MMS182小川さん

「深い瞑想状態に導くゴング瞑想を日本で広め、人のウェルネス・ウェルビーイングに包括的にアプローチすることを目指す」Mana&co. 小川麻奈さん

●ご挨拶と出演者紹介

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三木:本日もマインドフルマニュファクチャリングストリーミング第182回始まりました。本日は株式会社Mana&coの小川さんにご出演いただきまして、こちらの素晴らしいゴングを使って瞑想を指導されている小川さんに色々お話を伺っていきたいと思います。

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どうぞよろしくお願いします。

小川:よろしくお願いします。


●小川さんのこれまでの経歴について

三木:今回ご紹介するMana&coという会社を起業する前に小川さん色々ご活動されていたと思うので、どういう経緯でゴングに巡り合ったのかという話をぜひ聞かせていただきたいと思います。

小川:分かりました。改めまして株式会社Mana&co代表の小川麻奈と申します。

私は2007年に大学を卒業しまして、そこから12年ぐらい人材業界で会社員として仕事をしてきました。そのうち8年が日本で、1社目は今パーソルキャリアという名前で、私が入った時にはインテリジェンスという名前だった人材総合サービスの会社に入りまして、そこで4年間人材紹介、転職のご支援のビジネスの金融業界の法人担当をやってました。

日々証券会社だったりとか銀行だったりとかアセットマネジメント会社だったりとかそういう会社の人事の方とか小さい会社だと社長様とかにお会いして、採用のニーズを聞いて必要な方をご紹介するということをやってました。4年ぐらい経った頃に金融業界専門のエグゼクティブサーチのヘッドハンティング会社に移りまして、インテリジェンスは当時5,000人ぐらいいた会社だったんですが、そこから10人ぐらいの会社に移りまして、当時私26歳だったんですけど、20代は1人でそれ以外の方は40代、50代のかなりシニアの方ばっかりの部署にぽつんと1人入りまして、逆にたくさん教えていただいて可愛がっていただいたんですが、そこでインテリジェンスの時よりも外資系の金融業界にお勤めの方の年齢ゾーンも35歳ぐらいから上は50歳ぐらいまでの方々の転職のご支援、兼法人のほうも対応するということを4年ぐらいやりました。

三木:どっちかって言うといわゆる堅いお仕事ですね。かっちりという感じで。

小川:そうですね。かっちりと私はしていられたか分からないですが、そんな感じの業界でした。


●ゴング瞑想との出会いについて

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三木:ゴング瞑想をやられているというのはどういう変化がありましたか?

小川:8年間日本で過ごした後にシンガポールに引っ越しまして。一度海外に住んで働きたいっていう小さい時からの夢があったので、ちょうどその頃30歳ぐらいになってて、「今やらなかったらたぶん行けなくなるな」っていうのは何となく感じて、29歳の時に自分でオポチュニティを探して30歳になってすぐにシンガポールに引っ越しました。シンガポールにいた時には引き続き会社員をやってまして、アメリカの会社のシンガポール法人に勤めてたんですが、そこは今までやってたエグゼクティブサーチの進化版みたいな感じで、同じマッチングビジネスではあるんですが、お客さんが戦略コンサルファームとか投資会社がお客様で…

三木:かなりスキルが高い方々?

小川:そうですね。ビジネスの世界でかなり上のほうにいらっしゃる方々をお客様に、彼らが何か新しいコンサルの案件とか投資の案件をやる時に、そこの業界のことを知っている個人の有識者を時間単位で紹介して、インタビューの場をアレンジすることに対してお金をいただくというビジネスモデルのビジネスが今ここ数年すごいマーケットが大きくなってて、アメリカが主導で増えてるんですが、その業界2番手の会社にシンガポールで勤めてました。そんな感じの生活だったので、仕事としてはエキサイティングだったんですが、すごいお客様からの要求も高いし、メールとかももらって秒速で返さなきゃいけないみたいな感じの仕事をしてて…

三木:全部英語でしょ?

小川:基本は英語ですね。シンガポールはすごい素晴らしい国ですが、全てが作られた国なので、私自身このエリア(湘南)で育ってる人間なので、何か体にワイルドな自然を欲して…

三木:元々湘南エリアの?

小川:港南台という横浜市の端っこ出身で、この辺りはお隣なので小さい時に遠足とか初詣に八幡宮とかいつも来てたんですけど、それで自然を欲してシンガポールから2時間半ぐらいで行けるバリによく通うようになったんです。

三木:息抜きというか?

