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【今でしょ!note#85】 九州・北海道原付一周の旅

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今年のはじめに、2024年に挑戦する3つの「人生初」を決めました。多少億劫に感じても「いつかやってみたい」と考えていることを、今後の人生で最も若くて体力がある今のうちにやっておき、後で後悔しないようにしたいことを3つ書きました。

逆に、これまでやっておいて本当に良かったと思うことは何だろう?と振り返ってみた時に、大学時代に行った「原付一周の旅」が頭に思い浮かびました。
もう10年以上前のことですが、何が良かったのかを振り返っておくことで、今後もやっぱり新しいことにチャレンジしていこう!と思えそうだったので、まとめておきます。


原付一周の旅

良い名前が浮かばなかったのでざっくり「原付一周の旅」としましたが、厳密には違います。
学生当時、神戸に住んでいた私は、大泉洋さんの「水曜どうでしょう」という番組に憧れ、原付バイクを持っていた友人と二人で、原付の旅を企画しました。

大学2年、4年の時で合計2回行っており、1回目は「神戸から九州最南端の鹿児島県の佐多岬」、2回目は「北海道一周」の旅程です。

佐多岬を目指した1回目の旅の旅程はこんな感じです。

神戸→岡山→広島→山口→北九州までを国道2号戦でひたすら西へ
北九州→福岡→熊本→宮崎→鹿児島で南下。帰りは志布志からフェリーで大阪へ

神戸〜佐多岬に向かう旅程

北海道を一周した2回目の旅の旅程はこんな感じです。

神戸→舞鶴→(フェリーで20時間ほど)→小樽→札幌→千歳→新冠→帯広→釧路→摩周湖→網走→紋別→猿払→稚内→留萌→札幌の順で一周
その後フェリーで20時間ほどかけて帰還

北海道一周の旅程

前者は1週間、後者は10日間ほどの旅程でしたが、今も割と明確に記憶に残っていますし、本当に行って良かったですね。

原付といえば、法定速度たったの30Km/時の乗り物で、1日中友人と会話することもなく、ただ椅子の上に座っているだけなので、お尻も痛くなるし、ただの罰ゲームです。
雨が降ればカッパを着なければならず寒いですし、別に達成しても自己満足のみしか得られないのですが、今やろうとしてもなかなか難しいチャレンジだと思います。

旅の途中は色々あったのですが、いくつか印象的だったエピソードをご紹介します。

ユースホステルは面白い

当時はお金もなかったので、宿泊場所は安く抑える必要があり、ユースホステルを跨ぎながらの移動でした。今だったら、絶対にいい旅館を選んでしまいそうです。

ユースホステルは何が良いかというと、同じように旅している人との出会いがあることです。

札幌のユースホステルに行った時には、夜に色んな国から来た人たちがトランプで遊んでいて、少し会話しました。何を話したか覚えてませんが、もっと話して仲良くなれば良かったと思います。
別のユースホステルでも、バイクで北海道を横断しているおじさんとも話しましたし、原付の旅とは別に、学生時代にヨーロッパに1ヶ月弱滞在した時は、一人で世界をバックパックしている同世代の学生とも話しました。

旅館やホテルだと、あまり他の人と会話するタイミングってありませんが、ユースホステルに来るような人は、旅好きが多く、一緒に話していて刺激的で面白いです。
1日中原付に乗っていると本当に疲れるので、大浴場があるだけで超幸せ実感ですし、1日9時間くらい寝ないと体力回復しないので、布団があるだけでとても有難いです。

もし、原付の旅でユースホステルをひたすら回ることをやっていないと、ユースホステルの良さについて、全く実感することなく人生を終えていると思うんです。
恐らく、今の私にも、体験すれば面白い世界があるのに、体験できていないことばかりと考えると、同じ暮らしを繰り返している場合ではないと本当に思わせてくれます。

日本もなかなか広く、色んな人がいることを知る

次の気付きは、一口に「日本」と言っても、なかなか大きく、細部にそれぞれ違いがあるということです。
そして、それぞれの地域で人の優しさに触れることができました。

鹿児島のガソリンスタンドのおばちゃん

鹿児島県志布志市で雨の中足を止めたガソリンスタンドでは、ガソリンを入れるだけでなく、ガソリンスタンドで働いているおばちゃんが家の中に入れてくれ、ストーブにあたりながら、暖かい飲み物をくれたのを覚えています。

1日中雨の原付って、めちゃくちゃ心を持ってかれるんですよね。確か3月に行ったので結構寒かったですし、日中は友人ともほとんど会話がありませんから、ただ心が折れそうになるだけです。
心が弱っている時に、優しくしてくれて、色々とお話できたことは、今でも記憶に残っていますし、これからも忘れないでしょう。
方言がすごくて、何を話しているのかはほとんど分かりませんでしたが、いいおばちゃんでした。

北海道の村で唯一原付を直せるおじさん

北海道の旅では、網走から紋別に向かう途中くらいで、私の原付が壊れて動かなくなりました。
北海道の道は本当にただ真っ直ぐで、何もないところで動かなくなったので絶望しましたが、歩いたり、友人の原付に引っ張ってもらったりしながら、なんとか隣町までは辿り着きました。

そこのガソリンスタンドで故障の件を相談したところ、その村の自転車屋のおじさんが唯一、バイクを直せる可能性があるとのこと。
そんなドラクエみたいな展開あるんかいと思いながら、その自転車屋さんに向かい、原付を直してもらうことができました。

動かない原付を見てすぐに原因を突き止めて、部品を交換して直してくれたのは、手に職を持たれている方への尊敬を改めて感じました。
そのおじさんは、あと10分でバスに乗って隣町に向かうところで、今考えればバスに乗れなかったんだと思います。そしてそんな村のバスだから、一つ逃したら次は1時間後とかだったのでは?

今考えればとても申し訳ないのですが、そんな素振りは見せずに、知らない若者が壊れた原付を引き摺ってきて、バスを一本見送って直してくれた優しさに触れた経験も一生忘れることはないでしょう。

多少の行けない理由は、大したことがない

今振り返っても数えきれないほとのたくさんの想い出が蘇ってきて、とてもその全てをここに綴ることはできません。

「原付の旅にチャレンジできるほど時間があるのも今だけだから」と出発しましたが、そんな学生時代であっても、「バイトを2週間弱休まないとダメ」とか、「部活の用事がない合間を縫って」とか考えていました。

当時はかなり真面目に悩んでいましたが、今考えれば「バイトや部活なんて休めばいいやん!」と一蹴できる理由ですよね。
36歳で小さな子どもが二人いる状態の今から原付の旅に行くよりも、かなりハードル低いです。

同じことがこれから先にも起こる気がしていて、今は動くのに心理的にハードルが高いと感じていることでも、後から振り返ってみれば、そんな理由で悩んでいたのか!絶対に(将来の)今よりも、あの時の方が行きやすいやん!と思えることばかりだと思います。

だから、「楽しそう!」と心踊る瞬間が一つでもあることには、「今悩んでいる理由は、後で振り返ると絶対に大したことないから」と自分に言い聞かせて、とりあえず「えいっ」と一歩踏み出してみるのが、とても大切だと思っています。

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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