巨大化させることで亜光速で宇宙を飛んだり(飛ぶ姿はなんというか独特のセンス)、重力をコントロールしてゴジラを浮かせたりと、なんか様々な少年漫画からこれでもかと特殊能力を持ってきて詰め込んだ「僕の考えた最強怪獣」みたいなスペックを持ちえます。よくゴジラ勝てたな。
まあそんなわけで、かなり戦闘のバリエーションは飛んでおり、昭和ゴジラのただ岩を投げあってたエビラとかは比べ物にならないくらいエンターテイメントとして完成しているでしょう。あとこれはゴジラの敵大多数に言えますが、技の名前がカッコイイ。メインウェポンが「死のコロナビーム」という現代だとシャレにならない名前なもんで、ゲスト参加したMagic The Gatheringというカードゲームではあろうことかそれがそのままカード名となってしまい、速攻でカード名修正で刷り直されてました。
第2位:ゴジラvsキングギドラ
自分、「最も好きなゴジラの怪獣」を選ぶとするとこの後出てくる「デストロイア」だと思うのですが、「最も好きな怪獣の造形」でいくと今作に出てくる「メカキングギドラ」になると思います。
前作『ゴジラvsビオランテ』が残念ながら興行収入的に伸び悩んだことからシリーズでも大人気の怪獣であるキングギドラをゴジラと戦わせようというところからついに1対1で両雄激突。意外なことに、1vs1でゴジラとキングギドラが戦うのってこの作品だけなんです。前回のnoteでも書いたのですが、キングギドラって基本いつも操られたりとかろくな目にあわないんすよね。本当にゴジラ最大のライバルなのかお前。
今作は、「ターミネーター」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「エイリアン」などなど様々な海外SF映画の影響を受けています。特に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はもろで、ゴジラシリーズの中では珍しいタイムパラドックスがふんだんに使われた映画。矛盾も多いと批判受けてたりしますが。更に今だと問題になりそうな国の間の軋轢とかもぎゃんぎゃんに入れており、ストーリー的にはゴジラシリーズとしてはめずらしくいろんな意味で結構楽しめます。
まあでも何を置いてもラスト付近のメカキングギドラの格好良さですよ。とにかく一見の価値あり。登場シーンが本当に格好いいのです。ちなみにこのメカキングギドラ、着ぐるみの重さが200kgを超えており、スーツアクターが構造上危険で入れないためピアノ線18本で操演したようです。だからなんでそんな無茶をするんだ。
第1位:ゴジラvsデストロイア
平成シリーズNo.1にして、ゴジラシリーズでもNo.1かもしれません。「ゴジラvsデストロイア」。いや、これと初代ゴジラは同列1位ですね。
とにかく、とにかくこのデストロイアという怪獣が完璧。自分の持つ造形美と様式美を全て兼ね備えているといっても過言ではないフォルムと設定。もろエイリアンのパクリなのですが、微小体・クロール体といわれる水族館に発生した小さい脅威が、幼体→集合体・中間体→飛翔体→完全体 とどんどん手が付けられなくなっていく様。もう完全にエイリアンではないか、なのですが本当にぞくぞくするのです。幼体の群れの特殊部隊との交戦シーンが特に好き。この映画は半分ホラーでもある。
そしてこのデストロイア、名前にも表れている通りそもそもの発生要因が第一作目で破壊の限りを尽くしたゴジラを倒した「オキシジェン・デストロイヤー」の影響で生まれた化身なんですね。第一作目の「オキシジェン・デストロイヤー」が東京湾の底にて無酸素状態を発生し続けたことで東京湾の底が「先カンブリア時代」の無酸素時代に近い状態に変化。そこからの突然変異で生まれたという由来です。
当然子供のころ見たときはそんなことは知らずに鼻水垂らしながら「デストロイアかっけー!」だったわけですが、もうこの由来のなんとしびれる事か。ゴジラを倒した伝説の武器ともいえるオキシジェン・デストロイヤーが、ここにきてゴジラ・そして人類に牙をむくわけです。ただ、これも見直して唖然としたのですがこの映画のエンディングは決してハッピーエンドではないんですね。デストロイアとの戦いのさなかメルトダウンに突入し、かの有名な「バーニング・ゴジラ」へと変貌してしまったゴジラなわけですが、結構驚く終わり方をします。はっきりいってミレニアムは蛇足ともいえる作品が多いのですが、平成のこの『ゴジラvsデストロイア』はゴジラシリーズの完結としてはかなりパーフェクトに近い回答を出していると個人的には感じます。ということで、この作品が1位です。
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