小川:そうですね。シンガポール楽しいしエキサイティングなんだけど、ちょっと疲れたみたいな時に3ヵ月に1回ぐらいはバリに行ってて。

三木:バリで何をされてたんですか?

小川:バリはヨガのリトリートに参加したりとか、週末3日とかだけで行ってただ何もしないとか、海だったり見てるとかをずっとやってました。それで何回も通っているうちにどんどんお友達ができてきて、たまたま1人の方がこのゴングを使った瞑想だったりとかヒーリングみたいなセッションをなさってるアルゼンチン人の方で、彼女にこのセッションをやってもらったことがきっかけで、最初は正直何も感じなかったんですけど、これを知ることになり…

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三木:何も感じなかった?

小川:気持ちいいな~ぐらいな感じでした。でもその後シンガポールの普段の生活に戻ったら、いつも行ってるヨガスタジアムに今度これが置かれ始めて、「あ、またある!」と思ってちょっと行き出したら気がついたら通い詰めてて、毎回行くたびに自分がリフレッシュされる感覚だったりとか、本当に情報で頭がいっぱいになっちゃってるのがサーッて下りていくような感覚とか、頭は疲れてて夜寝たいのに寝れないのがゴングをやった後はすごい寝れたりとか色々あって、段々逆にゴングを自分でやりたいと思うようになっていってという経緯があります。


●ゴング瞑想とイノベーションへの可能性について

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三木:私も3回体験してるんですが、本当に癒されるんですよね。特に緊張がすごい解けるというか、ゴング鳴らしてる時間は30分ぐらいですけど、もう10時間ぐらい寝たような感じで思わず寝ちゃうと。あとはゴングを体験している間に色んな昔の記憶がよみがえってきたり結構不思議な体験でした。どうですか、受けられる方っていうのは色々感想をおっしゃいますか?

小川:そうですね。千差万別という感じで、本当に純粋に体がすごい疲れてる方は寝ちゃって何も覚えてない方もいらっしゃいますし、三木さんのように何かビジネスのアイデアが整理されたとか思いついたという方もいらっしゃったりとか、あとは何か過去の記憶みたいな何かのシーン、風景とか、前世の記憶みたいなものを見たとおっしゃる方もいます。本当にバラバラですね。

三木:今まではずっと日本人の方向けにやってらっしゃって、たぶんこれから海外の方とかも増えるんですか?

小川:そうですね。今会社を2月に設立したばかりなので、まずはしっかり日本マーケットでビジネスを育てていかなきゃなと思っていて、ただ今外国人の方がすごく日本に増えてると思ってまして、鎌倉っていう場所とかをうまく利用しながら同じ内容を英語で提供すれば外国人の方にも楽しんでいただけるので、別に日本人だからとか外国人だからっていうことではなくて、どなたにも楽しんでいただけるコンテンツにしつつ、いずれはもっと日本っぽさを出したオリジナルのコンテンツをより構築していきたいなと思ってます。

三木:私が(ゴング瞑想を)受けた後にちょっと休憩を挟んでランチをしてたんですが、ずっと体の中でゴングが響いてるような感じの中で対話をしてたら結構良いビジネスアイデアが出てきて、それでご協力いただいてカマコンというところでそれをプレゼンしたところ非常に好評をいただいて、それでちょっとビジネス化しようかみたいな動きがあります。

小川:うれしいです。

三木:通常そういうビジネスを思いつくのに試行錯誤とかあると思うんですけど、それがわずか30分でっていうのはすごい勢いかなということで、こういう事例って今までありました?

小川:どなたかに「ビジネスアイデア生まれましたか?」みたいなことを聞いたことがないので何とも答えがたいんですけど、逆に私自身がそうかなと思います。元々「絶対起業しよう」とは思っていなくて、そもそもシンガポールも期限決めずにとりあえず海外に住んで働きたいっていうのがあったので、こういう環境を手に入れたい、こういうことができるようになりたいっていうのがあったので行ったんです。3年経った頃にちょうどそれが整ってきた感があって、その頃ちょうどゴングを浴び始めて1年ぐらいだったんです。ゴングを定期的に2週間に1回とか少なくとも月1回は浴びてたと思うんですけど、1年の間に色々自分の中で体の状態もクリアになって、自分の五感の状態とか頭の思考とか色んなことが相重なって整理されたことで、「あ、私たぶんシンガポールに一生いるわけじゃないんだ」っていうのを感じたんです。「自分が生まれてきたミッションを本当に全うしなきゃ」みたいな気持ちにすごくなって、そこで何をやるのかって考えた時に、元々人材のビジネスに関わってたのも人の可能性を引き出すこととか、人が持ってる本来の可能性とかを外に社会に価値として還元させる、そのための手段を色々試してたんですね。そんなことを考えてたら「ドラ(ゴング)が一番引き出せるじゃん」って思ってしまって、自分のやりたいこととかミッションとかを思い出したのもこれ(ゴング)によってですし、実際何となくのイメージがあるけど、実際何をどうビジネスにしていくのかみたいなのも浴びてるうちに色々整理して見えてきた感じですね。


●鎌倉での起業とマインドフルシティ鎌倉について

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三木:浴びてるうちになぜ鎌倉に会社という考えが浮かんだんでしょうか?

