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徳島の旅-地域づくりを学ぶ-

ただ旅行で徳島にいっただけですが、
結局勝手にフィールドワークして、地域の人たちからいろんな話をきいて、移動込みで徳島の市町村をほぼ制覇しました。笑
阿波尾鶏やお魚、徳島ラーメンなど食べ物も美味しすぎました。
充実した3日間を書いて残しておきます!


徳島県の地図

徳島の旅〜海部・徳島・鳴門編〜

◇海陽町(旧海部町)

生き心地のよいまち


自殺率の低い「生き心地のよいまち」本で読んでからいきたくなったまち。
今まで私が考えていたこんなコミュニティだったら生きやすいだろうなと思っていたことが自殺率の低さという結果として実証された本で、どうしてもいってみたかったまちです。

歴史的にも開拓者、移住者が多く、外からの人を当たり前のように受け入れる風土があり、地理的にも海が近く温暖な地域。
人間関係が強固でなく、多様なコミュニティがあり、入るも出るも自由であっさりしたゆるいつながりの地域。
若いことや女性であることに関係なく、一人一人に決定権があり、自分たちに地域を変える力があるとおもえ、「病は市に出せ」という言葉があり、困ったときは援助希求ができると書かれていました。

ぐるぐると歩いてみたら、自然と声をかけてくれたり、共同のベンチや洗濯干しがあり、自然とサロンの場が生まれていました。

いろんな課題がある中で、コミュニティのあり方が地域存続に大きな影響を与えているかもと思ったし、学校やクラスにもつながるといいなと思いました。

◇徳島市、鳴門市

阿波踊りの資料館で、歴史が知れて、実際に踊りを見れて楽しすぎました。
会場みんなで踊るのも思った以上にたのしかった!!祭りにいきたくなりました笑


阿波踊り

ドイツ館では、第一次世界大戦の坂東収容所俘虜への対応が素敵で、施設の中では俘虜の人権を守り自由に過ごせていたとはすごすぎました。橋をつくり地域に貢献したり、運動や音楽を楽しんだり、異国の地で必死に戦った後にとじこめられ、ドイツの方はつらかっただろうに、いろんな取り組みをしながらすごしていたんだなと。とても興味深かったです。


鳴門市ドイツ館

四国八十八ヶ所の1番、2番にもいきました。
徳島を回るだけでも山すぎて一苦労なのに、四国八十八ヶ所は大変すぎる、、
でもいつかやってみたいとおもいました!

霊山寺

徳島の旅〜上勝編〜

◇上勝町


上勝町の紹介

地理の教科書に大きくのり、何度も授業をしてどうしても行きたかった上勝町へ。上勝といえば、ゼロウェイスト(ゴミ0宣言をした)と葉っぱビジネスで有名。
上勝のゼロウェイストの取り組みを紹介するWHYへいき、NPOの方に説明をしていただきました。
今でこそSDGsといわれますが、上勝町は世界の気候環境問題としてではなく、地域の喫緊の課題でした。山に囲まれて集落がはなれているからごみ収集車での回収は難しく、ずっと野焼きをしていたそうです。次第になんでもかんでも燃やすようになり、匂いや環境がどんどん悪化し、ダイオキシンの問題も、、なんとかしなければと行政主導で取り組みはじめたそうです。

今では、リサイクル率80%、45種類に分別、住民一人一人がゴミを洗い乾かして、一箇所にもっていきます。生ゴミは各家庭でコンポストで処理。ごみによって得られるお金、処分にかかるお金を明記し、全て住民に還元。
リサイクルによって年間200〜300万の収益があり、全て住民に還元しています。(ものがもらえたり子育て支援など)岐阜の輪之内町の取り組みもめちゃくちゃすごいけど、上勝を視察してはじまったらしいからさらに感動!


上勝町リサイクルの取り組み

地域の人にゴミ分別のことをきいたら、「ほんとうにめんどくさいけど、まちが綺麗になるなら仕方がない」といっていました。

1400人の人口で、行政だけでなく住民もNPOもみんなで取り組んでいるからできることだと、とにかく感動しました。

取り組みを学びに世界、全国から視察が増え、関係人口も移住者もふえていると。
消滅可能性自治体から脱却したのもすごすぎます、、保育園もにぎわってるみたい、、!


宿泊先の民宿

泊まった先は山の上の農家民宿です。
オーナーのおばあちゃんと上勝にノルウェーの国の研修として来ていた建築家の親子との出会いがありました。
夜ご飯をみんなで食べながらおしゃべり。
ノルウェーの建築家の女性とGoogle翻訳を使ってお話したところ(私の英語力のなさ)上勝のリサイクルでつくられた建築を学びにきていると、、
ノルウェーでは政府の建築物をたくさん作ってきたと写真をみせてもらいました。すごいアーティストでびっくり!!
日本の文化、社会課題に関心があると話していて、人口減少、女性の役割は日本の課題で、ノルウェーは男女平等がすすんでいるからこそ女性のあり方に興味をもっていました。

