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【今でしょ!note#147】実績を作ってから環境を変える

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今日は、キャリアの話です。

これまで約15年、色々な方と仕事をご一緒してきて、着実に実績を出しながら自分のやりたいことを実現してきている人を見てきました。

一方で、「何となくここが私の力を発揮できる場所ではない」と仕事を転々と変えているものの、これが自分の強みである!というものをなかなか見出せずに、実績を積み上げるのに苦労している人もいます。

では、両者は何が違うのか?

私なりに傾向が見えてきたので、記事にまとめておきます。


成長曲線は直線ではない

先日ご紹介した樺沢紫苑さんの「行動最適化大全」でも触れられていますが、まず理解しておくと良い考え方として、「成長曲線は直線ではない」というのがあります。

イメージとしては、指数関数的なもので、最初はなかなか成長に気付きにくいのですが、ある一定のポイント(シンギュラーポイントと呼ばれています)を超えた瞬間、急に飛躍的な結果が出始めます。

logのグラフ。成長曲線はこんなイメージ

だから、何かをやり始めたら、シンギュラーポイントを超えて、ブレイクするまでやり続けたほうが大きな果実が得られるのです。

しかし、ほとんどの人は、シンギュラーポイントを超える前に脱落してしまいます。ちょっと苦しくなったり、思うようにいかないことがあったりすると、そこで歩みを止めてしまうのです。

これは、後少しやれば、10倍以上の結果が出ると考えると、非常にもったいないことです。

一旦任された仕事や役割は、自分の中でシンギュラーポイントを超えて、「これは実績として胸を張れるぞ!」という実感が得られるまでは、とことんやってみたほうが得られるものが大きいです。

私自身も細かく刻むと2〜3年単位で仕事内容や環境を変えてきましたが、そのタイミングは、「この仕事から学ぶことはなくなった」と感じた瞬間でした。
言い換えると「飽きた」とも言えます。「飽きる」って、人間に備わったかなり健全な気持ちだと思います。

「この仕事は、もう一度来ても絶対にうまくやり切れる」という感覚になったということは、自分がいつの間にか成長をしているということなので、今の仕事にこのように感じているのであれば、仕事内容や環境を変えるほうがより大きく成長できます。

アサインには意図がある

人は、案外自分自身のことを分かっていないと思ってます。

私は就活の時にもこのように考えており、「自分の得意なことや自分に適した環境は、他人のほうがよく見えているのでは?」という考え方のもと、あらゆる業種の企業に応募しました。

テレビ局、メーカー、広告、アナウンサーなど、色々受けて「世の中にはこんなにたくさんの仕事があるんだ」と就活自体をかなり楽しんでいた記憶があります。

結果的に、友達に連れられて一社だけ受けてみたIT系の企業に進み、今に至るのですが、初期配属から「自分に向いている仕事かどうか」なんて全く分かりませんでした。

そこで出会った先輩たちは、癖がかなり強い人たちで、プロジェクト自体もなかなか大変な局面を迎えていたのですが、後から振り返ると、あの経験が今に繋がっていると思えるものばかりです。

そこで2つほど大きなプロジェクトを担当し、「自分はここでの仕事をやりきった!」という感覚が得られたため、4年目後半くらいで東南アジアの仕事に手を挙げることになりました。

東南アジアの仕事は合計10年ほど担当しましたが、四つほどの大きなプロジェクトを担当できて、どれもエキサイティングな経験ができました。

成長過程にある国で、政府に言われたから対応する、とかではなく、「自分たちでこういう国を作っていきたい、便利なサービスを作りたい」という想いが感じられるお客さん。貪欲な成長意欲のある若い人たち。「こんなに優秀な若い人は日本にもなかなかいない」と感じられる若手リーダー層との出会いは、私にとっても刺激的でした。

そこから再び、昨年から国内の大きなプロジェクトに異動することになります。全く異動を希望したりしていなかったので青天の霹靂だった訳ですが、わざわざ上の人たちが調整して私をここに連れてきてくれたのには、必ず意図があるものと思っています。

もちろん、今のプロジェクトが立ち上がりのタイミングで人を必要としていたのもあると思いますが、おそらく次の成長ステージに進むために必要なアサインなのだろうと。

私自身も、東南アジアの仕事を長く続けてきたので、その時点で一通り学べることは学び尽くした感があったように思います。

自分のことを見てくれている人はしっかり見てくれていて、「今の場所でしっかり実績出せよ」というメッセージを受け取ったつもりでいます。

私のキャリアの中で最も大規模なプロジェクトのマネジメントを任されており、異動から一年近く経ちましたが、本当に色々な新しいことを学べて、これまでとはまた別のエキサイティングな仕事を経験させてもらっています。

ヒリヒリする経験が大切

実績を出すうえで大切なこととして「ヒリヒリする経験」をすることがあると思っています。

トラブル対応を自分が主幹で担当するとか、タフな交渉を担当して何とか双方合意できる形にするとか、前例のないことを担当して自分で道を作っていくとか。

私も何度もヒリヒリする経験を体験して、「もう逃げ出したい」と思ったことも何度かありましたが、振り返るとその経験こそがシンギュラーポイントになっていました。
それを乗り切れた経験があるからこそ、次に同じようなことに直面したときに、冷静に対処できる。

誰でも最初は経験が少ないですから、「これは解決できないぞ、、」と感じるものが多いですが、その度にしっかり向き合って、自分なりに周囲の力も借りながら解決していくことで、「自分で解決できる問題」が増えていくのだと思います。

だから、「これはどうしたものか、、」と感じる壁が目の前に立ちはだかった時、」これはシンギュラーポイントだぞ、ワクワクしてきた!」と捉え直すだけで、仕事への向き合い方が変わります。

問題解決能力は、地頭の良さや、センスではなく、問題解決に向き合ってきた場数だと思うのです。
だから、打席に立ち続けることを惜しんではいけない。
チャンスは常に、ピンチの顔をしてやってきます。

4月ということで、新しい環境に立たれた方も多いと思います。
自分の仕事が長くなってきた時に、キャリアについて悩みが出てきやすい時期でもあるでしょう。

そんな方にとって、何らかヒントになる話があれば幸いです。

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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林 裕也@30代民間企業の育児マネージャー
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