小川:いくつか理由があるんですけど、1つはシンガポールで生活しててバリにも頻繁に行ってて、本帰国する前にバリに2ヵ月ぐらいいたんですけど、その時に感じてたのは私自身海の近くにいる時が一番クリエイティビティが湧くなっていうのが分かってて、シンガポールはちっちゃい島なので海の近くに住んでたんです。「じゃあ次日本帰るんだったら絶対海の近くがいい」っていうのが1つあったんです。一方で海の近くってなると結構ビジネスできないぐらいちょっと田舎とか僻地とかになっちゃうケースとかあると思うんですが、鎌倉は自分の勝手なイメージで唯一自然に囲まれながらビジネスもできる町っていうのが自分の中にあって、何でかって言うとたぶんカヤックの柳澤さんとかとシンガポールに引っ越す前にたまたま面識があって、鎌倉はビジネスを独自に盛り上げてらっしゃるコミュニティとか人がいるんだっていうのが何となく分かったので、しかも元々地元はこっちのエリアなので、「だったら色々やりやすいし、土地勘もあるから鎌倉がいいな」って思っていて。今オフィスをシェアさせていただいてる別の女性起業家の方にコンタクトをして相談したら、「私1人で場所使ってるのもったいないから一緒に良かったら使って」ってすぐに言ってくださって、「じゃあもうここにしよう」みたいな流れでした。

三木:すごいですね。去年ぐらいから我々が鎌倉に引っ越して来たからというわけではないんですが、すごいマインドフルネスとか人の意識に関わることとかヨガとか、テックベンチャーもそうですけど、どんどん鎌倉に集まる傾向にあって、それぞれが独自のスキルとかノウハウとか、1つの産業って区切れないぐらいの色んなバラエティに富んだ人が…

小川:そうですね。確かに。

三木:アカシックリーダーもいらっしゃいますし、小説家とか本を書く方とか、アーティストとか、ゴング瞑想もそうでしょ?我々はコンサルタント、本当にバラエティに富んでいるので、1個1個が競合しないっていうか全く別物ですので、大きなトレンドは人の意識とか人の可能性を引き出す技術とかスキルとかを持った方達が多いので、我々が言っているマインドフルシティの流れなのかなと。言ってたらそうなったのか何か分かんないけど。

小川:逆なのかみたいな。

三木:集まって来て言ったのか分かんないですけども、その流れがとても不思議ですね。

小川:私もそう感じます。

三木:Zen2.0を始めたのは2017年に最初やったんですが、その2年前に鎌倉駅前の和民で4人で飲んでいて、宍戸さんと今はWIREDの編集長をやってる松島さんと、あとは和服を扱ってらっしゃる鈴木さんという方と飲んでる中で、「マインドフルネスって禅じゃない?」「でも日本からそれを発信しないと悔しいよね」「じゃあそのマインドフルネスに溢れる町、マインドフルシティいいじゃない?」みたいな軽いノリで。散々言ってたら市長とかもスピーチの中でマインドフルシティとか言っていただいたり、意外といいんじゃないみたいな。

小川:スッと受け入れられてる感じ。

三木:そうそう。言葉って強力なので、言葉が人を引っ張るという感じでこういう出会いになったというわけなんです。

小川:ありがとうございます。


●三木さんとの出会いについて

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三木:我々も知ったのがまだ1ヵ月ぐらい?

小川:いらしてくださったのがwebase鎌倉の会だったので4月の初めですね。

だから2ヵ月ぐらいですね。そんな感じじゃないですけど。

宇都宮:誰かに連れて行かれたの?

三木:Facebookのタイムラインで流れてきて、「これマインドフルビジネスだ」ってシェアしたんです。

小川:たぶん始まりは三木さんを私がフォローしてたんです。鎌倉で色々なさってる方なんだと思ってフォローさせていただいてて、それで三木さんのブログをシェアしたんですよ。

そしたら三木さんがすぐ返事をくださって、「シェアありがとうございます。良かったらお友達になってください」って言ってくださって、そこからメッセージをやり取りして「実は私最近鎌倉で起業して、こういうことやってます」って言ったら「ゴング瞑想ですか。行きます」とすぐ言ってくださって、それでその後…

宇都宮:何でフォローしてたんですか?共通の知人がいたとかですか?

