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怠け者のレッテル



学校がつらい



学校に行くのが辛かった話。
自分には過眠症という病気があります。
超大雑把に説明すると、いくら寝ても眠いといった病気です。
症状に個人差はありますが、自分の場合は

•何時間寝ても眠い
•日中の居眠りを繰り返す
•どこでも寝てしまう
•仮眠を取ってもすっきりしない
•日によって眠気の強さはばらばら
•記憶力の低下(軽めの記憶障害かも)
といった感じです。
まだまだありますが今回はこの辺にします。

そんな自分にとって、1番苦痛なのは

学校にいる時間でした。

学校が好き、学校に行きたい、そう言う同級生を見て
何か虚しい様なやるせない様な思いをしていました。
これからは過眠症と診断されて薬を貰う前の話をします。


50分間の苦痛タイム


それは何故なのか、
理由は起きられないからです。
正確には、起きようと必死に耐えている時間がとてもとてもキツかったから。

1番しんどいのが授業中でした。
50分間、ひたすら先生の話を聞いたり、グループワークをしたり、問題を解いたり。それを毎日6限分繰り替えします。

1限。
授業が始まり、さぁ頑張るぞ!とペンを持ちます。
しかし暫くして、はっ!っと自分が寝てしまっていた事に気が付きます。
授業が始まって僅か5分だぞ。何してるんだ自分。

寝てた事にも気が付かない、突然の眠気に心身共にしんどかったです。
やばい、起きなければと思い眠気が襲う中で必死にノートを取ります。
しかし、僅か数分でまた寝落ち。
ノートにはミミズが這いつくばった様な文字や線が大量にいつもありました。
何度起きようとしてもすぐ寝てしまう、または猛烈な眠気が来るので
授業のたったの50分間という時間、起きている事は自分にとって苦痛でした。



成績、急降下


只、勉強がしたかった。

当初は、学年でもかなり上位の方にいました。
自分で言うのも何ですが、割と真面目な方だったと思います。
授業には真面目に参加し、家でも自ら勉強に励んでいました。

しかし、過眠症の症状が出る様になってから成績はみるみる落ちていきました。
成績が落ちて来てから、学校はさらに苦痛になりました。
突然ですが成績が激落ちした理由を紹介していきます笑


・授業で起きていられない


先程書いた様に、授業が起きられないのです。
酷い日は、6時間全て寝てしまっていました。
起きていたとしても、起きることに精一杯。
とても授業を聞ける状態じゃありませんでした。

聞く授業では段々意識が遠のき
問題演習では、解きながら寝落ち
グループワークなどでは友達と話ながら寝落ち

自分の場合は、すこし寝てもスッキリしないので
徹夜明けの、眠いけど頑張って何とか起きているあの状態が永遠に続きました。
辛い中、何とかして必死に起きようとしている自分にどこか虚しさを感じました。
みんなは普通に頑張らなくても起きていられるのに、
自分は精一杯頑張って起きている所から始まる。
同じスタートラインにすら立てない事が悔しかったです。
自分が寝てしまっている間、周りはどんどん新しい知識を吸収していく。
どこか1人世界から取り残されている気がしました。
周りを見渡しても寝ていたのはいつも自分だけ。
何故人と同じことが出来ないのか。当たり前の事が出来ないのか。
只みんなと同じ様に授業が受けたかった。

眠い中授業を受けるので頭に入る訳もなく、
自分で考える事もノートを書くこともままならない。
話すのもしんどいので、友達と意見共有する時間は相手に申し訳なかったです。
うーん。みたいなことしか言えなかった時もありました。笑

比較的真面目な性格な自分は、
授業を聞きたいのにまともに受けられない事や
起きていられない、他人と同じ様に出来ない、
友達が楽しそうに授業を受けている
そんな自分や周りの様子がストレスでした。


・勉強時間が足りない


授業は寝てしまうし、通学時間も電車で寝落ち。
家に帰ってからも、机に向かって10分で寝落ち。
昼寝なんて効果無し。

圧倒的に学習時間が足りないんです。
起きている隙間時間に勉強したら?
そんな事分かってます。しかし、
起きている時間=起きている時間ではないんです。

は?どう言うこと?
意味わかりませんよね。
起きている時間は辛うじて起きられている状態と言うのがいいのでしょうか。
起きていても頭が働かない、眠気が残るまま
モヤが頭にかかった状態の様な感じです。
また、睡魔と戦うことはとても大きなエネルギーを使うのです。
起きていても疲れ切っていて、とても何かをする様な状態ではありませんでした。


