見出し画像

20090408 しゃもじの語源

 しゃもじは「杓文字$${^{*1}}$$」と書くらしい。しゃもじを調べているうち$${^{*2}}$$にもしかしたらそう書くのかも知れないと思っていたらそうだった。「~文字」と付けるのは女房詞(ことば)$${^{*3}}$$と言われる。室町時代の初期に宮中に仕える女房たちが使い始めたらしい。直接に物事を言うのを避けた表現で「ひもじい$${^{*4}}$$」「ほの字」もその類いのようだ。

 杓子にはいろいろな物がある。飯を掬う飯(めし)杓子、お玉杓子$${^{*5}}$$や貝杓子$${^{*6}}$$など。これらをまとめて「杓子」である。これらを「しゃもじ」と言っていた筈だが、飯杓子だけを指す様になった。いつからそうなったのか。明治時代の国語辞書「言海$${^{*7}}$$」に「飯杓子ニ同ジ」とある。少なくとも明治時代からは飯杓子だけを指す様になっていたようだ。

*1 杓文字(しゃもじ) - 語源由来辞典
*2 20090407 究極のしゃもじ
*3 にょうぼう-ことば 【女房 ▽ 詞】の意味 国語辞典 - goo辞書
*4 ひもじ 【ひ文字】の意味 国語辞典 - goo辞書
*5 19991214 ゲンゴロウ
*6 かいじゃくし 【貝 ▼ 杓子】の意味 国語辞典 - goo辞書
*7 博物館だより 11 現代の国語辞書の原点 『言海』と『大言海』 - 一関市役所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?