小川:それこそオフィスをシェアさせていただいてる別の女性起業家の方が使ってる瞑想アプリがあって、それで「三木さんがいつも瞑想をしてる」っておっしゃってて。

三木:Insight Timerね。

宇都宮:すごいつながりですね。

小川:Zen2.0とか旗振り役でやってらっしゃる方なんだって聞いて、それでFacebookで探してフォローしてました。

三木:瞑想は毎日やっておくべきですね。

小川:プロモーション効果もある(笑)。

宇都宮:計算通り。

三木:いやいや、計算してない。Insight Timerはすごい便利で、しかも世界中の人が使ってるから友達が増えるんですよ。今友達2,000人ぐらい。

小川:すごい。

宇都宮:ずいぶん前から使ってるんですか?

三木:6年ぐらいかな。そのアプリの中でたぶんランキング上位に入る、トータル瞑想時間とか。

宇都宮:毎日やってるもんね。

小川:素晴らしい。

三木:すごい便利なので、それが思いもよらぬ…

小川:思わぬマーケティング効果もあったみたいな。

三木:そういうところでブログ(「会社を渋谷から鎌倉に引っ越したわけ」)も効いてるんですね。ご覧になってどういう感想を持ちましたか?

宇都宮:超長文ですよね。

小川:そうですね。でも今すぐ全部内容を思い出せないんですけど、すごいしっくりきたのを覚えてます。資本主義の限界を感じた人達が結構こっちに来てる感があるなと思って。

宇都宮:お知り合いにもいらっしゃるんですか?東京圏から鎌倉に行った人とか。

小川:そうですね。ご一緒させていただいてる方も元々渋谷とか表参道の辺りにいた方ですし。

宇都宮:同じようなマインドなんですか?

小川:たぶん自分が心地いい環境にいることによって、結果的にビジネスにも良い影響があるし、クリエイティブにもなれるっていう発想でみんな本能的にこういうところに寄せられてきてるんじゃないかなって思います。

三木:今のリアルライフを捨ててというよりかはむしろ両立する感じですよね。

小川:両立ですね。全然出家するわけではなく、あくまで自分のビジネスだったりとかお仕事とかありながら、場合によってはライフワークみたいなものとの両立みたいな方とか、それは別に起業家であってもサラリーマンであってもどっちでもありだと思うんですが、そういう自分の本質と向き合いたい気持ちが強い方からこういうところに来るようになってるかなって気がします。


●日本企業の限界とそれを超える人間の可能性について

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三木:後半はビジネスの現場をずっと体験されて感じられた限界と、そこに必要とされている身体性というお話を聞きたいと思うんですが、私もいわゆる大企業にいて、その後ベンチャーに行ってひたすらKPIを追いかける生活でロジックベースの中で生きてきたと。でもそういう数字とかKPIにロボットじゃない人間がどんどん最適化していくと何かおかしくなるところもあるし、そもそも柔軟な発想とかもできにくくなると。私も今会社やって9年目ですが、大企業は今すごい壁にぶち当たってるというか、イノベーションという文脈だと特に日本の企業が限界に来てるかなと思っています。この間も逗子に住んでらっしゃる某大学の先生とお話をして、その方も身体性というのを追求していて、既存の教育では突破できないところに身体性とかマインドフルネスとかが効果があると感じてらっしゃってるということで、何かこういった瞑想とかが1つのブレークスルーになるという可能性をお話できればなと思います。

小川:特に海外と日本との比較というところで、シンガポール過去4年ぐらい住んでて、その間ほとんど日本に帰って来なかったので、日本と海外のコントラストがすごい分かるようになったんです。そこで気づいたのが2つで、1つは日本人めっちゃ疲れてるなと。

三木:疲れてる。おじさまが?

小川:おじさまもお姉さまもみんな疲れてますね。銀座線とかは「わ~」みたいな感じ。

三木:何か負のオーラが?

小川:そう。「もう大変だ、これは」と思って。それがまず1つと、2つ目はすごくビジネスの世界の人が左脳に寄った人が多いなって思ったんです。

三木:(企業では)左脳に寄ることが正しいとされていましたからね。

小川:それがそれ以外の国でどうなのかっていう話なんですが、あくまで私の個人的な見解であり、かつシンガポールを中心にした英語圏にはなるんですが、もうちょっと色んな感性とか右脳的な感情とかクリエイティビティみたいなことがオープンな方がすごく経営者の方とかビジネスリーダーとか見てても多いなと思って、そういうのを表現しながら内包しながらビジネスをしている人がすごい多いなと思って。あとはシンガポールとか他民族国家ですが、それぞれの民族で宗教観みたいなところもあって、そういう意味でスピリチュアリティみたいなのがすごくオープンです。

三木:ビジネスの現場でもその辺はちょっと出してもいい?

