耐人寻味ーー画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう
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【耐人寻味】
ピンイン:nài rén xún wèi
意味:味わえば味わう程味が出て、本当の良さが分かる様。
『画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう』
ふと「素敵!」と思うモノに出会う。
次の瞬間、急いで取り出すのはスマートフォン。
パシャパシャとそれを無機質化してメモリーに入れる。「加飾」という名のフィルターで漉し、レプリカを作り上げる。
満足げに「我ながら良くやった」とネットに画像をアップロードする頃には、もうその本体への関心は失っている。
ただただ、「いいね!」や「コメント」に胸を躍らせる。
アルバムの写真数、数百。
うち、当時の感動をありありと思い出せるモノ、ほぼゼロ。
タイムラインでの存在感が濃くなればなる程、1枚1枚が無色になっていく。
SNSはまるで、感動や思い出の濾過装置だ。
「カメラ」の英語は「camera」。
由来はラテン語であり、本来の意味は「部屋」だ。
レンズ前にあるシャッターを落下させ露光を終わらせることで、カメラは一瞬の風景を捕らえ、それを「部屋」の中へしまい込む。
留めておく為に。
忘れずに、ずっと残していく為に。
なのに。
いつから私達は残す為ではなく、忘れる為にシャッターを切るようになったのだろう。
真っ白な雪景色を包む、ピリリとした冷たい空気。
可愛らしく泡立てる姿に反した、あのソーダの衝撃的な味わい。
桜並木の間から、優しく撫でてくるように吹いてきた風。
夕暮れのコントラストを眺めながら、押し寄せてきた寂しさ。
......
視覚で感じ取れるものだけが「素敵」ではない。
自分を取り巻く気温、匂い、音、心境。
あの全てにきらめきがある。
レンズで閉ざしてしまう前に、まず感じよう。
五感に記憶しよう。
心の中に詰まった一つ一つを再び蘇らせる。それが本来の写真の役割であったはずだ。
画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう。
📚記憶の中にある映像が、一番の記念写真
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