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タイミングが合う人

交友関係がちょっとだけ広くなった。

現在地元から離れていて、結婚後にいまのところに住み始めたので
「会える」友人はほぼ子どもつながり。
逆にいうと、ここで友人を作るには子どもきっかけでしか出会いがなかった。

出会いは子どもきっかけだけれど、子ども同士は特別遊んでいない人もいる。“お母さん”先行で仲良くなるのが目標だったので、いずれも子どもなしで会える人ばかり。仕事をしていてもしていなくても「お茶しよー」って連絡をくれる。
ここでの生活に友人が欲しくて飢えていたので、本当に恵まれていると思う。


その中でもタイミングが合う子がいる。

ゆきちゃん(仮名)は5歳年下。いや、4歳下だったか、はたまた6歳下だったか。
何度も年齢を聞くのに覚えられない、脳が衰えているわたし。彼女が実年齢より若く見える、ということもあるので「見えないからもう分からんのよ(笑)」ってお互いに笑っている。

出会いは次男の幼稚園。年少さん。
お迎えのときに“この子仲良くなりたい”、と直感で思った。
入園したばかりのとき、わたしは色んな人に話しかけていた。話せる人を増やしたかったし、知り合いを増やすということは次男のためになるとも思ったからだ。

持論だが、お母さん同士が仲良くしていたら、例え子ども同士のトラブルがあってもうまくいく。
お母さんがどんな人か知ってもらっている方が、寛容になりやすいと思っている。(もちろんそれに甘えずフォローや謝罪もします)

自分でいうのも何だが、わたしは人畜無害なタイプで攻撃的オーラはない。よって警戒心はもたれにくく、話しかけると応えてくれる人が多い。この緊張感のない顔と接客業経験が生きている。


そういったノリであらゆるお母さんに話しかけまくっていた。毎日なるべく違う人に話しかけようと決めていて、そこから徐々に公園へ誘って、子どもごと距離を縮めていったのだ。

そんな中でもゆきちゃんは“個人的に仲良くなりたい”と思った人。


ゆきちゃんはハツラツとした笑顔のかわいい子。
人当たりがよくオープンで、子どもを全力で愛している。かと言って過保護なわけではなく、子どもを尊重し、子育てを楽しんでいるのが伝わる。
きっと誰からも好かれるタイプ。
わたしももれなく好きになり、よく話す仲になった。

ゆきちゃんはたまに連絡をくれる。
「Yuuuちゃーん!明日の持ちもの、これだけでいいんかな?」
「さっきポケモンのTシャツ30円で売ってた〜」
「見て!カブトムシおった!」
連絡マメではないわたしには助かる、そして程よい頻度。


年少のとき、ゆきちゃんの長男くんとうちの次男が同じクラスだった。
子ども同士はというと、お互い好感触ながらも
真面目で頑張りやさんな ゆき長男と
やんちゃで自由な Yuuu次男は
「よく遊ぶ」相手ではなかったよう。
しかしたまに親同士がセッティングすると非常に仲良く遊んでいる。

そして母同士はLINEで子育ての悩みを相談し合い、
年に3回ほどランチに行くのだ。


そんなゆきちゃん、タイミングよくしょっちゅう遭遇する。
校区は違うが徒歩15分。小学校は離れてしまったが行動範囲が同じなので、そりゃそうやろとも思うのだが。
しかし圧倒的に他の人よりもよく遭遇する。

ゆきちゃんはたまに連絡をくれるが
いま〇〇にいます、というタイムリーで場所の連絡が来るわけではない。

平日のイオンの広い食品売り場でばったり。
休日のイオンの入口で家族連れでばったり。
お寿司屋さんの順番待ちでばったり。
マクドナルドの食事中にばったり。
子どもの歯医者の待ち時間にばったり。
かかりつけ医ではない病院での予防接種でばったり。
スイミングの振替で通常とは異なる曜日にばったり、、、

遭遇する度「おおっ。ゆきちゃん!」とびっくりし、その度ちょっと会話をする。
そのため子どもたちがよく遊ぶ仲ではなくても
頻繁にランチに行かなくても
定期的に会えている。


2年前にわが家がコロナ罹患したときは差し入れを置いてくれて
1年前にゆきちゃんが第三子を出産したときは差し入れを渡した。

出産祝い、ではなく産後の慌ただしい生活のための差し入れを何回かすることにした。
ご近所ならではの気軽さ。
しかし決して、べったり、ではない。


わたしは基本的には広く浅い交友関係がラクで、ちょっとだけ心の奥を見せられる人が数人いるとうれしい。
その「心の奥を見せられる人」は近所でなくても、連絡が取れるのであればそれで満足するらしい。
(noteにも大満足している。いつもありがとうございます♡)

広く浅く、は色んな人と話すのが好きだというのもある。群れないがフットワークは軽い。グループというものがあるのならばいくつもの所に顔を出しているかもしれない。飄々としているように見えるがルールは守る。よそで聞いた噂話は他ではしない。口は堅く、基本的には楽しい話のみ。
大人数は気を張るから苦手なので少人数が心地よい。1人も好きなのだけれど、誰かと一緒にいておしゃべりする時間が必要なのだ。


ゆきちゃんの好きなところは、明るくハツラツとしたところだけではない。
笑い飛ばしてくれる器の大きさ
弱さも見せてくれる素直さ
体育会系で義理堅い
正々堂々としているところ。

似ているところもあるけれど
ゆきちゃんは完全に陽で、わたしには少し陰が混じる。


卒園式のときに直筆のお手紙をもらった。
そこには感謝と愛が書かれており、とても素直な気持ちを感じて、とても嬉しかった。
楽しかった幼稚園生活はより肯定されたようで、より濃く素敵な思い出となったような気がする。

3週間ほど前にお茶したときは相変わらず元気だった。
そういえば先月はスイミングの振替で遭遇してた。
そして、最近。小児科で遭遇。
聞けば、受付番号わたし56番。ゆきちゃん57番。
「予約するとき診察券番号打ち間違えてさ、入力しなおしたら遅くなったわ」「うちもー!番号の入力間違えてん」

今年も変わらずの遭遇率。





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