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超個人的にお届けする2022年エンタメBest5

こんばんは。今年も残りわずかとなりました。一応YouTuberの端くれなので大晦日のライブ配信を終え、家に戻り少しゆっくりしております。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?ぼくはこの年末の静かな感じが好きです。

このまま何もせずに年を越すのもいいなと思いつつ、少しだけ今年の振り返りをしようと思います。つい先日、日経MJのヒット商品番付が発表されましたね。このヒット商品番付は世相を反映するのでチェックするのがけっこう好きだったりします。今年の西の横綱には #3年ぶり が選ばれました。

WBSより引用

コロナ禍への過剰な警戒心も薄れてきつつ、耐えるだけの生活はやはり限界で、人々がエンタメという生活のエネルギーを求めているんだなってことがわかってホッとしてます。

旅行であったり、音楽ライブであったり…やはり心を潤わすエンタメ産業はこの世の中になくてはならないと再確認できました。曲がりなりにもエンタメの世界に片足を突っ込んで生きてきた身としては嬉しい限りです。

さて、僕もここ最近は小型の電気自動車を使って世の中に普及させるというビジネスに挑戦しておりまして、どうしても仕事に割く時間が増えてます。ゆえに例年と比べてエンタメを味わう時間は減ってきております。

そんな中ではありますが、やはり良いエンタメを味わうことは仕事面でもプラスに働くなと思ってる面もありまして。世の中に何かを届けようと思うと、もはや単純な広告は機能せず、エンタメ要素が必要な時代になってきてます。

というわけで、今年の振り返りも兼ねて2022年に味わったエンタメBest5を発表したいと思います。息抜きがてらにサクッと。興味ある方はお付き合いよろしくお願いします。ではいきましょう。


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第5位 オリラジアカデミー

まずはこれです。オリエンタルラジオが満を持してリリースした看板番組、オリラジ関アカデミー。YouTuberのくせにあまりYouTubeを見ない僕ですが、今年もっともおもしろかった動画と言ってもいいでしょう。とにかくおもしろかった。

禁断のテレビ史に切り込むという本編の内容もおもしろいんだけど、何よりここに至るまでの過程にドラマ性があってすごくよかったんですよね。

吉本興業を退所して独立したオリラジの2人。YouTubeで定期的にトークをしてたんだけど、いつしか看板番組を作ろうということで、その日のためにYouTubeでのツーショットトークは中止。これがもう2年前とかなんかな?月日が経つのは早いなぁ。

まぁ残念だけど、楽しみにしとくか…ってくらいに思ってたんだけど…まさかこんなに早く実現するとは思ってなかった。

そこに至るまでの中田敦彦さんの感情の動きが見てとれるのがいいんですよね。雨上がり決死隊の宮迫さんのことや、極楽とんぼの加藤さんとの絡みだったり。元テレ東の佐久間さんとの対談であったり。コンビというものを考えるキッカケがあったことで「いつかやろう」が「今やりたい!」になっていく様をリアルタイムで見れて、それがついに実現したんですよね。

作ってる過程から視聴者を巻き込んでいくスタイル。台本があるわけでもないので、心境の変化が妙に生々しくてただ一本のYouTubeではなく、人生の一部を見せてもらったって感じ。本番を見るときにはもう、人ごとじゃなくなってたんですよね。それでいて初見の人が見ても圧倒されるクオリティ。改めて過程を見せることの強さと圧倒的なクオリティが噛み合った時のすごさを見たって感じでした。自分としてもこういうのが作りたいなってつくづく思いました。

オリラジアカデミー、今後も楽しみです。第二弾は自動車業界のタブーに切り込んで見てくれないかな(笑)

第4位 ももクロ春の一大事 in 福島

音楽ナタリー より引用

当然のように外せないのがこれ。まさに #3年ぶり にふさわしい。コロナ禍で2年延期となっていた福島での春の一大事がついに実現した瞬間でした。

ももクロが好きなことは各所で語ってるので、まぁこの場で改めて語るのは割愛するとして…やはり東北という地でやってくれたことの意味を噛み締めてしまう。

なぜか好きなんですよね、東北とか新潟とか、そういう厳しい寒さを連想させる地域が。昔から謎の思い入れがある。これ、なんでだろ…って改めて書きながら考えてたんだけど、もしかしたらドカベンの水島新司先生の影響かもしれない。水島先生が亡くなったのも今年の出来事か。いやぁ本当に子供のころ夢中で読んだマンガなんですよね、ドカベン・大甲子園は。

水島マンガで東北といえば、みなさん当然のように岩手代表の弁慶高校が浮かぶと思うんですが。そうです。あのドカベン山田をようした明訓高校を唯一破った武蔵坊数馬ひきいる弁慶高校です。