小川:というよりも、それがあることが前提っていうか、例えばもう見た目でターバンを被ってたら「あの人シーク教徒の人だな」って分かるじゃないですか。そういうナチュラルに「みんなそういうのあるよね」っていうのを受け入れてる前提みたいな、日本人って本来はすごくそういう精神性とか感性が強い人種だと思うんですが、この過去10年20年の競争だったりとか過度に資本主義のKPI、数字歓迎みたいなとこに寄ってしまって経済合理性を追求し過ぎたばかりに、そういうところを忘れちゃったのかなっていう感じがすごいします。海外でクリエイティビティとか活躍されてる方ってどういうライフスタイルをしてるかっていうと、もちろんビジネスの世界で活躍してるのでお金とか数字とかもちろん大事だと思うんです。でも一方で家族のことも大事にしてたりとか、家族と過ごす時間もしっかりとやってらっしゃったりとか、それでいてご自分のための時間、それこそ瞑想したりとか、例えば働いててお母さんであってという立場でも、例えば旦那さんに許可をもらってエステに行くとか、英語でミータイム(Me Time)=自分時間っていう言葉が流行ってますけど、ちゃんとミータイムを取ることを自分に許可してて、周りの人にも関係性を構築した上でそういう時間をちゃんと取ってる人がすごい多いと思ってて。だから活躍していくためにはビジネススキルだったり数字的な管理ももちろん大事だと思うんですが、そこを超えてさらに何か素晴らしいことをしていこうとか新しいことをしていこうってなると人間だからこそできる右脳的なクリエイティビティとか感性とか感情とかをもっと発達させてフル活用してやれば、さらに新しいイノベーションも生まれるのかなって個人的には思います。

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三木:僕が前いた大きなほうの会社も心を病む方が結構多くて、1つの事例はメッセージで相談が来て、横須賀のよく知ってるお寺にお連れしてそのお寺さんでは心のケアをされていて、見た瞬間に分かった感じで「じゃあ話を聞きますよ」と言っていただいて、話をじっくり聞いて「じゃあ一緒に座りましょうか」みたいなことでした。何回か通ったみたいで今回復されてたりとか、その大きな会社にいた時の先輩からいきなりメッセージが来て、「どうもうつ病になったらしいんだけど、三木の本を読んだら座禅で回復したって書いてるから、何かお勧めの本とかない?」って、とりあえずInsight Timerを教えて。

三木:相談係にも少しなってるみたいで、そうなった時に日本の今の会社だと病院に行くしかないんです。必ずしもそれが悪いとは言ってないですけど選択肢がないんです。心療内科に行ってお薬もらうとずっと薬漬けになるっていう抵抗が…私はそれを知ってたので、自分の座禅をすることで何とか持ちこたえたというか。たぶん西洋的な医療のほうも必要だと思うんです。それはたぶんバランスを取る必要があると思うんですが、選択肢はあったほうがよくて、少なくとも鎌倉では普通の病院に行くと同時に、お寺さんがあったりとか自分でリトリートできるゴング瞑想とかヨガとか色んなオプションがあるという世界観が必要なんじゃないかなと思います。

小川:日本人に今必要なことの1つは自分を大事にすることだと私は思っていて、小さい時から周りのことを気にするように育てられてると思うんです。「人の気持ちを考えなさい」とか「世間に見られたら○○」とか、だからすごく周りの目を気にしながら育っちゃう。結果的に「自分って何なの?」っていうのが分かんなくなっている若い人がすごい多いなと。でも自分が元気じゃないと周りの人も元気にできないし、自分は元気じゃないと素晴らしいアイデアとかインスピレーションとかも下りてこないから、私もついつい仕事とかに夢中になっちゃうと自分のことがおざなりになっちゃったりとかしがちではあるんですが、ただ本当に日本人はとてつもなく自分のことを卑下してたりとか、自分に対する自己価値観がすごい低いと思うので、そこを少しずつ上げていく必要があるなっていうのは一番感じます。

三木:セルフコンパッションっていうことですね。

小川:そうですね。


●ゴング瞑想の効果とデモンストレーション

三木:(ゴング瞑想を)やってる間は自分でもゴングを浴びるんですよね?

