Zakのシリコンバレー考

Managing Director - Pacific Sky Partners 元V…

Zakのシリコンバレー考

Managing Director - Pacific Sky Partners 元VC。在米20年 シリコンバレー発、オープンイノベーション、スタートアップとの新規事業開拓、CVC投資のサポート http://pacificskypartners.com/

最近の記事

アップルに学ぶイノベーションを生み出すソフトウェアの作り方

スティーブ・ジョブズのリーダーシップの元数々のイノベーションを起こしてきたアップル。アップルといえば美しくデザインされたハードウェアに目が行きがちであるが、そのエレガントなユーザー体験を支えるのはソフトウェアであり、それこそがアップルの競争力の源泉である。そのソフトウェア開発がどのように行われて来たのか、アップルの秘密主義ゆえにこれまでなかなか外部の人間が知ることはできなかったのだが、ジョブズの下で直接iPhoneのソフトウェア開発をリードした人物のインタビューがa16zのポ

    • スタートアップの1ページサマリーのお手本

      スタートアップが投資家やメディアにビジネスを売り込むとき、1ページで簡単にビジネスのエッセンスを説明する文章を作ることがあるが、そのお手本となるべき秀逸なものを見つけたので紹介したい。 PagerDutyは今週NYSEにIPOを果たした2009年設立の会社。上場で初値から60%株価が跳ね上がり、3000億円超の時価総額となった。2010年にY Combinatorを卒業したのだが、その当時YC創業者のPaul Grahamは一つ一つのスタートアップの紹介文を書いてTechC

      • Airbnbが教えてくれたスタートアップをスケールさせるための7つの教訓

        日本では民泊新法のおかげですっかりお世話になることがなくなってしまったAirbnb。今年IPOするだろうと言われており、4兆円近い時価総額がつきそうな気配(話題の日産自動車と同じくらいの規模)で、今年のIPOラッシュの中でも最も注目されるスタートアップの一つである。 そんなAirbnbも創業時にはなかなかトラクションが得られず、借金がかさみぎりぎりのところでY Combinator(YC)に拾われるのだが、その時にYC創業者であるPaul Grahamにアイデアを説明したと

        • 「制約」があってこそイノベーションが生まれる、を素でいくアメリカの中高生

          芸術作品と同じで、イノベーションも制約の中から生まれると言われる。自由に何の制約もない世界と、一定の条件で縛られた世界とではアプローチが変わるため、制約を克服するためにいろいろ工夫をするところにイノベーションは起きやすい。 スタートアップの場合はこの制約は主として人的・金銭的リソースである。しかしこれが限られているがゆえにスタートアップはリソースがある大企業では考えられないようなやり方で問題解決を図り、時には大企業のビジネスそのものを破壊するようなイノベーション(いわゆる

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          Amazon, Google, Facebookは分割されるべきなのか?

          2020年の米国大統領選挙に民主党から立候補を表明しているElizabeth Warren上院議員の提案が議論を呼んでいる。 ブログポストとして上げられたこの提案では、Amazon、Google、Facebookのように力を持ちすぎてしまったにも関わらず現行の独禁法では手をつけることが出来ていないテック企業3社の分割を可能にする新たな法律を提案している。 さて今回の提案、2020年の大統領選挙に向けて盛んに議論がされることになると思われるが、ちょっとここでコトの本質を考え

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          日本ではあまり知られていないアメリカのポッドキャスト事情

          昨日リリースされたアメリカの12歳以上を対象としたデジタルメディアの利用状況のレポートが非常に興味深い。 The Infinity Dial 2019 こちらのレポート、SNSのアプリ別利用状況の年毎の変化を追いかけている部分なども興味深い(Snap Chatってこんなに根強い人気があるんだ!とか、若い人がどれだけFacebookから離れつつあるのかとか)のでぜひ全編見て頂きたいのだが、今回取り上げるのはポッドキャストに関する部分。 ここ数年日本のクライアントや来訪者に

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          英語だけでなくシリコンバレーのトレンドまで学べてしまうポッドキャストおすすめ

          前回のエントリーを読んでいただいた方から、英語の音を勉強するのにいいやり方を教えてほしいとの質問があった。英語の勉強法の専門家ではないのでそこは他の方に譲るとして、このエントリーでは私が普段よく聞いているポッドキャストの中から、平易で比較的ゆっくりな英語で語られるもの、さらに内容がおすすめできるものをいくつかピックアップしたい。 ちなみにポッドキャストは日本ではあまり流行っていないようだが、ここシリコンバレーでは地味ながらその存在感を上げてきている。著名なベンチャーキャピタ

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          シリコンバレーと英語

          最近シリコンバレーに日本から赴任で来ている方と多く話をする機会があるが、だいたいみなさんに共通している悩みが英語の問題。日本にいるときはそれなりに英語はできる方だと思っていたが、こちらに来てなかなか通用しなくて愕然としたり、あるいは最初から英語もあまりできないのに他にいないからという理由で送られて来たものの、やはり言葉が通じないせいでうまく仕事ができないという悩みをよく聞く。 英語はもちろんできた方がいい。 ちょっと前に日本人の9割は英語は必要ないという元マイクロソフトジ

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