Netflix 「ペーパー・ハウス」の絶景ロケ地〜パナマのサンブラス諸島〜
パナマに住んでいる時、どハマリしたNetflixの「ペーパー・ハウス」。スペイン語タイトルは「La casa de papel」。英語名は「Money Heist」。
登場人物のニックネームは、それぞれ世界の都市の名前になっていて、Crazyな女子の名前が「Tokyo」だったり、なんだか親しみが持てる。
人間ドラマとエキサイティングな展開で、毎回感情が揺さぶられる中毒性の高いシリーズだ。米ドラマではなく、スペイン発なのでスペイン語の勉強にもなる。
カリブの宝石、サンブラス諸島
そしてシーズン3では、中南米のパナマが一部ロケ地となっていて、私の馴染みの場所が沢山出てくることもあり、更に人にお勧めしたいドラマになった。
冒頭シーンで出てくる島は、パナマの北東からコロンビアの沖合に散らばっている約365の島々「サンブラス諸島」である。
「カリブの宝石」や「死ぬまでに行きたい絶景」と言われているが、本当に言葉通りの美しさで天国みたいな場所。
青い空、風に揺れるヤシの木、白い砂浜と透明な海。ランチにはロブスターを食べて、ハンモックでお昼寝をして過ごすような絵に描いたような楽園。ドラゴンボールの亀仙人が住んでいるような「南の島」を連想する人もいるだろう。
ここで食べられるロブスターは絶品。まずサイズが大きいし、日本では考えられないような値段で食べられる。歯ごたえがあって、ミソがたっぷり!
港では、沢山のロブスターやカニをカヌーに乗せて販売している。
先住民クナ族
島に住んでいる人々は先住民でクナ族という。ペーパーハウスの場面でも出てくるが、女性はカラフルな刺繍の施された民芸品「モラ」がついたブラウスを身につけ、足や手首にはビーズを巻いている。
鼻輪をしたり、赤い色素を含む植物の実の汁で頬紅をしたりオシャレな先住民だ。しかし、男性はTシャツと短パンにビーサン笑
このサンブラス諸島は、クナ族の特別自治区となっていて彼らの生活、独自の文化が保護されている。それぞれの島にはリーダーがいて、地方議会のように統治されており、基本的に島内の男女で結婚する。
外国人と結婚する場合は、島にお金を払って結婚を認めてもらわないといけない。金額は確か10万円くらいだったはず。コミュニティー意識がとても強い民族だ。
彼らの家を覗いたことがあるが、サトウキビの茎を並べてヤシの葉を屋根にした非常にシンプルな造り。床などはないので、家の中は海の砂だ。家具はなくて、ハンモックが吊るされているだけ。びっくりするぐらい何もない!
インフラが整っていないので、水は雨水だし電気も限られている。一部では携帯の電波も入らないし、島から島の移動はボートだ。学校もそれぞれの島内にあるが、小さい島の子供はカヌーで別の島の学校に通う。
海の美しさはカリブのリゾートだか、彼らの生活は素朴で伝統的な生活が守られており、カリブによくある大型リゾートの光景とは大きくかけ離れている。
観光客が使うトイレは、バケツに水を汲んで流すスタイルが主流。ちょっと見たところ、水洗トイレかと思いきや排泄物はそのまま海に流れていく..。住民が多く生活している海では泳がないので、ご安心を。島の人が使うトイレは、こんな感じでワイルド!
一度この島にテントを張って、キャンプしたことがある。シャワーがない島だったので、ペットボトルの水で体を洗って歯磨きをした。
電気がないので、夜トイレに行きたい時は、携帯の明かりが頼り。夜は天気が良ければ星が見えて、心地よい静かな波の音だけが聞こえる。
島には海しかないので、時が経つのが信じられないくらい遅い。ボートで島々を巡ったり、シュノーケリングしたりお昼寝をするんだけど、時計を見ても全然時間が経ってなくてビックリする。本を読むには、最高の環境だし、ゆっくり自分と向き合いたい時にピッタリの場所だ。
以前書いたジャマイカの体験も究極なシンプル生活と思っていたけれど、サンブラス諸島のクナ族の生活とは比にもならない。
最初は不便なことも多いし、「どういうことを考えて彼らは生きているんだろう」と思うこともあったが、彼らは生まれてきた時からこの生活が当たり前であって、私の思っていた便利な生活が彼らの幸せとは限らない。むしろ彼らの方が幸せかも。
ここでも、自分の知らなかった新しい物の見方(New Perspective)に出会うことができた。
そんなクナ族だか、住民の主な収入源は観光業である。そして世界的なパンデミックの影響で、孤立した島の人々は大変な生活を送っている。
私の友人が彼らをサポートすべく、クナ族の伝統工芸品を販売しているので、ご興味のある方はホームページをチェックしてみてください!世界に一つしかない、一点物がGetできるかも。
サンブラス諸島でやってはいけないこと。
ヒトデは水の中で呼吸するって知っていましたか? ヒトデは、水管系と呼ばれる海水を入れた管が体を通っていて、そこで呼吸している。
持ち上げて水から出してしまうと、息ができなくなるのでヒトデを水から出してはいけない。写真撮影でたまに見る光景だが、もしヒトデに触れる機会があれば水の中で観察しよう。
また島では、夜に海に入ってはいけない。なぜなら海ワニがいるから!最初、現地人が冗談を言ってるのかと思ったけど、懐中電灯を持って夜の海を照らすと光る目が沢山見えて、不気味だった。海でワニに遭遇することを考えたら恐ろしい…。
しかし、ワニは人間のテリトリーを分かっているので、陸にあがって人間を襲うようなことはないらしい。夜に活動するので、日中は海で泳いでも心配ない。
ペーパー・ハウスのもう一つのロケ地
それは、パナマシティーの世界遺産にもなっている旧市街地のカスコ・アンティグオ。ロケ地は、観光地と住民が住む境目のエリアだと思う。観光地は、オシャレなお土産屋さんやレストランが並んでいて、コロニアル建築の建物がヨーロッパのような雰囲気を出している。
ローカルなエリアは、建物が古くキューバーの旧市街地を思い出す。
少し危ない雰囲気もあるので、土地勘がない人がフラフラするのはお勧めしない。好奇心旺盛な私は一人でよく歩いていたけれど、一度前を歩くおじさんに「ここら辺は引ったくりが多い」と注意され、大通りまでエスコートしてもらった。
ご紹介したサンブラス諸島の魅力を30秒に凝縮してみました。30秒じゃ足りない...。
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