小川:そうですね。

三木:それは良いことなんですか?

小川:良いと思います。ゴングの効果として主に3つあって、脳波レベルとかでリラックスさせる脳波に音が勝手に持っていくっていう効果と、あとは体の脳だけじゃなくて細胞全部に働くので、量子レベルでバイブレーションを整えにいってくれるということと、見えないエネルギーだったり潜在意識にも働くっていう3つの効果ですけど、正直たぶん1番目の脳のリラックスの効果は私に対してはないと思います。私は能動的に叩いている役割なので、色々運営しながら場に気を張っている状態なのでそれはないんですけど、ただ量子レベルでバイブレーションを戻してくれるとかいう部分は間違いなく私にも働いてるので、終わった後とかはいつもすごい景色がビビットに見えたりとか、音がすごいよく聞こえるような感じがあって、逆に都会とかにいるとすごいうるさいって思ったり、帰りの満員電車はすごいつらいという弊害があったりします。あと味がすごいビビットに感じるように、お水とかが「甘っ」って思ったりとか。

三木:今日持って来ていただいてるこのゴングをちょっと説明していただいて。これはお月さまのマークが付いてますけど。

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小川:そうですね。ゴング今世界で色んなことで使われてるんですが、クンダリニーヨガの人達が瞑想のツールとして最近よく使っていて、私はクンダリニーヨガは時々やったりしますけど、自分で教えたりはしてないんですが、ゴングを使った瞑想っていうスタイルでこれを提供しています。このゴングはドイツで作ってるんですが、世界で一番有名なゴングブランドの1つでペイスティ(Paiste Gongs)という会社で出しているプラネタリゴングシリーズっていう、惑星とかお月さまの周波数と合わせたゴングのシリーズになっています。

三木:お月さまの周波数?

小川:はい、そうですね。これはお月さまのものを使っています。

宇都宮:叩き出しですか?手作りですか?

小川:そうですね。これはドイツ人が手作りで1個1個作ってらっしゃるみたいです。

三木:もし可能だったら少しデモンストレーションをしていただくことは可能ですか?どんな風にいつも叩いてらっしゃるか。

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小川:はい。いつも私は床に座って…<ゴングを鳴らす>割とドラって言うとすごいうるさいとか怖い音が出るって想像される方もいるんですけど、意外と低音で静かな音です。

三木:これはいつも私聞く時に人のハミングに聞こえるんですよ。ん~~っていう感じ。

小川:聞く方によって色んなものに聞こえるんですよ。

三木:寝てらっしゃる方の様子を見ながら叩く感じですか?

小川:そうですね。一応ゴングのマスタートレーニングを受けたんですが、その時に色んな叩き方を習ったりとか、あとこれがチャクラと呼応していると言われているので、下のほうを叩けば私達の体の下のほうのエネルギーポイントと連動していて、ちょうどここが胸の辺り、ハートチャクラと呼ばれる辺りです。この辺りが喉でサードアイ、クラウンチャクラっていう…別に楽譜がある楽器ではないので、その時感じたこととかその場の雰囲気、エネルギーとかを私自身極力研ぎ澄ませながら、どこを叩くのがいいかなっていうのを探りながらやっている感じです。

三木:その叩くポイントとかもインスピレーションで?

小川:そうですね。

三木:どうもありがとうございます。素晴らしいです。これは30分浴びるとかなりの覚醒効果が。

小川:リフレッシュしますよね。

三木:僕もちっちゃい法具(シンギングボウル)は持ってるんですけど、その300倍ぐらいな威力。

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小川:浸透度が深いですよね。

三木:ぜひ皆さんも体験してみてください。

小川:ぜひ一度ご体験ください。


●カマコンとzenschoolでのゴング瞑想の活用

三木:この間カマコンっていうのに参加していただいたり、今鎌倉に色んな人が集まって来てて、そういう人達と色々出会いが加速度的に出てきてると思うんですが、鎌倉の人々はどうですか?

