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『感傷ファンタスマゴリィ』空木春宵インタビュー【お化け友の会通信 from 怪と幽】

『感傷ファンタスマゴリィ』空木春宵インタビュー【お化け友の会通信 from 怪と幽】

第一作品集『感応グラン=ギニョル』が大きく話題を呼び、SF読者のみならず怪奇幻想文学愛読者からも大きな支持を得ている空木春宵さん。
前作と対になるような『感傷ファンタスマゴリィ』がこのたび上梓された。
今回は雑誌『幻想文学』『幽』の編集長を歴任した東雅夫さんを聞き手に迎え、作家と創作の秘密をうかがった。

※「ダ・ヴィンチ」2024年7月号の「お化け友の会通信 from 怪と幽」より転載

聞き手

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櫛木理宇『死蝋の匣』第1章特別公開 最悪の無理心中事件をめぐる戦慄ミステリ! 

櫛木理宇『死蝋の匣』第1章特別公開 最悪の無理心中事件をめぐる戦慄ミステリ! 

櫛木理宇さんの『死蝋の匣』が7/2に刊行されました。連続するショッキングな猟奇事件と、ストーリーが進むにつれて曝かれるジュニアアイドル界の闇に、「小説 野性時代」連載時から「怖すぎる」「エグすぎる」と読んだ人を震えあがらせてきた今作。書籍刊行後も悲鳴のような感想が続々と寄せられています。刊行を記念して第1章を特別公開! ページをめくる手も嫌な予感も止まらない、戦慄のミステリをお楽しみください。

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ミステリー小説って、どう書くの?『薬屋のひとりごと』日向夏さん&『死にたがりの君に贈る物語』綾崎隼さんに聞く、超私的ミステリー小説の書き方【アーカイブ公開中】

ミステリー小説って、どう書くの?『薬屋のひとりごと』日向夏さん&『死にたがりの君に贈る物語』綾崎隼さんに聞く、超私的ミステリー小説の書き方【アーカイブ公開中】

7月2日(火)19:30から、小説家の日向夏さん(代表作:『薬屋のひとりごと』)と、綾崎隼さん(代表作:『死にたがりの君に贈る物語』)のおふたりに、ミステリー小説の書き方について語っていただくクロストークイベントを開催します!

▼ こんな方におすすめ
・「創作大賞2024」でミステリー小説部門に応募したいと思っている方
・小説家として商業デビューを目指している方
・書いた小説を推敲する上でのプロ

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城塚翡翠の転倒

 ※このお話は『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の真相に触れています。未読の方はご注意ください。

 千和崎真は眠れない夜を過ごしていた。
 確かに、普段とは違うベッドではあったけれど、どのような場所であってもすぐ寝入ることができるのが、自分の長所の一つだ。以前、その長所を雇い主に語ったら、「繊細さと無縁なところが、とても真ちゃんらしいですね。素晴らしいと思いますよ」と笑顔で告げられてしまった。も

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城塚翡翠の平穏

 ※このお話は『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の真相に触れています。未読の方はご注意ください。

 千和崎真は、虚しい心持ちで東京の夜景を眺めていた。
 高層階の掃き出し窓から望むことのできる煌びやかな夜景は、最初の頃こそ贅沢なものだと感激していた。それと同時に、一歩を前へ踏み出したら、この身が硝子をすり抜けて夜闇へと落ちてしまうのではないか、という恐怖心があったように思う。だが、それも今となっ

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