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耐人寻味ーー画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう

(769字・この記事を読む所要時間:約2分 ※1分あたり400字で計算)

【耐人寻味】

ピンイン:nài rén xún wèi
意味:味わえば味わう程味が出て、本当の良さが分かる様。

『画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう』

 ふと「素敵!」と思うモノに出会う。

 次の瞬間、急いで取り出すのはスマートフォン。
 パシャパシャとそれを無機質化してメモリーに入れる。「加飾」という名のフィルターで漉し、レプリカを作り上げる。

 満足げに「我ながら良くやった」とネットに画像をアップロードする頃には、もうその本体への関心は失っている

 ただただ、「いいね!」や「コメント」に胸を躍らせる。


 アルバムの写真数、数百。

 うち、当時の感動をありありと思い出せるモノ、ほぼゼロ


 タイムラインでの存在感が濃くなればなる程、1枚1枚が無色になっていく。

 SNSはまるで、感動や思い出の濾過装置だ。


 「カメラ」の英語は「camera」。
 由来はラテン語であり、本来の意味は「部屋」だ。

 レンズ前にあるシャッターを落下させ露光を終わらせることで、カメラは一瞬の風景を捕らえ、それを「部屋」の中へしまい込む。

 留めておく為に。
 忘れずに、ずっと残していく為に。


 なのに。


 いつから私達は残す為ではなく、忘れる為にシャッターを切るようになったのだろう。


 真っ白な雪景色を包む、ピリリとした冷たい空気。

 可愛らしく泡立てる姿に反した、あのソーダの衝撃的な味わい。

 桜並木の間から、優しく撫でてくるように吹いてきた風。

 夕暮れのコントラストを眺めながら、押し寄せてきた寂しさ。 

......


 視覚で感じ取れるものだけが「素敵」ではない。

 自分を取り巻く気温、匂い、音、心境。

 あの全てにきらめきがある。


 レンズで閉ざしてしまう前に、まず感じよう。

 五感に記憶しよう。

 心の中に詰まった一つ一つを再び蘇らせる。それが本来の写真の役割であったはずだ。


 画面いっぱいの「いいね!」よりも、胸いっぱいの輝きで思い出を残そう。

📚記憶の中にある映像が、一番の記念写真


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