三度目の正直なるか　〜ホボクリム（いちご）を探して〜

「おにぎりあたためますか」コラボ商品の席巻により、ホボクリム（苺）との出会いを諦めかけていた三谷。しかし、コメントでの目撃情報や夫の鼓舞により、再び立ち上がったのだった。ローソンへの旅は、まだ始まったばかり……！

あらすじなんだか最終回なんだかわからない書き出しになりましたが、再々リベンジをしてまいりました。

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前回・前々回に行かなかった店舗に向かう途中、別のローソンを発見。比較的新しいところで、すっかり忘れていた。しかし、困ったことに反対車線。さて、どうしよう。

私は反対車線への右折が苦手で、普段なら大回りして左折で入るか、行くこと自体を諦める（基本後者）。だが、ホボクリムが待っているかもしれない。後ろに車も来ていないし、なんとかなるのではなかろうか。否、なんとかせねばならぬ。

しかし、タイミングがなかなか掴めず、ついに後続も来てしまった。これは諦めるか……とハンドルを切ろうとした瞬間、「譲ってくれてるよ」と夫の声が。

焦りすぎて見逃してしまっていた。すみません、あのときの運転手さん。そしてありがとうございました！！

新店舗の雰囲気がまだ残る店内に入ると、スイーツコーナーのトップ全体が苺ムードになっているのが見えた。まさかの事態に喜びよりも困惑が勝つなか、恐る恐る近づいていく。すると、下段の左端に、ずっと探し求めていたあの御姿が、何事もないかのように澄ました顔で鎮座していたのである。それも、１０個も。

ノーマークだった店舗で、しかも１店舗目。こんなにあっさり見つかるとは思わず、夫も私も苦笑い。これまで「全然見つからない」と力説し、noteにも度々書いてきたのに、なんだか嘘ついていたみたいじゃないか。


しかしその後、別件で寄った別のローソンに苺の影はなかった。ね？こういうことなんですよ、と、疑われてもいないのにドヤ顔する私なのだった。

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ということで、念願のホボクリムでございます。

出会えないと思ってたよ。

あふれてこないよう慎重に歯を入れると、苺ソースが口に流れ込んできた。果肉が入ったサラサラのジャムのような感じで、程よい酸味が絶えず口の中を爽やかにしてくれる。イメージ図のように中央に入っていたらクリームとの融合がよりうまくいっていた気はするが、これもこれで美味しいから無問題だ。

クリームはミルキーで軽やか。たっぷり入っているのにクドさがなく、むしろもっと食べたいと思うほど。途中、口に入りすぎて意図せず飲み込んでしまったが、そのときの喉越しの良さと幸福感たるや。しかし、もったいないことをした！ とも思ったので、やはり今後も「飲む」よりも「頬張る」に主眼を置いていきたいと決意した（何の話）。

そして、最も衝撃だったのは生地。ものすごく薄く、歯切れが非常に良い。みずみずしさすら感じるこの生地自体の、ほのかな甘みもまた美味しい。その結果、口の中でクリームたちの邪魔をすることもなく、小気味良い食感と小麦の味わいでもって、この「ホボクリム」を完成へと導いていたのである。

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出会えたことが嬉しすぎて、そして評判通りめちゃくちゃ美味しくて、おかしなテンションになってしまったが、大丈夫だろうか……。

これまでの過程を抜きにしても、ホボクリムはとても美味しい食べ物です。なのでもし見つけたら、食べてみてください。あっという間になくなっちゃうから。

三度目の正直まで、色々なことがあった。しかし、最終的な功労者は道を譲ってくれたあの運転手さんだろう。あの店舗に行っていなければ、しょんぼりして帰路につくところだった。あの人に直接お礼できないのが残念だが、今後右折したそうな車がいたら、積極的に譲っていこうと思う。