【若林源三解体新書】#16 ~私が独断で選ぶ若林くんの名言・名場面集 ①~
原作の若林くんの中から、私の好きな場面や名言を集めました。
好きな順に並べたものではありません。順番つけられない、全部大好き(笑)
今回は、小学生~ジュニアユース編までです。
☆ ケガをすることじたいおれの責任なんだからな!
《小学生編より》
怪我は自分の責任。
こんな言葉が言える小学6年生なんて、普通はいません。
怪我をしないよう巧く避けたりするプレイが未熟、フィジカルもまだまだ弱いという自覚ゆえの発言でしょうか。
個人キーパーコーチの見上さんからも色々と教えてもらっている結果だと思いますが、小学生にしてこの責任感が厳しい自己鍛練へと繋がるのでしょう。
小学生時代から現在に至るまで怪我の多い彼だからこそ、重味のある台詞でもあります。
☆ キーパーはキーパーの心理がわかるからな
《小学生編より》
キーパーはキーパーの心理がわかる。
同じ立場だからこそ、相手が考えていることが読める。
また、同じ立場の相手には自分の思考が読まれているかもしれない、という表裏一体の言葉でもあります。
サッカーに限らず何事にも通ずる言葉でありますが、この場面の『 キーパー 』というワードによる独特な雰囲気も堪らないものがあります。
☆ 多少 フリーでうたせてかまわんといった以上 これぐらいとめないとな
《ジュニアユース編より》
長めの台詞ですが、これを一言で表すなら『 有言実行 』。
止められなければ相手の得点に繋がるという危険な宣言なのに、堂々と口にしてしまううえ、止めた後のこの余裕の表情。
チームに対する責任と自信の塊が、見ている者を痺れさせてくれるのです。
☆ サッカーは格闘技のはずだぜ日向小次郎!!
《ジュニアユース編より》
サッカーにおける激しさ・熱闘を汲み取り『 格闘技 』という言葉を当てはめるという、優れた語彙力の表れ。
この頃の若林くんは、ドイツ語会話をマスターしコーチング(味方への指示)もできるのに、日本語のセンスも失われていないのです。
『サッカーは格闘技』という言葉は名言として扱われやすく、キャプテン翼の世界におけるサッカーの性質の一つを表現したものとしてこれほど的確なものはないということでしょう。
ただ、この場面では、日向君に向けて放った言葉であることに意味があります。
このシーンの直前、シュナイダーからどてっ腹にボールを蹴り込まれた日向君がラフプレイに激怒するのですが、そんな態度の日向君に対して、
「 おまえの口からそんなことばをきくとはおもわなかったぜ 」
「 ずいぶんいい子ちゃんになったじゃないか 日向よ 」
「 サッカーは格闘技のはずだぜ 日向小次郎!! 」
と若林くんは告げています。
つまり、相手を吹っ飛ばす直線ドリブルなど力技で突破するような格闘技性の象徴的存在としてはむしろ日向君であるところ、それを忘れてしまったような日向君の態度に対して、『 サッカーは格闘技のはずじゃなかったのか、日向小次郎よ 』と思い出させるような問いかけも兼ねている場面なのです。
従って、若林くんが『 サッカーは格闘技 』と独断で断言しているセリフなのではなく、日向君へのメッセージを込めた表現なのです。
それを受け取った日向君、どう見ても、心の底に思い当たるものがあるといった顔で「・・・!!」と言葉を返せなくなっています。
☆ ここで きめられたら おれは なんのために ここにきたことになる
《小学生編より》
全国大会が始まる前に南葛市に偵察にやって来て勝負を挑んできた日向君に、ゴールをゆるしてしまった若林くん。
そのシーンの真実とは、『 左足の怪我のため反応しなかったの』のですが、反応しても取れたかどうかはわからないと若林くんは述べました。
なお、日向君にゴールをゆるした後に、「ケガでまけたなどとまけおしみは言いたくねえ!」という最初に紹介したコマの場面に繋がるのです。
ゴールをゆるしたという借りを返すために、若林くんは日向君率いる明和との全国大会決勝の舞台へとやってきました。
直接的には『借りを返すために』やってきたことになりますが、「みんなは なんのために ここまでたたかったことになるんだ」と、自分だけではなくチームの優勝をかけて戦ってきたみんなの努力を絶対無駄にしてはならないという強靭な意思で、左足の怪我をものともせずこの後見事なダイビングキャッチを披露します。
人生において何かを諦めそうになったり絶体絶命になった時、何のために自分は今までやってきたのかと自問自答することで、そこからまた立ち向かう気力や底力が沸き、逆境や苦難を乗り越えることができるのです。
☆ ケガした足を軸足にするより けったほうがましなんだ!
《小学生編より》
怪我した足を軸足にして負担をかけるよりも蹴る方がまし、とは、この場面より前に、ゴールキックの際に痛めた足で踏み込んでバランスを崩した事で学んだ真理です。
それを試合中に次のプレイで活かせる機転、そして利き足の右でなく左でも飛距離が出せるという抜群の身体バランスも明らかになった場面であります。
☆ うたせるな!!
《小学生編より》
サッカーにおける守備の大原則、それは『 シュートを打たせない 』ことです。
そして、直接のゴールディフェンスプレイが神すぎるだけでなく、守備位置の指示などをいかに的確にやっているかというのも重要ポイントなのです。
この場面でも、日向君にボールが渡ったらすぐさま、最も重要で明確な指示を飛ばしています。
なお、現在戦っているオリンピックにおける準決勝・日本ドイツ戦は、キャッチング、判断、DFへの指示のすべてが絶好調の若林くんが守っていたからこそ、ドイツを相手に彼が怪我で退場するまで無失点でした。
☆青白く燃える炎の闘志がおれにはかんじとれるぜ
《ジュニアユース編より》
ドイツの若き皇帝、カール・ハインツ・シュナイダーという(この頃は)クールなキャラクターの熱いライバル心を、「 青白く燃える炎の闘志 」と端的かつ綺麗にまとめるなんて、14歳の男子にしてはなかなかの詩人じゃないですか………!!
このような場面から、彼が見かけによらず繊細な部分も持ち合わせてる人物だと感じ取れるのです。
☆ 攻めの前に まずは 守りをかたくいこう
《ジュニアユース編より》
人は目的のために焦って周りが見えなくなることがある。
それで万事うまくゆけばよいですが、空回りして良い結果に繋がらないことも。
まずは、と足元を見直しすべきことをしっかりと成し遂げ土台や道筋を万全とするのが、目的到達への確実な方法となります。
熱くなったチームメイトを諌めつつ、そんな成功法を語っている場面なのです。
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最後までお付き合いくださり、
本当にありがとうございました。
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…気になって最後まで見ていただけたら私は充分です……ありがとう(*^^*)💙💚💜