篠崎史紀のモーツァルト6大交響曲演奏会 マロオケ2016

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記事

マロオケのこと vol.9

マロオケ東京初公演が無事終わりました。すばらしいというか、ものすごいというか、歴史的名演奏といっていいほどのコンサートになりました。

お客様の集中力も高く、そしてその期待感が入場される入口からもすでに伝わってきて、ジュピターの最終楽章が鳴り響いたときは、ホール全体が大興奮と大感動のエネルギーで満たされました。

「わたしたちは、型破りであり続け、非常識であり続けた」

主催者であるわたしも、マロ

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マロオケのこと vol.8

熊本のことは書いておかなければならない。

マロオケはマロさんの故郷である北九州の国際音楽祭でデビューしたとはいえ、熊本のオーケストラ創造がこれまでに4度公演している。

マロオケは熊本があるからこそ、マロオケとしてコンサートができたと言っても過言ではなく、それもモーツァルト、ベートーヴェンの交響曲など数多くを演奏してきたのだから、熊本がホームだと言ってもいい。

オーケストラ創造とは熊本にプロオ

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マロオケのこと vol.7

交響曲第38番を弾き終わったらアタッカで第41番ジュピターに入る。わたしはこれがやりたくて仕方がなかった。調性は異なるけれど、つながるはずだ。

「フルート、1本」

これが問題だった。38番はフルートが2本、そしてジュピターが1本。その他の編成は同じ。とにかく、ジュピターだけがフルートが1本。

つまり、38番と41番をつなげて演奏するとなると、38番の2ndフルートがジュピターで役がないままに

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マロオケのこと vol.6

マロオケで演奏する6つの交響曲、この選曲は熟考したわけでもなく、単にわたしがやりたい曲を、つまりこの曲をマロオケで聴きたいという基準でいわばひらめきで選んだものだった。

しかし、数あるモーツァルトの交響曲といっても、実際には後期の三曲、そして25番、29番、31番、35番、36番、38番くらいしか知られていないから、この選曲は一日で6つもやるというスケールを除けば、とても自然なものだと思う。

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マロオケのこと vol.5

親しくさせていただいている週刊プレイボーイの元編集長である島地勝彦さんは週刊プレイボーイを100万部の雑誌にした伝説の編集長で、今はエッセイストであり、バーマンでもある。

島地さんは講談社の「現代ビジネス」というウェブマガジンでゲストを招いて対談をされていて、お洒落極道の島地さんに歌舞伎者のマロさんを会せたらおもしろいと思ったわたしは島地さんにマロさんを紹介し、対談が実現した。

それは2014

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マロオケのこと vol.4

新宿の京王プラザホテルにある喫茶店で、マロさんと打ち合わせをしていたとき、わたしは、

「マロオケって、究極のアマオケですよね」

と言うと、マロさんも、

「そうなのよ。マロオケはアマオケなのよ」

と言った。

NHK交響楽団コンサートマスターが率い、他のメンバーも国内プロオーケストラのコンサートマスターや首席奏者ばかりが集まったマロオケがアマチュアオーケストラだと言うと、驚かれるかもしれない

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マロオケのこと vol.3

今回のマロオケ東京初公演で、感謝しなければならないひとがいる。それは作曲家の三枝成彰さんだ。

三枝さんは大晦日恒例のベートーヴェン交響曲全曲演奏の企画もやられていて、自身のオペラ公演の他にもコンサートをされている。

わたしはこれまで数十人規模の小さなコンサートしか企画したことがなく、ようやく昨年、マロさんに銀座王子ホールで「マロのパーフェクト・ブラームス!」というタイトルで、ブラームスのバイオ

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マロオケのこと vol.2

マロオケは東京で公演したことがなく、熊本や北九州でしかやっていない。そのことは何となく知っていたけれど、東京初公演ということはあまり意識していなかった。なぜなら、わたしは「マロオケ」「モーツァルト」「サントリーホール」この三つのキーワードしか頭になかったから。

それを実現できるかどうかのマロさんの答えは、まずサントリーホールが取れるかどうか。取れたとして、その日程にメンバーを集められるかどうか。

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マロオケのこと vol.1

ひらめきというか、直感というか、降りてくるものというか、そういうものがある。

それらにも精度があるにせよ、特別なひらめきがあって、それが降りてきたときはわたしは迷わず実行することにしている。

「マロオケで、モーツァルトの交響曲を、サントリーホールで、やる」

そういうことをひらめいた。いや、降りてきた。ともかく、そう感じた。それが2014年の12月だっただろうか。

マロオケとはNHK交響楽団

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