経済界の【ESGとSDGs】の嘘と妄信
今回は、久しぶりに金融関連のことについても話してみようかなと。
皆さん、ESG投資とかSDGs投資とか知っていますか。
ESG(イーエスジー)とは、
「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の3つの単語の頭文字を取った略語で、企業が持続的な成長を目指すためには、これら3つの観点が重要であるという考え方のことを指します。
ESGはそれまでの「収益に間接的に寄与するもの」から「収益に直接的に影響するビジネス課題」へと、その位置づけを大きく変えたのです。現在もPRI署名機関は順調に拡大し、2020年3月末時点でのPRI署名機関は3,038機関で、その運用資産総額は100兆ドルを上回りました(三菱UFJモルガン・スタンレー証券リサーチ部調べ)。
どうやらESG投資の市場規模が世界的に成長し続けているそうです。
一方、SDGsとは、
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の頭文字をとった言葉で、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標のことを指します。
デロイトトーマツが2017年時点で試算した「SDGsの各目標における世界市場の試算規模」の結果では、下記の通り【非常に大きな市場マーケットが存在する】とされてきた。
貧困をなくそう:183兆円
飢餓をゼロに:175兆円
すべての人に健康と福祉を:123兆円
質の高い教育をみんなに:71兆円
ジェンダー平等を実現しよう:237兆円
安全な水とトイレを世界中に:76兆円
エネルギーをみんなに そしてクリーンに:803兆円
働きがいも経済成長も:119兆円
産業と技術革新の基盤をつくろう:426兆円
人や国の不平等をなくそう:210兆円
住み続けられるまちづくりを:338兆円
つくる責任つかう責任:218兆円
気候変動に具体的な対策を:334兆円
海の豊かさを守ろう:119兆円
陸の豊かさも守ろう:130兆円
平和と公正をすべての人に:87兆円
パートナーシップで目標を達成しよう:市場規模に関しては対象外
でも、これって声の大きい(グレ〇さんみたいな)人が、経済的な根拠もなく、正義感や正論だけで語った虚構のような市場なのです。
つまり、いくら環境や社会に良い影響を与えたとしても、企業の収益には微塵も貢献しません。それどころか、『大赤字』になります。
ええ、勿論理想としては、SDGsやESGと企業の利益の両立でしょう。
ですが、私のこのSDGsやESGが経済的では無いという理論に反対するのであれば、一度財務企画部の立場として、収益性の高いことを前提としたESGやSDGsを推進する事業を企画してみて下さい。
如何にこれが難しいか分かりますよね。
実は、今回のクレディスイスやシリコンバレー銀行関連の問題は、このSDGsやESGが【収益面で非現実的な事業への投資】だと判明したことにあります。
SDGsやESGの事業が金にならないから、ベンチャーは金を稼げず、融資をしていた銀行は破綻したのです。
因みに、EVや水素自動車もそうです。
経済的じゃないのに、総合的に見れば環境に良い訳が無いのに、なぜか推進する。
この事実に日本のマスコミもダンマリするし、グリーンボンド市場を拡大させたい東京証券取引所もダンマリしている。
けれども、世界で初めにSDGsやらESGなどの概念を広めた欧州は既にこの失態に気付いて、石油会社などのSDGsやらESGとは真逆の会社に投資先を移行させている。
こんなことを今更言ったって、既に遅いんだけども。
世の中のお偉いさんは、気付いているけど、気づいていない振りをしているだけなのか。
世界の人が、SDGsやらESGの現実を真正面から見て考え方を変えない限り、永遠と世界の経済危機の連鎖は止まらないと思ってみたりする。
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