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3.11とアーティスト

早朝から車に乗って水戸まで

期日間近の「3.11とアーティスト:10年目の想像」を観てきました。評判の良い水戸芸術館 現代美術ギャラリーです。

福島を描いた絵が良かった。特に下の絵の雰囲気に、立ち尽くしてしばらく止まってしまう。

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福島の立ち入り禁止場所を、ゴッホのヒマワリにあるような絵の具の凹凸で表現していて、管理できなくて剥き出し、延び放題の木々をツンツンの緑絵具が表しています。コントラストのように真ん中の立て看板はフラットでこの一枚だけで、人の往来も、生活も営みも拒絶していました。

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それ以外は余り見所なく駆け足であとにしました。

何の美的センスも無い中年オヤジのぼやきですが、福島の原発の問題を私たち可哀相でしょと見せたがるような演出に辟易としました。

やっとぴったりな表現を見つけました。学校の道徳の時間でした。お金出して怒られに行くみたいな。考えて無いわけではないですよ。わざわざ水戸くんだりまで行くくらいですから。


今回も経産省の水素の会議からです。水素や自動車頑張ってるでしょ。っていう特許出願件数の増加傾向ですが、見て欲しいのはその水素と自動車の間に挟まれた原子力の出願です。世界が五割増えるなか、日本は減ってます。当たり前だと思うかもしれませんけど、廃炉処理や使用済み核燃料の保管など、今後数10年続く原子力に技術者が行っていないことの裏返しです。敗戦処理をやり続けるためにも考えることは多いです。

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原発の排水や、そもそもの廃炉作業など日々の業務にかまけて見過ごしがちな話ですが、時々は立ち止まり思い返すのも良いと思ってます。さて辟易とした展示の中でも特に良くなかったのが
小森はるか+瀬尾夏美《二重のまち/交代地のうたを編む》2019 Haruka Komori+Natsumi Seo, Double layered town/Making a song to replace our positions, 2019 ©Komori Haruka + Seo Natsumi

言葉を綴る文字だらけの羅列
よっぽど、観覧に来た人たち?の最後の寄せ書きの方が手書きの圧力が有りました。

配置に意味を持たせたのは分かりますが、文字の大きさや色、もう少しやりようがあると思います。

現代美術なんだからアーティスト集団Chim↑Pomの原発展示※とまでは言わないが、森美術館でやった村上隆さんのスーパーフラットの展示横の映像ぐらいは期待していました。カップルが着ぐるみかぶって福島に行くって話なのですが日常会話と福島の話、盛り上がりないけど何か心に残りました。

※東京電力福島第一原子力発電所事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで“観に行くことができない”国際展「Don’t Follow the Wind」(2015年3月11日~)の発案と立ち上げを行い、作家としても参加。同年、プルデンシャル・アイ・アワードで大賞を受賞。

展示の抜け漏れ探すためパンフレットを開くと上記Don’t Follow the Windをやってたんですね。失礼しました。画像が止まってしまったのか画面には検査画面に2005?2011?しか出てませんでした。

言いたかったのはChim↑Pomさんのような毒の塊のような、投げかけるのも欲しかった。少なくとも私の心には311として刺さりませんでした。

なので、当たり障りの無い寸劇や、自分語りや震災の遺品の展示、現代美術はそこじゃない、少なくともそこだけじゃ届かない、風化するだけだと強く感じたのは反面教師としては良かったのかも。

私自身、職場でお亡くなりになられた方もいましたのでしばらく出社停止で、震災当日は義理の両親の実家に身をよせました。風評被害にもあいましたので大きな意味では当事者だと思っています。そりゃ身内は生きているし、仮設住宅にも住んでないけど、寸劇を見せられてなんだか馬鹿にされたような、とても悲しい気持ちになりました。

テスラがここまでもてはやされるより遥か前に、猫組長さんはテスラの株主になり、福島にバッテリー工場を打診したと聞いたことが有りました。特区を作ってスーパークリーンな産業を福島に作って人を戻す。これこそ復興のお手伝いだなと。

私自身も微力ながら何か出きることをしなきゃと強く思った記憶が有ります。いまだにたいしたことは出来ないけど、風化させないためにも発信しないといけないのでしようね。

今週限りなのでよろしければ。

水戸芸術館 現代美術ギャラリー

2021年2月20日(土)~5月9日(日)

3.11とアーティスト:10年目の想像
企画展開催中

東日本大震災が「過去」となりつつある今、あの厄災と私たちをつなぎ直し、あのとき幼かった世代へ、10年目の私たちへ、そして後世へ語り継ごうとする作品群を紹介します。


余りにムカついたのか、見終わったら食べようと思った常陸牛を忘れて、(敷地内でやってて美味しそうだったのでパシャリ。終わったら食べに行くはずのトマホークステーキ、逃した魚ならぬ牛肉は大きかった。いつかリベンジしたいけどわがまま奔放ボディ、腹周りはそれを許してくれなそう。)

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ひたすら歩きだし、二キロ先の元祖スタミナラーメンまでいつの間にか辿り着いてました。

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何もしょうがなくは無いのですが、しょうがないのでスタミナラーメン2玉頼んでレバーもろとも、一気にかきこみました。

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三玉でも良かった。

余りに遠くまで来て、はち切れそうで帰れなくなって、目の前のバス停から水戸駅近くまで戻って来るはめに。というかなんで車で来たのと、突っ込み入れる状態でした。

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