見出し画像

20060505 日本国憲法

 現行憲法の改正$${^{*1}}$$の根拠の一つに「アメリカ占領下で制定された憲法だから$${^{*2}}$$」というのがある。独立国家として他国が考えた憲法$${^{*3}}$$をいつまでも護持しているのはおかしい話だというのだ。

 このこと一つが憲法改正$${^{*4}}$$の動機となることはないだろうが、判りやすい考え方なので改正の根拠として頭の中に残りやすい。

 しかしそもそも日本は戦後、本当に独立国家になっていると言えるのだろうか。独立国家の定義をどう考えるかによるが、アメリカ合衆国$${^{*5}}$$のような国は誰から見ても独立国家だろう。東ティモール$${^{*6}}$$などはまだあやしいと言えそうだ。

 日本の場合、他国と完全に独立した独自の政治体系を保有し、国連にも加入している。一方、経済や文化、教育などアメリカの影響をかなり受けている。言葉も英語、米語を不必要に取り入れている$${^{*7}}$$。強制されているわけではなく自発的だが、むしろその方が独立しているという意識が低いかもしれない。

 それに日本国領土内にアメリカ軍の基地$${^{*8}}$$がある。正確にはアメリカ軍のある場所は日本の領土になっていないので、「日本国内」とは言えないが、他国の軍隊が自国内に恒久的に駐留している国$${^{*9}}$$は完全な独立国家と言えるのだろうか。

 日本はアメリカ合衆国の自治権のある準州$${^{*10}}$$と考えた方がすっきりする。またはアメリカ合衆国の「$${^{*11}}$$」と考えてもいいかもしれない。領土と自治権を与えられているが、アメリカ政府(ナイアガラ幕府$${^{*12}}$$)には絶対忠誠を誓っている。

 このように完全な独立国家ではないのだから、「他国が考えた押しつけられ憲法だから改正する」と言う根拠は成立しない。日本国憲法$${^{*13}}$$改正はもっと先の話だ。

*1 日本国憲法 第9章 改 正
*2 ■小沢一郎ウェブサイト■
*3 ほぼ日刊イトイ新聞 - 憲法にわくわく?
*4 日本財団図書館(電子図書館) 私はこう考える【憲法改正について】
*5 Welcome to the White House
*6 外務省: 最近の東ティモール情勢と日本・東ティモール関係
*7 19991220 印度人もびっくり
*8 NHK週刊こどもニュース:今週の大はてな1999 沖縄の普天間基地の移設問題
*9 日米安保条約基礎知識 - [よくわかる政治]All About
*10 20000905 グアムとサイパン
*11 20000815 沖縄の廃藩置県
*12 Niagara Falls USA's Official Web Site
*13 日本国憲法の誕生

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?