・全て独学で乗り切ったのは内緒

学校で習うはずだった物は、家に帰ってからユーチューブで授業動画を見て学習しました。今の時代に生まれてきて良かった。
なんと授業動画が沢山配信されています。それを見ることで、きちんと受けられなかった分を補っていました。
動画は何回も巻き戻せて、大事な部分や知りたい所がピンポイントで分かるのでありがたかったです。
勉強法については、また今度のノートで紹介しようと思います。

しかし、学校の定期テストは授業中の内容や話が出題されたりするので、
授業をまともに聞けていない自分には不利でした。それはそうだ。
また、授業をする先生がテストを作る場合には先生により出題に偏りがあったりするのできちんと授業を聞いている生徒の方が当たり前に点が取れます。

また、本来ならみんなが家に帰り問題演習などをする時間に授業動画を見る所から自分はスタートするので、どんどん差が開きます。
演習量が圧倒的に足りないんです。ただでさえ覚えられないのに、、
インプットよりアウトプットの方が大事。
そんな言葉、耳にタコができるぐらい聞きました。
理解する所から始まる時点でスタートが遅れています。辛い。

・先生ごめんなさい

授業寝てると怒る先生いましたよね。怖かったです。
ですが当たり前に寝る方が悪いですよ。分かってます。
だけど寝てしまうんです。やる気はあるんです。
気がついたら寝ているんです。
怠けている訳ではないんです。
起きようと努力はしています。

そんな事思っていても、先生からしたら授業中に寝ているやる気のない生徒。
そう思われても仕方ありません。
どんな風に思われているのかが怖くて、質問などには行けませんでした。
授業で言ったのに、聞いてなかった人のために貴重な時間を使わせてしまう事が申し訳無かったからです。
しかも自分1人の先生では無いので、長時間独占なんてしたら周りの子に迷惑だし、成績上位の子達に何か言われそうで怖かったです。
だからほぼ質問に行けませんでした。先生達とも何だか気まずくて、関わりを避ける様になりました。

友達の時間も使わせてしまうのが申し訳無く、友達に頼る事も出来ませんでした。また、他人からどう思われているか気にする様になりました。
話が逸れますが、成績悪いと思われていると、ペアワークの時に誰も自分を頼りにしようとしないんですよね。当たり前だけど。それがちょっと辛かったです。

過度な心配性であると同時に、自分の中で完璧でありたい、他人からよく思われたい、人よりも勝りたい、そんなしょうもないエゴがありました。変なところで性格がとても負けず嫌いなので、ますます人に頼ることが出来ませんでした。だから独学で勉強していたのですが、もう少し周りに頼ってみれば良かったです。

理解度不足+分からないところを放置+演習量の少なさで成績はどんどん落ちました。授業はきちんと聞けば分かるし理解出来るのですが、昔から暗記が苦手なので人の何倍も学習量が必要なんです。完全努力型ですね。
そして基礎の部分がかなり抜け落ちている為、高学年になるにつれて焦りを感じ始めました。もっと早く病気と分かっていれば変わっていたのかと思ったりもします。



怠け者のレッテル


やはり、どうしても周りの目が気になる年頃なのです。
怠けていると思われているのが嫌でした。実際はわかりませんが。
いつも寝ている人だと周りの目に写るのがしんどかった。
頑張ろうと努力はしてるんです。だから尚更しんどい。

授業で1人起きられない自分も
必死に耐えている自分も

先生が 〇〇、起きてくださーい
といった後の教室から聞こえる笑い声も

寝落ちしてガクンと大きな音を立ててしまった後の
後ろから感じる視線も

さっき寝てたでしょ。
声をかけてくれる友達のその言葉も

全部全部しんどかった。
学校という場所が苦痛で仕方なかった。
そして周りの目を気にし始め、だんだんと自分に自信が無くなってきました。

休み時間が命綱なんだy o


y o、休み時間だよ。
みんな盛り上がってるかー?