小川:すごい鎌倉の方々が素晴らしいなと思う1つは、皆さんみんなで盛り上げようとかみんなでやろうよっていうスピリットがあって素晴らしいなって本当に思います。都会というか東京とかだとここからここまでは私のテリトリーとか、競合が……とか、すごいあるじゃないですか。同じようなビジネスをしてる人だとちょっとお互い戦々恐々としちゃうみたいなのがありますけど、鎌倉だと色んなビジネスしてる人がいるっていうのもありますし、あとは心の部分でみんなが別に競い合って何かするっていうんじゃなくて、一緒に何か盛り上げていこうみたいな感じで、ビジネスの領域で言ったら多少被る部分もあると思うんですけど、でも一緒に業界を盛り上げていこうよとか、鎌倉を盛り上げていこうよみたいなメンタリティの人がすごい多いので、私もすごい勉強させていただいてます。「あ、そっか。そういう心でやるべきだよね」っていうところ。

三木:鎌倉好きの人は多いですからね。僕もカマコンに関わって5年ぐらいなんですけど、色々知らない間に手伝ってるというか。

小川:カマコンの熱量もすごいですよね。

三木:あまり一生懸命やらないです。適当に力を抜きながら。

小川:それもいいですよね。頑張り過ぎないっていうか。

三木:あまり一生懸命やるのは自分のプロジェクトはそうだけど、他のも時々手伝うけど、それは適当に手を抜きながらやる。

小川:それができるのも鎌倉の良さかもしれないですね。ガチガチになり過ぎないっていうか。

三木:お互いそんな感じでやっていくと長続きするし。最初ITの人が多かったんですけど、最近は普通の定食屋さんとかあとはお坊さんもいたりとか…

小川:色んな分野の方いましたよね。学生さんとかもいますしね。

三木:全部カマコンが中心なんです。カマコンの周りにZen2.0があったりとか…

小川:そういうことなんですね。

三木:この間はいきなり登壇いただきましてどうでしたか?

小川:純粋に楽しかったのと、この熱量はホントすごいなっていう…

三木:突然呼び出されて(笑)。

小川:三木さんと宮田さんのお誘いなので絶対断るべきじゃないだろうと思って、東京でアポの日だったんですけど一目散に帰って来てお邪魔したんですけど、ホント楽しかったです。

三木:いきなり「プレゼンして」とか言って(笑)。訳分かんない。「5分のプレゼンで1分あげる…」

小川:結構無茶振りでしたけどね。でも起業してから毎週のように無茶振りが何かしら来るので段々慣れてきました(笑)。

三木:そうですか。よく受けてくれてね。

小川:いえいえ、とんでもないです。すごい楽しませていただきました。

三木:おかげであの少し変なプレゼンにすごい説得力をもらって。マインドフルシティ鎌倉って言ってて、プレゼンの上でも言ってもあまり説得力がないんですよ。「今日はマインドフルシティ鎌倉に来ていただいて起業された本人をお連れしました」。

小川:「ドラです」っていう。

三木:それだけですね。

小川:柳澤さんにも「あれいいじゃない。僕も早く受けなきゃ」って言っていただきました。

三木:カマコンのみんなにぜひ新しいビジネスを。

小川:はい。ぜひぜひみんなバシバシ生んでいただけると。

三木:絶対いいと思いますよ。合宿でやるとそこでいっぱいビジネスが溢れると。

小川:これを持ってはせ参じますので(笑)。

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宇都宮:ブレストの前にやればいいんじゃないですか?

小川:そうだと思います。

三木:僕らのzenschoolってコミュニティもあって、実はそこでもお願いしようかなと思って。対話会っていうのをやるんですよ。卒業生が鎌倉というエリアに集まって、こういうちょっとほぐしがあるとそういった対話が進むと。

小川:そうですよね。リフレッシュしつつ体も…

三木:いくつか発見して、1つすごい効果的だったのは焚火だったんです。星山っていう場所があって、そこに(モンゴル)ゲルがあって。

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小川:葉山ですか?

三木:葉山の今村さん。そこで集まってバーベキューとかしないでひたすら焚火する。

小川:焚火で語り合うみたいな。

三木:特にファシリテーションしないんです。火をくべながら。そうすると焚火がファシリテーターなんです。次第にぽつりぽつりとみんな語り始めて。

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宇都宮:対話っていうと「話さなきゃ」って、別に話さなくてもいい対話がいい感じなので。

三木:無理やりな感じが実はファシリテーション。「じゃあどうですか?」とか色々…

宇都宮:ファシリテーターは時間をチェックして「さあどうぞ」っていうのじゃなく、対話としては質がちょっと高まらないというか…

三木:これ(ドラ)をゲルの中でやったらいいじゃないですか。

小川:すごい反響してすごいことになりそうですよね。ぜひやってみたいです。

宇都宮:ここよりもう少し広いぐらいですね。

小川:ちょうどいいですね。真ん中に置いて放射状に皆さん寝ていただいてっていうのが最高なプランだと思います。

三木:焚火とあと山をゆっくり歩く瞑想がすごい効果的で、そういう焚火も歩く瞑想も自然なんです。

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これは人間がやることなんだけど、すごい自然に近いというか、自然を模倣しているというか、音を創り出すっていう…

小川:ドラって本当にお釈迦様が生まれられたエリアぐらいの場所で出てきたと言われてて、昔すぎてどこで誰が始めたのか分からない楽器なんですが、色んな民族とか宗教とかで抽象的な役割を担ってきている楽器で、たぶん昔の方はこれがみんなを自分の中心に戻してくれるっていうのを分かってて使ってたんじゃないかなと私は勝手に推測を最近しています。

三木:今持ってらっしゃる(ドラの)月というのは意味があるんですか?

