いいい

田端藤田生討論を見て、改めて社会の厳しさを感じました。

11月18日AbemaTVの番組でZOZOTOWN田端さんとほっとプラスの藤田さんとで生討論が放送されました。

おそらく注目されていた方も多いんでないかなと思います。

まだご覧になってない方は、まだ見逃し視聴できると思いますのでご覧になってください。



この記事では生討論をご覧になっている前提で討論になった内容について書いています。

この記事がさらにこのことについて議論の場になることを期待します。


さらなる資本の再分配は必要か?

さっそく本題に入っていくわけですが、富裕層からさらに税を徴収すべきか?

という問題です。

確かに社会保障費は足りていません。

生活保護の水際作戦が一向になくならず、それによって命を落とす方も少なくありません。

これから社会がどんどん高齢化することで、社会保障費がさらに必要になることは自明の理でしょう。

なので増税に関しては基本的には賛成です。

それが消費税という形がよいのかは疑問ではありますが…。

また再分配をさらにすれば貧困はなくなるのか?

なくならないと思います。

貧困は単純にお金の問題だけではないからです。

このことについては後述します。


株取引の税金をさらに上げるべきか?

株取引に関しては、日本は若い人たちにも投資をしてほしいということで、NISAや積立NISAなど非課税枠を設定してきました。

今後もこの流れは加速するのではないかと個人的には考えています。

つまりこの提言は今の流れに逆らうことになるということ。

また、番組内でも言われていましたが、集めた年金は株等で運用されています。

増税することで、株価の下落やパフォーマンスの悪化をすることは明らかであり、ただでさえ苦しい年金制度の首を締めかねないという事態になります。

そして本当に投資をしている人たちは裕福なのか?富裕層なのか?ということも議論しなければいけない。

ぼくは、今の収入はサラリーマンの平均年収とほぼ同額ですし、子供二人を養っていますので家計的にはけっこーギリギリです。

それでもその中から毎月投資をするためのお金を捻出して、資産を増やす努力をしています。

労働者として働き続けるだけではジリ貧だと思うんですよ。

本業の収入以外に副業をして稼ぐなり、投資をして増やすなり、転職するなり…等々。

それらをしないとリストラにあった時再就職は厳しいかもしれないし、ぼくらの年代が高齢者になったとき今ほどの年金ももらえない。

それにぼくは何とか二人子供を養っているけど、実際子供を養っていく余裕のある人がどれだけいるのか。

若いうちから老後も視野に入れ投資をすることは必要。そしてお金に関する教育もちゃんと義務教育でした方が良いと思うのです。

だからぼくは株取引は非課税にすべきと考えます。

投資は500円あれば出来ます。非課税枠も設定され、年々投資へのハードルは下がっています。

それでも誰もが投資できるわけじゃないということは重々承知ですが、投資ができる環境にある人は、まずは少額からでもはじめてみた方が良いです。


賃金に不満があるなら転職すれば良い

これは正論です。

でも誰もができるわけじゃない。

誰もがこれを実行できるのであれば、ブラック企業や過労死は存在しません。

逆に言うとそういう人たちがいるからブラック企業が野放しになっているとも言えますが…。

言い方は悪いですが、不満がありながらもブラック企業で働き続けている人たちは一種のマインドコントロールを受けていると言えます。

外野が「そんな会社は辞めた方が良い」と説いたところで説得するのは簡単ではないでしょう。


情報は誰でも得られるのか?

ブラック企業に就職する前に何故調べないんだ?

今の時代調べればわかるだろう。

情報はこんなに溢れているんだから。

そういった話も出ました。

これはぼくは、誰もが同じように情報を得られるわけではないと明確に反対の意思を示します。

生活困窮にしており、テレビやスマホといった物を持っていない方もいます。

明日食べるお金にも困っている人たちはそれどころではありません。

また情報に対する感度や情報収集する能力にも個人差があります。

富裕層や権力者と中流階級や貧困層とは得られる情報の質も違います。

いつの時代においても情報を持っているということは非常に強みがありました。

情報を得るために戦国時代には忍が暗躍していましたし、現代においても他国の情報を得るためにスパイを送り込んでいます。

それくらいのリスクを取るほどに情報には価値があるのです。

それを誰もが一律に同じように情報が得られるかのように語るのには違和感を感じます。


頑張っていない人は存在するのか?

