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中・高生の諸君(親御さん)身体は硬くても気にするな!

「成長期のお子さんをお持ちの親御さん」へ
先日、中学生を中心にハードル合宿陸上アカデミーを開催しました。
参加者は中学生から新高校生。
挨拶がわりに柔軟体操を始める際、「体が硬い人ー?!」
と尋ねると全員が「はーーーい」と手を上げてました。😅

 ここでヨガを教えて私ですから、柔軟性を高めるヨガポーズなどを教えると思ったでしょう。
しかし、私の答えは「諸君、いいニュースがある。体が硬いのは君たちのせいではない。気にするな あなた達は決して身体が硬い人ではないのです」

これは思い込ませるというメンタル指導ではなく、日本人初のアスレチックトレーナーとして数々の著書や講演活動に活躍し続けている岩崎由純先生に直々に指導していただいた事実です。

その事実とは”成長期の現象”です。
子供の成長期に何が一番成長しますか?

『背』です。

背が伸びるということは 『骨』が伸びているということ。
急激な骨の成長に筋肉は追いつけず、常に引っ張られている状態です。
ある程度成長が落ち着くと、筋肉が馴染んでより筋肉の本領発揮ができるようになるのです。

 赤ちゃんから小学生低学年頃までは誰もがとても柔らかく、前屈も後屈もひょいっとできて、大人をびっくりさせます。けれど急に硬くなってくる時期が訪れます。個人差はありますが筋肉が発達してくる時期ではないでしょうか?

一般的に10歳頃までは、体をうまく動かすなど神経系 の発達(技術を習得する)が著しい時期と言われています。 10∼14歳頃は、長く運動を持続する能力(全身持久力)を 高める時期で、15歳頃になると大人に近づき、大きな力を 出す能力(筋力)を高める適齢期になります。

https://www.hamaspo.com/files/2017/01/syoko_vol59_P08-09.pdf

 知れば納得の事実ですが、この事実を知らずに体が硬い→アスリートにとって良くない不利、だから速くならない・・・など一般的な情報だけを取り入れ、一番大事な「自分に合う情報なのか」を問わずに振り回されてしまっているのです。

問題は、成長期の生理現象を”待てない”のです。 
 日本スポーツの課題の一つに学校スポーツが中心であることが挙げられます。中・高校生の3年間、大学の4年間と区切りがあり、その中で結果を求められるため、一人の選手に対して長期的な指導ができないというのが現状です。

 人によってはこの成長期が競技的にタイミングが合い、うまくパフォーマンスを発揮できた選手が注目されますが、そのまま維持しながら競技人生が続くことは難しい現実です。

 成長期のスポーツの向き合い方はその子の人生をも決めかねる大事なことです。

 偶然にも、自分が人より身体が硬いと思い込み、柔らかくなるはずがないと負のスパイラルに陥っていた選手がいたそうで、
親御さんより
1日目の夜、家で真剣な表情でイメトレしながら柔軟していました。とご報告をいただきました。素晴らしい。成長期で硬いから柔軟はいらないのではなく、どんなふうにするかを少ない時間ですが伝えたので、復習してくれていたのでしょう。 初日で嬉しすぎる報告でした。

 まだまだ世界が狭い子供達、関わる大人のいうことが全てだと思ってしまいます。 関わる大人は情報を共有しアップデートをしていくことが大切です。

あることをした直後の理想的な前傾姿勢のフォーム。
前傾や、フォームの指導をしたわけではありません。

 陸上から離れた時間が長くあり、陸上だけでは知り得なかった世界や情報を得てきました。私がアスリート時代に知りたかった様々な事を選手、部活・クラブ指導の先生やコーチ、親御様に伝える機会を作っていきたいなと思います。

素直な子供たちは、 「身体が硬いのはなぜだ??」と問うと
全員 『成長期だからー』と嬉しそうに合唱してました。

 そして、今回大学の後輩たちが立ち上げている陸上クラブの子供達を快く送り出してくださり、スポーツ経験がもたらす記録以外の”モノ”を感じ、改めてスポーツの素晴らしさを再認識しました。





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