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ひとくちに「イヤ」と言っても、何がどうイヤかは人によって違う

EAPメンタルヘルスカウンセラーの座学講座も残りあと少しとなってきました。今はIPT対人関係療法の事例を勉強しています。何気ないカウンセラーの発言には必ず意図と目的が隠れています。なんのためにどのような言葉をクライエントにかけるのか、一言ひとことに神経を張り巡らせることの大切さをひしひしと感じています。

「形容詞に注目する」ことも大事です。たとえば職場の悩みを聞いていて「イヤだった」と言われた時に、瞬時に自分の経験と重ね合わせて勝手に「イヤ」のイメージが浮かびますよね。でもこちらが勝手に考えた「イヤ」とクライエントが言っている「イヤ」は果たして同じなんでしょうか。

孤独を感じてイヤだ/バカにされているようでイヤだ/怒られるのがイヤだ/自分だけががんばっていてイヤだ/…

いちがいに「イヤ」といっても何がどうイヤなのかは人によって様々です。「具体的にどんなことがイヤだと感じているんですか?」と詳しく聞いて相手の考えを深掘りしていくことが大切だとまなびました。

とは言っても、深掘りばかりしているとクライエントが問い詰められているように感じてしまってせっかく築いた信頼を失ってしまうかもしれません。相手に不快を与えないように相手の様子を注意深く観察しながら質問を考える。ほんとにカウンセラーの仕事というのは高度なテクニックで構成されているのだと改めて感心します。

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