そんな事してられない、自分にとって休み時間は命を繋ぐ時間でした。
大袈裟に言い過ぎかもですが笑

休み時間は自分にとって唯一誰にも邪魔されずに寝れる時間だった。
授業が終わると、倒れる様に机に突っ伏して寝てしまっていた。
友達と過ごせる楽しい時間ですら起きられないのです。
秒で寝てしまうので、授業の合間の休み時間の間は全てしっかり寝ていました。
それでも次の授業も眠いです。
移動教室などは友達が気がついて起こしてくれていました。
一度だけ、起きても誰も居なかった事があって怖かったです。

眠りにつく数秒の間に、頭の遠くの方でみんなの楽しそうな声が聞こえるんです。何だか自分だけ取り残されている気がして虚しかったです。
学生にとって休み時間はみんなとの距離が近付く、楽しくて大切な時間です。
そんな時にさえ起きてられない自分が悲しかったです。

人間関係が築かれる時間を睡眠に使っている自分には、なかなかグループの輪に入ることや、親友などと言った特別仲良い固定の友達が出来ませんでした。
それでも、1人でいることは平気なタイプであったし広く浅くですがかなりの人数話せる友達はいたのであまり気にしてませんでした。
しかし、心のどこかでいつも孤独を感じていました。
起きれている日でも、普段その会話にいないので周りに必要とされて無い様な感じがして苦しかったです。自分が勝手に思ってるだけですが。

そんな自分に話しかけてくれる子もいたのですが、起こされるとしんどい為、起こさないで欲しかったなんて思ってしまうこともありました。
そういうことを思ってしまう自分。罪悪感でいっぱいでした。

また、起こすのが申し訳ないから話しかけられない、話したいのにいつも寝てるじゃん!泣 と言われた時にはとても申し訳無かったです。
寝ていても気を使わせてしまっていたんだ、と初めて気がつきました。

友達と話す時、眠くて限界だったり疲れていると無愛想になったり
不機嫌だと思われてしまうことが多く、それも本当に申し訳無かったです。

段々と、休み時間起きてようとすることもなくなりました。




解放。放課後の時間


やっと全ての授業が終わり、解放されました。
しかし、疲れ切っていて何もする気になれません。
ずっと寝れていいよね。そう言われますが、眠るのにもかなりのエネルギーが必要な気がします。寝て起きて、我慢して、精神的にもきます。
寝すぎると逆に疲れる事ありますよね。

過眠症は理解されにくい気がします。眠気の度合いも、過眠症になった人にしか理解して貰えないんです。
自分の場合は起きていても、かろうじて起きているだけなので
眠くない訳では無いのです。


塾でもほぼうとうとしてしまい、何度も寝落ちしてしまいました。
また今日も起きられなかった。
頑張れなかった自分が惨めに思えました。

家に帰ってからも、勉強しようとするとすぐ寝落ち。
課題も溜まる一方でした。
毎日反省会、自己嫌悪、繰り返していました。

病気だと分からなかったので仕方ないですが
親には怠けている、甘えだ、勉強しなさい、と
何度も言われていました。
特にテストの度に。
休む時間が長すぎる、そう言われても学校の疲労は
自分でも計り知れないものでした。


心に穴が空いた


登下校のしんどさ、授業のストレス、勉強や進路、人間関係への不安、孤独感。
心に穴が空いた気がしました。
それでも毎日学校に行きました。休む日は無かったです。

だから、心と体が壊れそうなことに気が付けなかった気がします。
何か辛い時は周りに頼ったり、休む事をしなかった。
ある時、気が付けば自然と涙が出て直ぐに寝れない夜がくる日々が続きました。
いつもなら秒で眠れるのに。
ただでさえ睡眠が足りないのに。

あの時は本当に死んでしまおうかとさえ思ってました。
生きてるだけで、生活をするだけで精一杯でした。

段々と、とてつもない劣等感や孤独感に苛まれ、原因が分からないまま誰にも相談出来ず、親からは怠けていると怒られ、成績は落ち、何に対しても興味が沸かない。出来ない自分に対しての怒りや悲しみ、報われない努力。
精神的にも余裕がなくなりました。

そしてネガティブ人間の誕生です。
周りの友達も少し離れていった、正確にはそれ以上距離は縮まりませんでした。そんなネガティブな人間と一緒に居たいなんて思う人はいませんよね。

多分鬱病ぽくもなっていたのだと思います。
精神的余裕がなくなった事で生活でも些細なミスが増えたり、注意散漫な事が増えました。生きる希望がなかったです。
そして、その時は何もかも上手くいかず、人間関係などのトラブルや様々な出来事があり、自分はこんな人間なんだと決めつけ、悲劇の主人公なんだと思うことで自分を保つ事で精一杯自分を繋ぎ止めていたと思います。
毎日を乗り切る事に必死でした。


今回は学校が辛かった話でした。
現在は、あの頃の自分より前を向けている気がします。
今度は病名が分かった経緯について書いてみようと思います。
それでは。🐈‍⬛


🐈‍⬛ 過眠症の学生です。現在は薬を飲むことでなんとか生活しています。
それでも毎日しんどいです。同じ悩みを持つ学生や誰かに届くといいなと思い始めました。只の記録。


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