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『ELVIS』

原題「ELVIS」

◆あらすじ◆
ロック・シンガーとして音楽の世界に革命をもたらし、42歳の若さでこの世を去った伝説のスーパースター、エルヴィス・プレスリーの知られざる真実の物語。貧しい家庭に生まれ、黒人音楽の中で育ったエルヴィスが、ブルースとゴスペルをベースに革新的な音楽とパフォーマンスでスターダムを駆け登っていった短くも数奇な栄光の音楽人生の光と影を、彼のマネージャーを務めたトム・パーカー大佐との愛憎入り交じる複雑な関係を軸に描き出していく。

まぁ時代が時代なだけにステージで腰を振る男に女達が熱狂するのが我慢できなかった男達のジェラスが凄い!!www
何やかや難癖付けて腰を振らせない様にしようと躍起になる心のせま~~~い男達の陳腐さよ。

てか、エルヴィスは一部の男達も魅了していたシーンがちらちら挿し込まれる辺り「バズ・ラーマンやるなぁ~」と頷きながら観ちゃったわよ!!

それとリトル・リチャード役のアルトン・メイソンがグッ(๑•̀ㅂ•́)و✧ 
彼はあの時代に黒人であり同性愛者としてカミングアウトしてたけどエルヴィスは彼を観て凄く何かを感じたんだね~~!!


勿論多々あるエルヴィスの名曲は知ってるし彼が歌う事で知名度を上げた黒人音楽も沢山あるけどエルヴィスなんて全くヴィジュアルが好みじゃないしもうアタシが物心ついた時には死んじゃってたから全く通って来なかった歌手の1人なんだよね。
なので今回の作品は物凄く見応えがあったしエルヴィスと言う歌手の基盤が知れた様な気がする。

白人世界ではカントリーミュージックが主流だった時代に(いやそれしか無かった南部に)彼が登場した衝撃は計り知れなかった事が充分伝わる。


そしてエンタメ&伝記作品としてバズ・ラーマンの手腕がやっぱり素晴らしいし主演のオースティン・バトラーが何ヵ所か本物に見える程の圧倒的熱量パフォーマンスでビックリするほどだった。エルヴィスのステージなんて映像でも然程観た事ないからマジ凄くてマジ凄かった!!(⇐二回言いました)

歌唱の殆どを本人が演じたらしいし若い頃と晩年に向けての声の質を変えてるのも自然で良かった。

ファンとの相思相愛度が度を越してて正直そう言うのに冷めてるタイプの私にはちょっと気持ち悪いくらいだったわ。
それ程にオースティンの演技が素晴らしかったと言う事。


エルヴィスが黒人音楽(特にゴスペル)に重きを置いた背景や短命だった理由、そして今この作品が作られる理由もラストにある。

そうそう、彼の子供時代を演じたチャイドン・ジェイ君がめちゃくちゃ綺麗でビックリしたよ‼️


当時のゴスペル、ブルース、ソウルなどの黒人音楽に触れられるのも最高に興奮する。

メンフィスやビールストリート(ニューオーリンズ)が物凄く懐かしくて思い出に浸った・・・(鑑賞中にそんな暇あるか?あったねーww)
B.B.キングとの関係性も知れたしエルヴィスが黒人音楽に執着したその想いに彼の根底にあるリベラルな人間性・・・と言うか天では無く境遇が生んだその天性が良く描かれてた。
いや、運命だったのかもな。

でもその人柄がちょっと徒となったかな?

あんなに派手さを好まなければ良かったのになぁ・・・。
やっぱり田舎で貧困層として育った反動なのかな?
お金の使い方を知らないのは怖い事だよ。

悪徳マネージャーとして描かれがちなトム・パーカー大佐をトム・ハンクスが演じてるけど気持ち悪かった。色んな意味で。遠ざけたいタイプ。

私利私欲に走る人間は皆同じ匂いと質感になる・・・キモッ!

この人はトム・パーカーと離れて生きてたらどんな風になっていたんだろうと彼の根底にあるブルーアイズソウル的なものがもっと見たかった気がした。

彼がアメリカから出られなかった経緯に悔しささえ感じたわ。

とにかく、ホントにエルヴィスがそこに居る様な感覚になる作品でした。


オースティン・バトラー君、30歳かぁ・・・
仕事マシマシになるね~~。

私は『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレック、『ロケットマン』のタロン・エガートンを凌ぐ演技だったと思う。

ちょっと大泉洋に似てると思うのはワタシダケ?
(笑)

彼『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に出てましたー。

今後が楽しみー( ✧Д✧) キラーン


2022/07/07



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