小川:月って西洋占星術とか色んな意味があるんですが、一般的によく言われるのは太陽と月ってなった時に男性性と女性性、そのコントラストというか女性性のシンボルがお月さまなんです。女性性は何を司ってるかっていうと感情だったりとか右脳的な要素だったりとかそういう部分を司っているので、日本人がもっと右脳的な要素とかクリエイティビティとかをさらに生かして生きていくっていうことにあたってその部分を引き出してくれる音だと思ってやっています。

三木:すごい僕も感じてるのは、東京が男性性の社会だとすると鎌倉はより女性性が強くて、しなやかな柔軟な発想ができる。

小川:すごいバランスがいい方が多いですよね。ビジネスも男性性も必要でそういうのもやりつつ、女性性的な部分も使ってやってる人が多くて、葉山はさらに女性性に寄ってる気がします。私の感覚ですけど。

三木:あ、そう?今村さん女性性(笑)。

小川:葉山にいるとさらにフワーッていう人が多い気がします。私の勝手な感覚ですが。

三木:確かにね。(今村さんは)マッチョな感じだけど優しい感じ。

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小川:そういう方多いですね。女性でも男性でも。


●小川さんの考える「日本の○○の未来」に対する想いについて

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三木:このアンシェントテクノロジーとしてのゴングをこれからどういう感じで鎌倉に広めていきたいかっていう最後の質問なんですけど。

小川:妄想は語り出したらキリがないんですが、現実的なところで言うと、まずは今東京とこちらの鎌倉の由比ガ浜メインで定期的なグループセッションをさせていただいてるので、それをもっとたくさんの方に受けていただく場にしていきたいというところが1つと、あとは経営者向けのプライベートセッションだったりとか、私元々人材業界出身なのでその辺りのノウハウを生かしたワークショップを今作っているので、それと組み合わせた企業研修だったりとかも今これから展開していく準備をしています。これはちょっと妄想レベルな話に半分なりますけど、ゴングを中心にした癒しの施設を作りたくて…

宇都宮:ゴングハウス。

小川:そうですね。ある意味そんな感じで、今はwebase鎌倉さんとか東京だったら一定の場所をお借りしてやってるんですが、自分のスペースとかどなたかと一緒に作る自分達のスペースがほしくて、そこでゴングを中心にしたヒーリングだったりメディテーションをどなたが来てもいつでも受けられるような場所だったりとか、プライベートルームで1on1でできる部屋があったりとか、できれば鎌倉と東京に作りたくて、鎌倉は場合によっては宿泊施設も兼ねてもいいかなとか思うんです。ゴングは寝たいじゃないですか。コワーキングスペースとかカフェとかちっちゃな可愛いお店とかも一緒になったような場所を作りたいなというのが妄想としてはあって。あとはゴングをやれる人がまだ日本にはたぶんクンダリニーヨガの先生でこれを使ってるっていう人はいると思うんですが、ゴングメディテーションっていうスタイルでやってる人は私しかいないはずなので、今トレーニング受けようと思ったら海外で英語でしか受けれないので、日本語でトレーニングを受けてもらえるような仕組みだったりとかも作っていって、全国にそういう人達がそれぞれのコミュニティで周りにいる人達を癒せるような世界が作れたらなと思っています。

三木:今鎌倉と連携しようとしている町で、熊野も素晴らしくて。

小川:熊野でやったらすごそう。

三木:この間熊野古道を歩いたりとか、その先にちっちゃい滝があって瞑想したりとかしたんですが、そういうところでゴングを持って行っても素晴らしいかなと。

小川:最高ですよね。ぜひ。

三木:持って行くのが大変ですけどね。

小川:ちょっとそちらに置いていだたくとか買っていただくとかして、私身1つで行けたらベストです。

三木:本当に色んな可能性が広がるゴングで、我々もzenschoolで1回コラボさせていただきたいです。

小川:ぜひお願いします。

三木:今日はお忙しい中どうもありがとうございました。

小川:こちらこそどうもありがとうございました。


対談動画


小川麻奈さん


Mana & Co. Webサイト


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