「何度言ってもわかんねーやつはわかんないんだよ」
「NPOなんかの団体は甘やかし過ぎじゃないのか?」
「努力しないで甘えているやつもいる」

この話に関してはカンニング竹山さんがけっこー熱くなって話をしていました。

ぼくはそもそも
頑張って生きてない人っているの?
って思います。

生きることは簡単なことじゃありません。

誰に対しても社会の荒波は押し寄せてきます。

生きていくって大変だよな。社会は厳しいよな。

それは誰もが身にしみて感じていることではないかと思います。

人生の中では成功することもあれば、失敗することもあります。

頑張れば、努力をすれば必ず報われるとも言えないのが現実です。

病気や障害を負ってしまうこともあるでしょう。

でもみんな頑張って生きています。

生きることを頑張っていない人はいません。

ぼくが現在仕事で関わっている人たちは生活保護で精神に障害がある人たちがほとんどです。

若い頃はバリバリ働いていたけど、精神病になり働けなくて生活保護を受け、今は昼間からベッドでゴロゴロと過ごしている方も大勢います。

必死で働いている方からすると怠けている・甘えているというように見えるのでしょう。

でも実際はどうでしょう?

精神病を患うと毎日ベッドから出てくるだけでも、ものすごい努力を要することがあります。

幻聴や幻覚に惑わされ、日々の生活もままならないことはたくさんあります。

それでも彼らは必死で闘っているのです。

彼らは彼らで努力しているのです。
頑張っているのです。

ぼくは長い人生において誰でも人間なのだから、落ち込むことや甘えたくなる時はあると思います。

人生の中で羽を休めて休憩する時があっても良い。
誰かに甘える時があっても良い。

それすらも許されない・許容できない日本社会の厳しさがあります。

そこまで厳しく追い込んだ先に何が待っているのでしょう?

自殺
過労死
廃人になる

それって自己責任ですか?


頑張れる環境が整っていない

もちろん努力を重ね、成功した人は称賛に価します。
貧困であったり、障害があったとしても努力をして乗り越えて成功する人もたくさんいます。

でもそれは本当は本人の努力だけで成功したわけではなく、運やチャンスがあったからとも言えます。

努力は必ずしも報われるとは限りませんから。

まず環境を考えると、みんな同じ環境ということはあり得ません。

産まれた家が貧困の家庭であれば、マイナススタートだといっても過言ではないでしょう。

よく貧困の連鎖と言われますが、これはお金がなくて教育を受けられないとかそういう問題ではないんですよ。

貧困によっては一番侵されるのはメンタルです。

中には反骨精神で貧困から脱出し、成功する人もいるでしょうが少数です。

多くの場合、貧困によって努力したり挑戦をする精神は奪われてしまいます。

これが貧困の連鎖の一番怖いところだと思います。

番組の中では相続税を100%にすれば良いといった議論がありました。

これは現状よりもスタート位置を平等にする効果はあると思いますが、現在貧困の家庭で育っている子どもたちのスタート位置を向上させるものではありません。

また日本人すべてに言えることですが、日本の教育は右にならえで、周りに合わせて協調性を持つことが良しとされ、ひとりだけが飛び抜けることを良しとしません。

日本の起業率が低いのは教育の問題も大いにあると感じます。

何もみんな起業をしろと言うわけではありませんが、

自分がどのように働きたいのか
どれくらいの年収がほしいのか
そのためにはどうしていけば良いのか

を考え、戦略的に活動していくことは重要なことです。

しかし実際はほとんどのサラリーマンは思考停止状態で働いており、リストラにあってからはじめて危機感を感じる方も多いのではないでしょうか。

それと合わせ、株取引の課税に関することのところでもお伝えしましたが、お金に関する教育は絶対的に必要です。

日本人はお金を汚いものと捉えるあまり、お金について知らなすぎると思うのです。

これらの教育は努力して成功するための土台になるものです。

教育のあり方もまた考えていかねばなりません。


まとめ

今回の議論は資本の再分配機能を高めるところに堂々巡りで何度も同じ話になってしまいがちでしたが、

日本においての

働き方
教育の在り方
投資・お金のこと
社会保障のこと
貧困問題

についても考える機会を頂ける討論でした。


ほっとプラスの藤田さんの言うように、番組でこういう議論をすることというのは多くはないでしょうから、こういう機会が持てたことは非常に良かったのではと思います。

何故ならこの問題は誰も他人事ではなく、あなたも考えなければいけないことだからです。


またこのnoteの記事においてもご意見・ご感想頂けると幸いです。

さらに議論を深めていけたらと思います。

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