弁慶高校はどこか謎めいたムードを持っている高校で、その描写に東北という地域が持つ厳しさを感じたんでしょうね。たぶん弁慶高校への感情移入が東北への興味を持った一歩めだったと思います。他にも新潟を舞台にした光の小次郎など、水島先生はどこか寒い地域の厳しさ、暗さ、その中で生まれる人間模様を描くのに凄みがあったように思います。

そんな中、あの東日本大震災があり…僕の中で東北という地域への思い入れがさらに別の意味を持つようになり。何度か足を運んで復興イベントにも参加したりしました。そんな東北でついにももクロが春の一大事ライブをするという。しかも3年ぶりの待ちに待った日だったわけですから。これは外せない。

ライブは本当によかった。リーダーの夏菜子が「福島の空気がうまいわ」的なことを最後の方のMCで言ってて、奇しくも福島は被災地の中でも原発による汚染という少し違った事情を持つ側面があるので、何気ないひと言だけどグッときたな。そういうところが本当にリーダーなんですよ、夏菜子ってやつは。

ライブの後は福島の海の幸を味わったり、これまた福島を舞台に震災を描いた映画「フラフラダンス」の聖地を巡ったりと非常にいい一日でした。また東北に行きたいな。なんか空気感がいいんですよね。リーダー夏菜子の二番煎じではなく、本当にずっとそう思ってるんです。

第3位 トロピカル〜ジュプリキュア最終回

東映アニメーションより画像引用

今年、新たに知ったエンタメで心に刺さったのはこれ。今更ながらプリキュアシリーズ。真剣に見たのはこのシリーズが初でした。

「プリキュア」と言われると「女の子が変身して戦うやつでしょ」って感じの認識しかなかったんだけど、これが見てみるとものすごい深いテーマがあった。そのテーマについて少し語らせていただきたい。

このトロピカル〜ジュプリキュアのテーマは「今、いちばん大事なことをやる!」なんだけど、それに対する敵方の勢力が「あとまわし」なんですよね。この構図が非常に興味深いんですよ。

例えば宿題が嫌で遊びたい!こういうこと、子供のころありましたよね。いや、大人になった今でもやるべきことを「あとまわし」にして、楽な方に逃げることってあるでしょう。

「今、遊びたいんだ!」って思って全力で遊んだとする。これは自分にとって大事なことなんだ、と。その場合、今いちばん大事なことをやってるってのがある種の言い訳になり、宿題をあとまわしにしてる構図になりますよね。

これは本当に考えさせられました。時間が有限である以上、何かを選ぶと何かを「あとまわし」にしてるわけです。そう考えると「あとまわし」自体は悪い言葉ではないんだなと。現に主人公の夏海まなつは「大人になったら何になりたい?」と聞かれたとき「大人になった自分がそのときにいちばんやりたいことをやる!」と答えてるんですよ。究極の「あとまわし」ですよね。

けど、まなつは「あとまわし」というより本気でそう思ったんだと思います。「大事なのは今!」何度もこのワードが出てくるのですが、本当に今を大事にしてるのか、都合よくあとまわしにしてるのかは自分にしかわからない。そんなことを考えさせられる非常に興味深い作品でした。

最終回はマジで感動しかなくて、めちゃくちゃ泣きました。現代の人魚姫と言ってもいいクオリティだと思います。その中にしっかり笑えるシーンもあり、感情の揺さぶり幅ハンパない。そんな見事なエンタメだと思います。トロピカル〜ジュプリキュア、女の子がいるお父さんはAmazonプライムでぜひ見てほしいですね。おジャ魔女どれみもね。

第2位 ザ・ビートルズGet Backルーフトップコンサート

公式サイトより引用

これはヤバかった!もう圧巻でしたね。あのビートルズのルーフトップコンサートと、そこに至る過程の貴重な映像を最新のAI技術でレストアして届けてくれたドキュメンタリー映画。5日連続上映されて、3日見に行きました。そのくらいすごかった。改めて3/5で映画館に行くってすごいハマりよう。

ぼくはビートルズマニアってわけではないんだけど、子供のころお父さんが家でビートルズのレコードをよく聴いてたので、その影響でアルバムを聴き込む程度には好きです。

そんなぼくでもある程度ビートルズのヒストリーというか、エピソード的なことが耳に入ってくるのがすごいところ。どこで知ったかわからないけど後期はメンバー間の雰囲気も悪く、let it beの頃はもうバンドの空気感が崩壊してたと聞きます。それが多くのビートルズファンの認識だったとも思います。

この映画はその認識をくつがえすものでした。当時の映像をレストアすることに徹し、変な演出などもないので当時の空気感を丸ごと知ることができる。まるでルーフトップコンサートが行われた1969年にタイムスリップしたよう。そりゃ3回も映画館に行くわけですよ。見終わったあとは「映画を観に行くんじゃない!1969年に行くんだ!」って言ってました。

