見出し画像

俺の草道

退屈と思ってた世界を抜け出し、夢見た世界へ駆ける。

だけど進めば進むほど夢が重くなっていく。

退屈な道は優しかっただろうと別れを告げ、冷たいアスファルトに変わっていく。

望んだものはこんなもんじゃなかったと、文句を空にぶつけてみた。

だけど返ってきたのは余裕な顔してたあの日の馬鹿者だけだった。

俺の草道は既に枯れてしまったのかと、心は全力で泣いている。

俺の草道よ、戻ってもないならこの先でまだ待っているか。



夢を無くした後はただひたすらに前へ進むだけだ。

毎日そう言い聞かせて、足を痛めても駆ける。

周りの幸せに目もくれず、止まっても冷たいだけだとわかっていながら、時よりしゃがみ込んでしまう。

こんな時思い出すのは、退屈で柔らかい道。

頑張ればあの道に戻れるとずっと考えていた。

だけど待っていたものは、灰色の長道と無関心だけだった。

俺の草道よ、この先にもいないなら、俺は歩みを止めて良いだろうか。



アスファルトに慣れた俺の足は、まるでロボットだと自慢する日々。

それは皆当たり前の事だと笑うが自慢せずにいられない。

戻る勇気もなく、無理にでも進んできたから褒めてくれと笑いながらも叫んでる。

草道はそろそろ、俺を出迎える準備は出来ただろうか。

出来てなくても進む以外選択肢はない。

俺の草道よ、もう芽吹かないのなら作っても良いだろうか。



温もりを忘れた足で、道を強く歩む。

道に恨みはないが、これくらいすれば柔らかくなってくれると信じて。

俺の足は結構痛いけど、後からくるやつは少し楽になるはずだ。

もう夢見ただけで泣きべそかいて欲しくないから。

俺の草道よ、準備はしたから芽吹いておくれ。

道が固いままならせめて色を塗らせて欲しい。

人生は重ね塗りの毎日だから、これくらいは許してくれよ。

俺の草道は固くて不恰好な塗り方だと、笑われてもいい。

ただ俺の草道を歩んで来い。

今この瞬間は何よりも優しいから。

-----------------------------

🌿いかがでしたか?🌿

今回の小説の元になったジコマンキングのグッズはこちらから↓










記事もデザインも作ると喉も乾くし腹も減ります。 皆様ぜひご支援よろしくお願いします!