オーナーのおばあちゃんは勤め先を定年退職した60歳から民宿をはじめたそうです。
「後悔しないように、やりたいことはやっといた方がいいよー!わたしはやってよかったとおもうわ」と。
歳を重ねると外に行くことが難しくなるけど、民宿をはじめたことでいろんなところから人が来てくれて出会いが楽しいと話していました。

ただ5月から中国人のオーナーにかわるそうです。おばあちゃんはもうやめ時かなと思ってたタイミングだったから、そんなときに日本すきの中国人がオーナーをしたいとのことで。たくさん交渉してきめたらしい。

中国人のオーナーが改修してできた新しい部屋に泊めてもらったけど、上勝の木材やいらなくなった布、服などを使った素敵なデザインの部屋ですごすぎました。(私たちの予約を忘れていて、まだ誰も泊めたことがないからオーナーには秘密ね、といって泊めてくれた、、笑)


泊まった部屋

移住者30人もいるという話も印象的でした。
なんと私が住んでいるまちからも移住して地域づくりをしている人がいるらしい。
高齢者が多いし農業で体を使っているのに体をケアするところがないからと柔道整復師の資格をとって開業したり、子どもをみてもらいながら親が観光できるツアーを考える人がいたり、、、
地域づくりってアイデアで広がる!!
それを面白がって受け入れてくれる地域の人たちのあたたかさもすてきだし、、

いろんな地域の地域づくりを知ると本当にわくわくするし、楽しいです。

徳島の旅〜木頭・三好編〜

◇あと1キロの奇跡


上勝から次の目的地に向かうまでに、想像以上に山道がつづき、計算がくるい、ガソリンが切れそうになりました。ガソリンスタンドもなくて、携帯の電波もきれて、どうしようもない状況、、あと一キロで走れなくなるタイミングで車を発見!

森林組合のおじさんに出会い、「ガソリンがなくて、、どうしたらいいですかね、、」と相談するとガソリンスタンドの方に電話してくださって、20リットルもってきてくださりました、、命の恩人、、助かりました。
この出来事を夫と「あと1キロの奇跡」というタイトルをつけて語り継ぐことを決めました笑笑

◇旧木頭村


「未来コンビニ」にどうしてもいきたくて訪れました。
人口1000人のまち、高齢者が多いけれど、車で長時間走らなければ買い物ができない不便さから地元の人にも使ってもらい、斬新なデザインで外からも人を呼び、人の交流を生み出しているコンビニです。
世界一美しいコンビニとしても話題。
未来を担うこどもたちもアートに触れ、お買い物ができ、人とふれあえるようにと未来とつけたそうです。
地元の人も、全国からも人が沢山きていて素敵な場所でした。


未来コンビニ

コンビニでみつけたカフェのチラシをみて、行ってみたカフェもすごく良かったです!
1年前におねえさんが地域の人に使ってもらえるカフェをコンセプトに開業。
木が存分に使ってあり、広いスペースではイベントもでき、綺麗な景色をながめながらのごはんも最高。


カフェ

たまたま94歳の長老の方がみえて、カフェのおねえさんと一緒におしゃべり。
話をきいてみると、木頭村はめちゃくちゃすごいまちでした!!
江戸時代から木で栄えたけれど、なかなか売れなくなり、国として公共事業ダム建設を開始しようとしたけれど、とめたまちでした。
国主導で仕事をつくるのではなく、むらみんなで生み出すんだ!と反対し、ゆず栽培を開始。今では木頭ゆずはとても有名です。

カフェにいたおじいさんは、ゆず栽培をはじめた人。
田んぼをゆずにかえ、「食べるもんどうするんや、おまえはアホか」とまわりにいわれながらもゆずを信じてつづけたそうです。
ゆずは朝日農業賞をとり、日本一のゆずに!!
かっこよすぎ!!新しくチャレンジをはじめる人って本当にすごいなと感動しまくりました。

ゆずといえば馬路村だったけど、おとなりの村だったことはあとから気づきました笑
さらに、そういえば木頭村のおからくっきーをお店で販売してるし、私よくたべてたことにも気付き、めちゃくちゃ身近な地域でした!!

◇三好市(祖谷)


壇ノ浦の戦いのあと、平家の落人がすみついたといわれているところ。幼い8歳の安徳天皇は入水したのではなく、祖谷にのがれたといわれているという、歴史的に面白い地域でした。

かずら橋を渡ったけど、つると木でできていて、下があいているし、あまりにもこわすぎて、叫びながらゆっくりゆっくり渡りました。想像以上にすごかった、、これを昔は重い荷物をもちながら渡ったとかスゴすぎる、、


かずら橋


旅を終えて


今回の旅も面白すぎました!!
いろんな地域にいって、話をきいたり歩いたりすると、地域のちがいや共通点がみえてきてめちゃくちゃ面白いです。
NPOのお仕事でいろんな地域で調査したり、フィールドワークをしたりしました。地域を知るための研修も担当し、2年間、地域を知る方法や対話法を私自身も学ばせていただきました。
その経験と社会科の授業で学んだことが組み合わさり、地域を見る視点がどんどん増えていっている気がします。

地域を訪れると、自然と話をきいてしまいますし、こういうことが結局すきなんだなと旅にいくといつもおもう私でした笑(変人)

とにかく楽しかったです!!

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