的確なトレーニングプログラム作成のための基礎知識
こんにちは!ずーみーです。
今回は「的確なトレーニングプログラム作成のための基礎知識」と題し、トレーニングを1~3年続けてきてちょっと伸びが鈍ってきたかな...という方向けに記事を書きます。
特に筋肥大をメインに考えます。もちろんその中で筋力を向上させることも必要になってきますので筋肥大をメインターゲットにその手段として筋力の向上も目指します。
トレーニング経験年数が伸びるにつれてしだいにトレーニングによる能力の向上度合いは鈍ってきます。同じトレーニングばかりをしていてはプラトー、頭打ちになってしまいます。この状況を打破するためにはトレーニングプログラム、つまりトレーニングの組み立てをより適切に行う必要が出てくるのです。
しかし、適切にトレーニングをプログラムすると言ってもなかなかそのような情報は簡単にインターネットで手に入るものではありません。トレーニング動作についての断片的な情報は簡単に手に入るようになりましたが、トレーニングそれ自体の組み立てとなるとインターネットから得られるインスタントな情報だけでは補いきれません。
パッケージ商品として売られているトレーニングプログラムもありますが、個別性を無視している時点で効果が出ない可能性も高いことは頭に入れておきましょう。
やはり自分の状況を分析しつつ、個別性と漸進性を保ったプログラムが一番伸びます。
このような状況を鑑み、本稿ではトレーニングプログラムを考える際にどのようなことに配慮するべきなのかについて解説し、皆様が自分自身に合ったトレーニングプログラムを組み立てられるようになる手助けをしたいと考えています。
特異性のないプログラムの提供は避けたいと考えているため、直接的にトレーニングプログラムを提案することはありません。あくまで皆様が自分自身でトレーニングプログラムを作成する際に【こういうことに配慮するとよい】というnoteです。ご了承下さい。
そこまで難しい話は出てきません。一度覚えてしまえばずっと応用が利くものですのでぜひこの機会に僕のnoteで学んでいただけると嬉しいです。
1.適切なトレーニングプログラムはどのようにして向上を助けるか
1.1.トレーニングプログラムがなぜ必要か
皆様は何らかのトレーニングプログラムを実行したことはありますか?おそらく大半の人はあまりトレーニングを長期的に組み立てるということをしたことがないと思います。あるとしても筋力向上を目指した5×5法、8×3法、1/3/5法くらいの方が多いと思います。
悪いことではありません。トレーニングの長期的なプログラムについて考えなくてもある一定のレベルまで達することはできます。
しかし「初心者ボーナス」はずっと続くものではありません。いつか終わりがやってきます。
トレーニング経験を積むにしたがってトレーニングによる向上効果が小さくなってくるのです。筋肥大や筋力の向上が徐々にゆっくりになってくるのは皆さまご存知ですし、身に染みて体感もしておられると思います。
このような向上が見られない状態、いわゆるプラトーに陥ったときの対策を持っているかいないかは運命の分かれ道です。
壁にぶつかったとき、同じトレーニングを続けてそこにとどまるか、それともトレーニングに新しい要素を追加してさらなる向上を目指すのかの岐路にあなたは立っているのです。
これまでしていたトレーニングで向上していたのだからそのままでいいはずだと長年同じトレーニングをしている方がいます。
しかしずっと同じトレーニングをしていては身体は刺激に対しての感受性を下げてしまいます。このときトレーニングは「エクササイズ」になってしまうのです。
もちろんエクササイズ(運動それ自体のメリットを享受することを目指して能力の向上を目指さない運動)にはたくさんのいい点がたくさんあります。心臓血管疾患リスクの低下やロコモティブシンドロームなどの運動器疾患の予防、精神的なリフレッシュになり精神的ストレスレベルを下げるなどです。
しかし、この記事を読んでいる人は「トレーニング」をしているはずです。トレーニングとは常に向上を目指す営みのことですよね。
もしあなたが「トレーニー」として生きるなら向上の道を選ぶほかありません。
しかし、トレーニングに新しい要素を追加すると言ってもただデタラメに追加すればいいというわけではありません。
「重量を持つようにしたらうまく行った」「セット数を落としたらうまく行った」といった話はよくありますトレーニングをしっかりと管理していれば手探り・あてずっぽうの要素変更に時間を取られることは少なくなります。
私がなぜ高校2年生秋~大学2年生秋というたった3年間のトレーニング歴で全日本学生ボディビル優勝できるまでに成長したのか、それには少なくともこのようなトレーニング管理があったからだと自信をもって言えます。もちろん当時の事を思うと拙い部分もありました。しかしこのトレーニング管理が私を導いてくれたのだと信じています。
さて、前置きが長くなってしまいましたがここでトレーニング経験とトレーニングプログラムに要求される複雑さを表した図を見てみましょう。
Mark Rippetoe, Andy Baker,"Practical Programing for Strength Training(3rd Edition)"より引用
この概念図はトレーニング歴2-3年からトレーニングプログラムに要求される複雑さ(Training Complexity)が一気に増すことを表しています。中級者以降では適切なトレーニングプログラムを組むことの重要性がグンと向上することを示しています。
逆に初心者は、すこし乱暴な言い方になってしまいますが、何をやっても伸びるのです。初心者は何をやっても「適応のポテンシャル」つまり遺伝子発現の余裕が大きいので刺激に対しても余裕をもって適応していくことができます。
だからこそ初心者を指導するときには細部にこだわらずとにかく楽しく継続させることが重要なのですね。
しかし、トレーニング歴が2-3年ともなってくるとテキトーなトレーニングをしていても身体は反応してくれなくなってきます。エネルギー的に効率的で居たい身体はエネルギーの大食漢である筋肉を不必要に持ち続けて居たくはないのです。
つまり、中級者以降のトレーニーは「体に筋肉が必要だと説得させるための労力」が大きくなってくるわけです。
ここで私たちは巧みな話術、すなわち巧みなトレーニングプログラムを通して身体を納得させ「筋肉は必要なのだ」と判断させる必要があるのです。
1.2.自分のデータ取りがすべて
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