お昼寝と夢と恋人
切れ長の一重に、ツンと上を向いた鼻。
色白な肌にふわふわの猫っ毛。
いつもお洒落な音楽を聴いていて
少し古いバイクをとても大切にしていて
なぜかとても落ち着く匂いがする。
職場では凛々しい目つきで働いているくせに
家ではいつもふにゃふにゃしていて
ブラックコーヒーは飲めなくて
私の目を盗んでスイートポテトを焼いている。
(白玉やフルーツポンチの日もある)
私は彼がわからない。
彼と出会ってから
どこかに出かけるのが楽しみになったし
家に帰るのがとても楽しみになった。
そんな彼といると、私はすぐに眠くなる。
冷蔵庫のブラックコーヒーを何回空にしても
スイートポテトの焼き上がりには気づけない。
メイクも落とさず眠ってしまう私と
ベッドを占領して眠ってしまう私と
彼はどうして一緒にいるんだろう。
私は彼がわからない。
彼は私にとって
日曜日のお昼寝の夢みたいな人。
穏やかで
あったかくて
ふわふわしていて
いつまでも、さめないでね。
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