改めてですが、ルーフトップコンサートはビートルズの会社があったビルの屋上でゲリラ的に行われた告知なしのライブ。街の人からしたら突然爆音が鳴り響き、それがビートルズだったって構図なんです。色々あって人前でのライブ活動を休止してた世界的に有名な4人組が突然爆音を鳴らす。その場に自分がいたらどう感じるか想像してみてください。ぼくなら全て止めて目に焼き付けにいきますね。

ただ、街ゆく人の感想もカメラに収まってるんだけど、全員が絶賛してるわけでなく「騒音妨害だ!やめろ!」というリアクションもあったり警察も動員されたりして、めちゃくちゃリアル。というかガチでリアルなんだけど。あまりにすごすぎて信じられなくなる瞬間がある。

ビートルズの本当の後期を知ることができてよかった。ぼくが見た感想では、全然メンバーは終わってなかった。それぞれピリッとする空気感はあるけど、ライブが始まると本当に楽しそうで。アイヴ・ガッタ・フィーリングの時にジョージが見せる笑顔がどうしても頭から離れなくて。ビートルズがより好きになりました。

ありがとう、ルーフトップコンサート。また映画館で観たいなぁ。

第1位 小沢健二 Ozawa Kenji
So kakkoii 宇宙 Shows

2022年に味わったエンタメ、すべての頂点に君臨するのがこれ。ももクロと同じく2年延期から #3年ぶり の小沢健二のアルバムツアー。

まぁここまで書いててなんだけど、順位付けなんて本当に意味なくて。note書く用に感覚で決めてるだけなところあります。ただ、2022年を振り返っときにいちばん始めに浮かんだのはこれだったなぁ…全てにおいて圧巻でした。

小沢健二って頭の中がどうかしてると思うんです。なぜこんな世界を作れるのか。ここまで4,734文字書いてるので、できるだけ端的にぼくがどれほどこのライブに圧倒されたかを伝えないといけないのが相当むずかしいんだけど…

なんというか音楽ライブのカテゴリーではないんですよね。天才の頭の中を音楽を通じて可能な限りわかりやすく味わってるというか。この世界の美しさをとてもわかりやすく天才に案内してもらってるというか。歌詞の美しさ、モノローグの目のつけどころ(今回は川でした)など、自分が日本人であることの感性をバシバシ刺激される感じです。

ひとつだけ具体的な感想をあげるとするならば…後半の「ローラースケートパーク」という曲から「強い気持ち・強い愛」という並び。ここは凡人のぼくでも小沢健二が伝えたいことを感じとれた気がします。ただ、Apple Musicでこの並びで再生してもちょっと違うんですよねぇ…やはりあのライブの中で味わえる特別な並びというか。

その「ローラースケートパーク」の歌詞にこんな一節があるのですが…

ありとあらゆる種類の言葉を知って 何も言えなくなるなんて そんなバカなあやまちはしないのさ!

小沢健二「ローラースケートパーク」

これは2021年の「キツネを追ってゆくんだよ」でも語られてたのですが、言葉を知れば知るほど、どんなことでも何かを発信することで誰かを傷つけてしまうことがわかる。好奇心があって繊細な人ほど、不特定多数の人が見てしまうネットの世界では発信しにくい。繊細な人ほど、わかってしまうから何も言えなくなる。そんな繊細な人に向けて書いてくれた詩だと解釈している。1993年の曲だというのに天才の頭の中はどうなってんだよ、と。

この歌詞、それだけでも充分なエールなのに、歌い終わった後にアウトロなしで「強い気持ち・強い愛」のイントロが間髪入れず入る。この曲順、並び!この美しさときたらなかった。音楽ライブの感想でこれほど「美しい」と感じれるシーンなんて滅多にあるもんじゃないよ。とにかくキラキラしてまぶしくて美しい瞬間だった。たぶん僕も繊細な部類だと思うから、それだけに嬉しかったってのもあるんだろうなぁ…一生忘れないワンシーンだと思う。


ありがとう2022年

そんなわけで2022年の振り返りが終わった。ジャンルもバラバラで、完全に個人的なくくりではあるけど改めて書いてるとその時のことを思い出していい一年だったなぁと思う。

コロナ禍でエンタメは「不要不急」とも言われ、なかなか肩身がせまい時を過ごしたけど、やはりぼくはエンタメがあるからがんばれるし、いいものを見ると心の底からエネルギーが湧いてくる。エンタメはこの世界に必要な栄養だと思う。

2023年もよい年になりますように。そうそう、ももクロの春の一大事がぼくが高校時代を過ごした思い出の街・福山に決まったので春は是が非でも見にいきたいな。そんなわけであと2時間で年越しです。みなさんもよいお年を。

おまけ

そうそう、忘れちゃいけないのがこれね。ちびまる子ちゃんの名作映画「わたしの好きな歌」がBlu-rayでついに販売されました。これも相当嬉しかった出来事でした。

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横山文洋(わいざん)
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