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20061227 チュートリアル

 テレビジョン番組で「M-1グランプリ2006$${^{*1}}$$」を観た。これは漫才のコンテストで優勝賞金一千万円、漫才を職業としている者、そうでない者を問わず参加できる。五年前からやっている$${^{*2}}$$らしいが、今回初めて観た。以前から注目している低音が魅力の麒麟$${^{*3}}$$が決勝に残っていた。

 麒麟よりも面白い漫才が出ていた。「チュートリアル$${^{*4}}$$」という漫才コンビである。この番組で初めて知った。無茶苦茶面白かった。そしてこのチュートリアルが優勝した。

 強く印象に残っているネタは冷蔵庫の買い換え$${^{*5}}$$を取り上げたものである。一方が冷蔵庫を最近買い換えたことに対して、相方が古い大衆車から高級外車にでも買い換えたような大袈裟な反応を示す漫才だった。一緒に観ていた子供達は何が面白いのかよく解らないと言っていたが、ある程度、生活における経済感覚がないと冷蔵庫の買い換えとそれに対する驚き方との落差が理解できないのだろう。

 五十年ぐらい前ならば、冷蔵庫を持つこと自体が大衆の目標$${^{*6}}$$とされていたので、冷蔵庫を買い換えれば驚きが当たり前となりこの漫才は面白くなくなる。これが笑えるぐらい日本は生活が豊かになっているのである。そしてまだ世界の殆どの地域ではこの漫才が成り立たないに違いない。こう考えると手放しで笑ってはいられない。

 とは言え面白かった。これは海原千里万里$${^{*7}}$$の「カボチャの替え歌」、夢路いとし喜味こいし$${^{*8}}$$の「こうもり傘の張り替え」に匹敵する面白さだった。

*1 朝日放送 | オートバックス M-1グランプリ2006
*2 オートバックスM-1グランプリ2006公式サイト - アーカイブ
*3 20050124 麒麟
*4 タレントプロフィール チュートリアル
*5 20060427 電力計
*6 秋葉原の歴史 【第三章~高度成長と家電ブーム~】 昭和30年代
*7 20031109 海原千里万里
*8 20060718 邀撃(ようげき)

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