【確定診断嫁と未診断夫】それでも夫婦。それだから夫婦。

夫は食べたくないものは死んでも食べない人だ。その上で食べたいと思ったら食べないと気が狂いそうになる人でもある。

朝の4時だかに急に米4号たいて混ぜご飯を作った。まずかったのだろう。丸一日出しっぱなしにして一口しか食べなかった。
冷蔵庫にしまうそぶりもない。見たくないのだろう。

結局私が3日かけて食べ切った。冷蔵庫に入れて、あっためて一人で食べ切った。美味しくなかった。だろうなと思った。

味音痴の私でも「これはうーん」と思ったら、グルメな夫は手をつけない。でもまずいからと捨てたらものすごく怒る。自分は食べないのにだ。

夫は食べきれない量を作って余らせる癖がある。三玉茹でて半分残す。「食べられると思った」「急にお腹いっぱいになった」と必ず言う。
私ならたとえ吐きかけても食べ切るが、夫はそれができない。

私の怒りの様に瞬時に0→100の満腹になってしまうのである。

それに対して私は怒ったことはない。なぜなら私の弟も同じだからだ。
山盛りおかわりして一口も食べずに残す弟。彼の中でおかわりする前と着席した時に満腹感が桁違いになってるのだ。
私はよくその残されたものを完食していた。

その食べきれないのによそう・作ることは世の中的にはもったいないふざけるなと叱られるだろう。
ただ単に私は「まぁ仕方ないよね。冷蔵庫入れときゃ後で私が食べるよ」と、私が食べれば済む話なのであった。

でもさすがに最初の話題の4号分作って放置された混ぜご飯は参った。ひとりで食べ切ってふざけんなと声が出た。ひとりなので叫べる。バンザイ。

仕方ないことはやっぱり仕方ないのだ。
できないことをやることは、できないことをやれる人にしかできない。
トンチみたいだがホントこれで、無理なものって誰にでもある。

そうやってお互い折り合いをつけて暮らす。夫婦も社会もきっとこれがいいのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?