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#26.2019年を振り返って

2019年も色々とあった。

妻の病気については勿論、仕事の事や家事、育児のこと…本当に色々なことがあり、忙しい一年だったと思う。

その中でも無事に年末を迎え、もうすぐ2020年という新たな年を迎えることができるのはありがたいことだなと思う。

『当たり前に日常を過ごせる』ことは素晴らしいと思う一年だった。

私が先日からnoteで記載している通り、妻の治療を最良な選択で行う為にセカンド、サード…オピニオンと数回県外の病院へ赴き、妻の症状や治療の相談を行っている。

<経緯>
18年10月〜東京女子医科大学を受診
19年01月〜大阪医科大学を受診(BNCT)
同年 04月〜東京大学医科学研究所      (ウイルス療法)
同年 10月〜国立がん研究センター中央 病院

私が最初に行ったセカンドオピニオンは2018年10月の東京女子医科大学。ちょうど水頭症を予防する為のVPシャントの手術前だった(その際の内容は過去note「セカンドオピニオン」で記載)。

その後はBNCT(ほう素中性子捕捉療法)を聞く為に大阪医科大学を受診。現時点ではBNCTを受けることは難しいとの回答。

2019年4月に今話題になっているウイルス療法の話を聞く為に東京大学医科学研究所を受診した。ウイルス療法の施術は「可」。

最後に受けたのは、妻の再発時である2019年10月に受けた国立がん研究センター。妻と一緒に東京まで行き受診した。

前日に定期的に受診している東京女子医大へ行き、再発した直近MRI画像を見てもらった。ただ追加の放射線治療を行ったばかりということもあり、もう少し様子を見たいとの回答。具体的なアドバイス等はなかった。

その翌日に国立がん研究センターを受診した。初診として受けたので、初発時からその後の標準治療、再発の時までの経緯を説明した。その後に国立がん研究センターから言われたことは「今できる治療法はない。残念ながら今の状況だと半年〜1年内の命だと思う。娘さんの誕生日(長女は5月生まれ)まで無事に過ごして欲しいと思う。ご主人も可能であれば仕事も休んで奥さんと家族との時間を大事にして欲しい」という内容だった。

ショックだった

どうしたら良いかと質問した

回答は一緒だった。どうしようもない

ただ治験の情報は聞いた。「2020年春頃に奥様の遺伝子異常(H3K 27M遺伝子変異あり)に対する治験が出ます。ONC201という治験です。ただこれからの臨床試験になりますし、効果もこれから検証していきます」との内容。

加えて妻は治験の参加は可能か問うと「現時点で参加できるとは言い難い。ただ東京まで来てもらえるだけの体力が今ある様だし、現状の状態であれば参加可能と思う」とのこと。妻の病変(松果体)や播種していたことは治験参加に関係ないようだった。

藁にも携りたい気持ちだった、期待はするなと言ってもそれは無理な話。

帰りの空港のカフェで妻と話をした。

妻は「やっぱり死ぬんかな。どうしようもないんかな」と呟いた。

私は「大丈夫だよ。少しでも長く生きるよう頑張れば、新たな良い治療がみつかるよ」と言った。本当は私もどうすれば良いか分からなかったし、どうしようと考えていた。

ただ仮に限られた時間であっても『それでもまだ時間はある』と思い、妻と一緒に今の治療を前向きに行うことを決めた。


2020年も妻の状態が安定し、また今後は良い治療法が出て来ることを願う。

私も妻のことや家族のことを第一に考え、加えて仕事家事についても頑張っていきたい。





記事を通じて、少しでも誰かのお役に立てればと思っています。